カニとの遭遇。
今日で三が日も終了。
実はまだ実家のお世話になっている。
今年の年末年始はこれまで以上に家事を率先して手伝った。
大掃除はもちろんの事お節以外のご馳走を作るのを補助したり洗濯をしたりと自宅にいる時よりもずっと忙しかった。
もちろん合間合間では駅伝を見ながらお酒をよく飲んだ。
つまみは数の子と黒豆。
数の子は痛風持ちには危険な食べ物なのだが私はこれに目が無い。
一年でほんの数日しか口にする機会が無いので貴重品である。
今年は実家に到来物が多かったらしく中には特選品もあった。
父が丁寧に塩抜きしてくれたそれを口にするとプチプチと気持ちよく弾け濃い魚卵の味がした。
たまに回転寿司で食べる数の子とはさすがにグレードが違う。
小さくちぎりながら大切に大切につまみにした。
黒豆は母が大鍋で煮る伝統の味。
皴もなくふっくらと柔らかく煮上がっており甘さが控えめなのが嬉しい。
これがまた日本酒にとてもよく合う。
この二大つまみを筆頭にかまぼこ、ハム、田作り、栗きんとんと目くるめく豪華食材のオンパレードでお正月だなぁと思ってほろ酔いから泥酔の一歩手前を満喫した。
昨夜は待望のカニ鍋を自作のゆず胡椒で楽しんだ。
カニは食べる一日前から冷蔵庫で解凍しておいた。
野菜は白菜と大根、ネギ、えのき、シメジ。
もちろん豆腐も用意した。
具材の準備は私の担当。
といっても鍋は野菜を切るだけなので特にすることが無い。
豆腐は持ちやすいように三角に切るのを忘れない。
鍋に昆布を敷いて日本酒をドボリと注いで火を点ける。
沸騰してきたらカニを入れる。
野菜と豆腐もバランス良く配置してグツグツ。
煮えるまでの繋ぎの副菜は鶏の手羽元のカリカリ焼き。
手羽元を油を敷かないフライパンに並べて火を点けて極弱火で焼く。
ジブジブと焼ける音がしてきたら軽く塩コショウをしてひっくり返す。
これを最低でも十回は繰り返す。
三十分くらいかけてじっくり焼いて表面がカリッカリになったら出来上がり。
これはビールにもってこいのつまみである。
なので昨日の口開けのお酒は好きな銘柄のビールにした。
パハシッとプルタブを起こしてグラスにトットット。
父と兄、弟、甥っ子と乾杯してキュビーッと飲み干す。
ここ数日休肝日もなしに飲み倒しているがお酒に飽きるという事はない。
今日も元気だビールが美味いとどこかのコマーシャルを思い出しながらカリカリ焼きをハムリ。
カリッ、ジュワッとうま味があふれる。
普通の鶏肉だが丁寧に手間をかけるとここまで美味しくなるのかと感動すること請け合いである。
合い間に黒豆も摘まむ。
さて、そろそろカニ鍋が煮えてくる頃。
取り皿にポン酢を入れてそこにゆず胡椒をたっぷり溶かしいれる。
カニを取って殻を割ってアムリと齧り付く。
程よい塩分がジューシーな身に絡んでとてつもなくいいお味である。
カニって美味いんだなぁとファーストインパクトと感じつつ二個目のカニを取る。
ハクリとよく噛んでエキスを味わう。
お次は野菜を食べる。
大根は実家産で食べる直前に取ってきたものなので瑞々しさがすごい。
カニの旨味をよく吸っておりご馳走感がある。
白菜もしんなりと煮込むと気持ちがほっこりする味である。
豆腐も脇役とは侮れない実力者である。
鍋の中でカニをリーダーにとてつもない実力者が揃った無敵のチームが誕生している。
ビールから日本酒にお酒をチェンジしてモリモリと飲んで食べた。
カニがあらかたなくなったら具をさらって締めである。
洗って粘りを取ったお米を投入して弱火で煮る。
味付けはほんの少しのお塩で十分。
仕上げに溶き卵を回し入れてフタをして二十秒。
ネギをパラリと散らしたらカニ雑炊の出来上がり。
ハフッホフッとなりながら火傷しないように少しづつ味わう。
カニの味が凝縮しており野菜からもいい出汁が出ている。
普段小食な甥っ子が珍しく三度もお代わりをしていたのがこの雑炊の実力を物語っている。
ふう、食べた飲んだと大満足でご馳走様。
片づけももちろん率先したやった。
今回実家に帰って家事を手伝ってみて母の作業量の多さに驚いた。
これからはもう少しマメに実家に帰って両親の力になれるようにしたいなと思った。
とまあ、こんな感じでお正月を過ごしております。
本年も日常と食べ物の話をつらつらと書いていこうと思います。
さぁて今晩もご飯づくりに精を出しますかね。
お母ちゃん、何作るぅ?
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