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女房酔わせてどうするつもり?

 昨日はずいぶん久しぶりの何の予定もない日曜日だった。

 いつも通り四時に目覚ましが鳴ったのだが、止めてからまあいいかと思って二度寝した。

 次に目が覚めたがの朝の九時。

 おお、よく寝たなぁと体中にエネルギーが戻ってきているのが分かった。

 先週は面倒くさい用事が重なって晩御飯を作る気力も削がれがちだった。

 妻には悪いなと思いながらも時短かつお手軽料理で凌いだ。

 布団の中でゴロゴロしながらさて、今日は何をしようかなと思案した。

 外は晴れで気温は三十度に届かない位。

 よし、外飲みをするかと思いついたら急に愉快になってきた。

 そうと決まればまずは買い物。

 顔を洗ってササッと着替えて近所のスーパーに。

 お酒とおつまみ、食材を買いそろえて帰宅。

 お酒は冷蔵庫で冷やしておく。

 おつまみに買ってきたのはコロッケと唐揚げ、ポテトフライ。

 後はそろそろシーズンも終わりの枝豆を茹でた。

 会場は外なのでレジャーシートを広げてテーブルをセッティングした。

 よーし、会場設営おしまいと手をパンパンと叩き妻に飲む?と聞く。

 するともちろんじゃないと乗り気だった、こういう所が可愛いなと思う。

 料理をテーブルに広げてキンキンに冷えたビールをキシャゥと開ける。

 外の時は断然直飲みが美味しく感じる。

 乾杯をしてズビビッと一息で半分くらい飲む。

 うひゃひゃと笑ってしまうくらい美味い。

 昼酒は開放感が半端ないので気分がとても良い。

 遠くの方でセミが鳴いていたが空はもう秋の雲だった。

 コロッケにはソースをビタビタつけて味を殺すなぎら健壱スタイル。

 味が劇的に濃くなるのでお酒のアテにはもってこいである。

 唐揚げはトースターで温めたのでさっくりしておりレモンを絞ると素敵な味になった。

 ビールは早くも二本目に。

 妻も同じペースで飲んでいた。

 日差しが少しきついので麦わら帽子を被って暑さ対策。

 合い間にポテトフライをつまみつつビールをツピッ。

 気候がカラッとしているのでいくらでも飲める。

 あっという間に四缶目に突入。

 枝豆ももちろん食べる。

 茹でたてのアツアツなので豆の風味が濃厚にして後を引く。

 これも定番だよねぇと言いながらモグモグ。

 つまみを食べながらビールをゴブゴブ飲んで五本目を空ける。

 妻は三本目を大切そうにチビチビ飲んでいた。

 さすがに少しお腹いっぱいになってきたのでペースを落としてゆっくりと楽しんだ。

 ビールがぬるくなると悲しいので飲む速度は一定でズビリズビリ。

 気分よく飲んでいると急に雲が広がりだし、遠雷が聞こえ始めた。

 これはいかんなと思ってそそくさと片付けて家に入った。

 それから十分もしないうちにかなりの至近距離に雷が落ちてザッと強い雨が降った。
  
 いやぁ切り上げるにはいいタイミングだったなと思ってついでにもう一本ビールをズバッとキメた。

 時計を見ると午後二時半、三時間たっぷり楽しめたので大満足だった。

 喉が渇いたのでジャイアントコーンを食べて、それから少し昼寝をして珍しく夢を見た。

 高校時代の彼女が出てくる何とも艶めかしい夢で、とっても良いところで目が覚めた。

 ううんもったいないと思ってほろ酔いの頭を叩きながら晩御飯の支度をした。

 昼の残りがあったので、簡単に出来るものを。

 賞味期限の近いハムがあったのでフライパンに全部並べてその上に卵を落として巨大ハムエッグを拵えた。

 もう一品はもやしをレンジでチンして、醤油、砂糖、塩、酢、鶏がらスープの素、ごま油で和えたもやしのナムルを三分くらいで作った。

 この二品と残り物で晩御飯。

 いただきますをして食べる。

 昼間に結構飲んだのだが夜は夜で別腹である。

 氷をグラスに詰め詰めにしてウイスキーと炭酸を注ぐ。

 濃さはいつも通りのハイボールの完成。

 軽くステアしてクビッ。

 さっぱりとした飲み口がビールとまた違っていくらでも飲めそうである。

 いやいや、休みは今日までなんだぞという理性が少しだけ働く。

 つまみにハムエッグをハムリ。

 目玉焼きよりも圧倒的にハムの方が多い豪華版。

 ハムに卵の黄身を絡めながら食べるとなかなかいい。

 二杯目のハイボールを作りながらナムルも食べる。

 ショクショクしたもやしの歯ごたえと酸味の効いたタレのバランスが丁度いい塩梅。

 ごま油の香りが全体を引き締めていて食べやすくていくらでもいける。

 もやしはお安い野菜だが色々なアレンジができるので優秀である。

 お昼の残りもしっかりと食べた。

 さすがに全部は食べきれなかったので残ったものは冷凍庫に。

 ハイボールは三杯で打ち止め。

 昼から飲んでいたので普段よりは確実に酔っていた。

 この状態でお風呂に入るのは危険だと思ったのでパスした。

 いやぁ、それにしても昼酒っていいものですね。

 何というか開放感があるというかそれだけでニヤニヤしてしまうというか。
 
 まあ飲めれば何でもいいんですけどね。

 またやろうねと妻とも約束したので、今度は両親を招いて盛大に宴を開こうかな。

 お父さんは芋焼酎。

 ああ、楽しかった。

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