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普通に生きてたら佐賀に行くタイミングなんかないことはない【編集後記】

 「普通に生きてたら佐賀に行くタイミングなんかない!」。
 ------M-1グランプリ2022 決勝、衝撃の一言だった。客席はドカンと大ウケだったが、私はただただ呆然とした。(確かに…)、テレビから聴こえてくるボケとツッコミの激しい応酬をよそに、心の中で私はささやかにこう呟いていた。
 「そうだ、佐賀に行こう。」

こちらは編集後記になります。本編については下記リンクより動画をご視聴ください。後悔はさせません。

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こんなに早い時間の新幹線に乗るのは久しぶり

 朝6時6分新大阪発のひかりで博多へ。私事なのだが、前日の夜に友人と24時ごろまで飲み歩いていたため、二日酔いでほんのり頭も痛いし、また寝不足も祟って体調も良くない。
 さて、今回の往路は、旅行好きにはお馴染みの「バリ得こだま切符」。なんだかんだでまだ使ったことがなかったのでこの際にと。博多着は9時19分、約3時間ちょっとの道のりである。このコンディションで3時間乗り通すのはかなりの苦行だった…。

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 新尾道駅と厚狭駅以外の駅に停車しながら、無事博多駅へ。天気は良くない。博多に来る度、学生時代に一緒に博多に旅行して喧嘩してそれ以来仲直りしないままお別れした友人を思い出しますね。某メガバンで頑張ってるのかな。
 そういえば、今年の1月にも日本一周企画の際に福岡へ寄った。そのときは沖縄へのフライトまでのわずかな乗り継ぎ時間で博多ラーメンを食べたが、今回はうどんを食べた。福岡がうどんで有名だということは私も最近まで知らず、職場の上司から何気なく聞いたのが頭に残っていたので、この際に食べてみようと思った次第。博多バスターミナル地下の「牧のうどん」さんへ。わかめうどんの"やわ"を注文。これがまた荒れた胃に沁みる…。

開店20分前で既に10組ほど並んでいた。

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 時間もそこそこに、佐賀県へと向かわなければならない。地下鉄福岡空港線に乗り込み、空港とは反対方向へ。筑前前原駅でJR筑肥線に乗り継ぎ、海と山のつなぎ目をゴトゴトと行く。目指すは佐賀県、唐津市。

しかし赤い
佐賀県はアニメコラボが多い

 佐賀県の電車はほぼ全部ラッピングされている。ロマンシングサガに、ゾンビランドサガ。ちなみに私は上記2つより創造神サガのほうがしっくりくる。
 唐津駅に着いたのは昼12時過ぎ。ちなみに唐津駅はICOCA非対応なので、行く時は切符を買いましょう。それにしても雨は相変わらず降っているし、風もあって結構寒い。
 とりあえずここから呼子町へと向かう。駅から少し離れたところにあるバスターミナルから乗車し、本来は唐津と鉄道で繋がれるはずだった呼子へ。これぞ未成線浪漫。

血湧きイカ踊る

 13時すぎに呼子に着いた。唐津からバスに乗って呼子まで乗っていたのは、私ともう1人お爺さんだけだった。終点で目が覚める。
 呼子の港町はノスタルジーの塊のような風景だった。どんよりした天気も相まってそれが強調される。たまにフワッと磯の香りが鼻をつく。観光客の姿はまばらだ。VIDEO TAPE MUSICの連絡船feat.ロボ宙を聴く。

イカの天ぷら定食

 お昼を食べる店を決めずに来てしまったのでしばらく町をフラフラ歩いた。店の絶対数も少ないが、呼子名物イカの姿焼きはなかなか値が張る。もう少し安価で食べられる場所は…と探し回った。やっと見つけたお店はお客さんも多かったが、なんとか頑張れそうな値段だったのでここに決める。1時間ほど待ったが、その価値は十分にあった。

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 そしてここ呼子に来た目的は、イカを食べる他にもうひとつあった。それが七ツ釜だ。

左から傲慢、嫉妬、怒り、強欲 、怠惰、暴食、色欲

 七ツ釜に滞在。この七つの穴はそれぞれ人間の欲望を表しているとかどうとか。東尋坊のような、いわゆる柱状節理っていうやつ。それにしても海上から見る七ツ釜は圧巻だ。岩壁というのは何度観てもワクワクする。これを見にはるばる佐賀までやってきたのだから。
 乗船客は私含めて5人。皆が見たいように見て、撮りたいように撮ることができた。40分のクルーズ、天気はご機嫌ななめだったが雨に降られることはなく、船の展望デッキから七ツ釜の内部の岩壁が真近に見られた。

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カムチャツカのガム売ってそう

 呼子から舞い戻り、唐津市内で1泊することに。とりあえず腹ごしらえをしようと、唐津の夜をぶらぶらと歩く。
 まずチェーン店がほとんどない。コンビニを除くと唐津駅周辺(といってもかなり歩く)に、吉野家とガストが1件ずつあっただけ。繁華街のほうへ行くと煌びやかなスナックやキャバクラ、ガールズバーなどが目を引く。
 ひとつ路地を跨ぐだけで雰囲気がガラッと変わる。店頭に立つキャッチらしき男性の目が、よそ者である私を舐めまわすように見ている。
 どのお店も地元のお客さんで賑わっていて観光客が入店するにはちょっと抵抗がある。オシャレな感じの店もあるにはあったが、今日はお昼に贅沢をしてしまったのでパスすることにして、運動がてらガストまで歩き食事を済ませた。こうして唐津の夜はふけていく。

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飲み物がドリンクバーでありがたい

 サンデイモーニング。唐津の朝は店がほとんど開いていない。とりわけ、モーニングができるところなど皆無。みな閉まっている。まあ朝8時だからね。
 駅前に、ゲストハウス兼カフェみたいなお店があり、幸いにもモーニングセットを提供していた。渡りに船だ。ありがたく食べさせてもらおう。しかし時間が無いので20分ほどで完食し退店。

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 早々に唐津をあとにする。唐津線佐賀行きの電車に乗り、目指すは佐賀駅。ラッピングされた気動車でロマンチック佐賀の山間地帯をトコトコと行く。佐賀は出られるけど入られへんねん。

 佐賀駅に近づくにつれて乗り込んでくるお客さんも増えてきた。視界が開けて、いよいよ広大な佐賀平野に降り立ったようだ。気動車のモーター音が五月晴れの空に消えていく。

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エスエージーエーSAGA

 午前10時すぎ、佐賀駅に到着。
 あとあと知ったことなのだが、この日は佐賀市にデッカいスタジアムが出来た翌日だったようで、日曜日ということもあり駅周辺は大変な賑わいを見せていた。SAGAサンライズパークというようで、スポーツ複合型施設のようなところらしい。

 とりあえず市街散策をしようと、駅の南側へ。駅前広場では小さな催しが行われており、チビッコが自転車で爆走していた。まだ10時すぎだしお腹も空いていない。交差点を2つ3つ越えると、通行人の数もまばらになってきた。車社会の都市はどこもこうだ。

 スタンドバイミードラえもんみたいな質感

 佐賀はバルーン(気球)で有名な県だ。国際的なバルーンの大会が開かれている土地でもあり、「バルーンさが」という駅まである。ここ佐賀バルーンミュージアムでは、気球のフライトシミュレーターがあり、意味もなく街を見下ろしたりできる。結構おもしろかったので何度かトライしてた。今なら風船おじさんの気持ちがわかる。

商店街のカフェでランチ

 長崎と言えばトルコライス、佐賀と言えばシシリアンライス。美味しくいただきました。やっぱり旅先ではご当地グルメですね。
 13時すぎ、帰りの電車まで1時間半ほどあるので、市街散策続行。メインストリートらしきところで、ハンドメイドアクセサリーなどを出店しているイベントマーケットみたいなのが開催されてた。お子さんを連れた家族がたくさんいて微笑ましい。休日の繁華街はこういうイベントがよく開催されてて、旅行者の私から見ても楽しそうでいいですね。

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立地完璧の福岡空港

 佐賀から博多までは特急リレーかもめで40分ほど。新鳥栖と鳥栖に停車しながら博多へとぶっ飛ばす。車内はほぼ満席。長崎方面から帰ってくる人達でごった返している。
 九州は博多を起点に特急や新幹線が張り巡らされていて観光にとても便利だ。将来、西九州新幹線が全線開通したらまた変わるのだろうか。

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 てことで、「1泊2日佐賀を探すひとり旅」これにて終了です。それではまた、ここではないどこかでお会いしましょう。

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