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Bignè,お前もか⁈

シュークリーム
イタリアでは、Bignè (ビニエ)と呼ばれている。

はて?
何故イタリア独自の呼び名があるのか?

シュークリームとは、フランス菓子🇫🇷ではないのか?
フランス語では「chou à la crème」(シュー・ア・ラ・クレーム)。

もしかしたら…もしかして…

「カテリーナ・デ・メディチがフランス王アンリ2世のもとへ嫁ぐときにイタリアから伝えたお菓子」

やはりBignè もイタリア由来🇮🇹。

今じゃあ…フランス代表菓子のマカロンは、もとはアマレッティ🇮🇹だし…
当時、フランスは財政難だったから、メディチ家の持参金目当て…
高価なアーモンドの粉など買えるはずもない。(笑)

フィナンシェもフロランタンもどのお菓子もアーモンドプードルがたっぷり。

もちろんこの二つも、メディチ家のお抱えシェフが、フランス宮廷にもたらした。
お菓子だけではなく…
フランス宮廷では、食事はナイフと手づかみでしていたし…カトラリーはメディチ家の嫁入り道具。テーブルマナー、香水もファッション彼女が宮廷にたくさんの事をもたらしたのです。

フィナンシェの意味は、フランス語で資産家、銀行家、財政家。まさにメディチ家。
金塊の形をしているアーモンド・プードルと焦がしバターをたっぷり使った贅沢なお菓子。
アーモンドといえばシチリアのお菓子を思い浮かべますが…
古代ローマ時代から、パン屋お菓子をつくる職人がいたというから、お菓子作りの歴史も長いイタリア。
古代ローマ人達は、本当にグルメだったよね!(また、この話しは後日アップします。)

ローマのお菓子屋さんで見かけたbignè 。

一方、日本のシュークリームは皮薄めで、カスタード多めのもある。私的な好みは…どっちも捨てがたいが、この皮薄めのシュークリームかなぁ。

現代フランスにおいては、日本の菓子店で見るようなシンプルなシュークリームは「chou a l'ancienne」(シュー・ア・ランシエンヌ、昔風シュークリームの意)と呼ばれ、あまり店頭には並ばずシュー生地を用いながらもエクレア、サントノレ、パリ・ブレストといった、別の食感を付加した菓子が好まれる傾向にあるそうです。
シュークリームが日本へ伝わったのは、幕末あたり。幕末に来日したフランス人、サミュエル・ピエールが、横浜で西洋菓子店「横浜八十五番館」を開店させていますが、明治15年、横浜八十五番館で働いていたパティシエ・谷戸俊二郎が米津風月堂(神田淡路町)に雇われ、その翌年(明治16年)に米津風月堂でシュークリームが販売されてたそうです。

ルネサンスの時代から遥々日本にやって来たのね!
かの川端康成さんも大好きだったんだそうです。今じゃあすっかり 老若男女に愛されてるThe昭和なデザートですね!

因みに、シュークリームは、英語圏では、「cream puff」(クリーム・パフ、クリーム入りのふっくらした物の意)です。
ドイツではWindbeutel そしてオーストリアでは Brandteigkrapferl と言うらしいですよ。
世界中で愛されていますね。

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