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エクスポネンシャル・ライド:加速する時代を生き抜く秘密

ビジネスの世界を深く探求するほど、一見単純な道のりが実は複雑な迷路のように絡み合っていることに気づく。直線的にA地点からB地点へ進むことが最適解に思える時もあるけれど、このような単純明快なアプローチが実は思わぬ落とし穴になる可能性があるのだ。

「この部署の、この仕事がまずいから、まずはこれだけやれば良くなるはず!」なんて、いかにもありそうだけれど、事はそんなに直線的じゃあない。むしろ、そんな直線的アプローチは危険だらけのことの多い。そうならないためにも、私たちは「常識的な進め方」を超え、もっと広い視野でビジネスに取り組む方法を考える必要があるのだろう。

線形思考のリスクとエクスポネンシャルな時代
線形思考は安心感を与える。なぜなら、予測可能(と思いやすく)で理解しやすい(と思いやすい)からだ。

人間は、【生き残るために長い時間をかけて最適化】してきた。

(これを食べて、あいつは死んだ)(この草は美味しくて元気になる)なんて、ことを、まだ、言葉ができる前から積み重ねてきた。だから、生き残るために【必要なことをする、余分な事はショートカットする】が、もう脳ミソに刷り込まれている。「昨日もこのやり方でうまくいった。今日もだ。じゃあ、明日も!」

これが、線形思考、ひょっとしたら遺伝子レベルで組み込まれたベースかもしれない。

でも、今の、この私たちが生きている時代は、【昨日の今日が明日も続く】なんて時代じゃなくなった。現代のビジネス環境はこの単純な枠組みを軽々と超えて加速している。技術が進化し、市場が変動し、消費者のニーズが変わる速度は、時間と共に加速度的に増加している。新聞の、webニュースの変化がいかに早く、多いこと多いこと。

【昨日の今日が明日も続く】という線形思考では、追いつかない。

でも、脳ミソに刷り込まれている生存のためのフレームは、そう簡単には崩れない。

こうした現実を捉えるためには、「エクスポネンシャル思考」を、半ば、強制的に、あてはめるしかない。エクスポネンシャルが非常に適している、というより、それしかないように、最近特に感じる。これは、成長や変化が指数関数的に進むと見る視点であり、技術進化や市場の変動を正確に理解する上で欠かせない。(ひょっとしたら、ひょっとしなくても、理解すら出来ない速度で変化している、と感じることも多い)

ブレークポイントの危険性
線形思考とエクスポネンシャル思考が交差するポイント、いわばブレークポイントを過ぎた瞬間、全てが変わる。このポイントを過ぎると、線形的な進歩では取り残されるリスクが格段に高まる。変化のペースが想像以上に速く、強烈なものとなり、適応が間に合わなくなる可能性が出てくるのだ。

エクスポネンシャルとは

そして、怖いのは、線形思考だと、ブレークポイント過ぎても、【昨日の今日が明日も続く】って思ってる。でも、エクスポネンシャルの加速の変化のラインに、もし私たちが乗っていて、線形思考を見ると、多分、もう線形ではなくて、急降下ラインにように見えるのではないかと思う。だから、エクスポネンシャルベースで進むこと。これは、個人にも企業にも大きな挑戦をもたらす。そして、人間の生存という生物や脳ミソという枠組みからは、猛烈な反発をくらう。だが、このままでは・・・。

そうならないための3つのアプローチ

  1. 未来を見て走る
    未来を見据え、常に新しいことを学び続ける姿勢が求められる。これは、少し、体裁の良い表現。要は「前みて走り続ける」くらいが適当ではないか。技術の進化、市場のトレンド、消費者のニーズは、一瞬も止まることなく変わり続けている。これらの変化にいち早く対応し、先んじるor送れないためには、「前みて走り続ける」が不可欠だ。webオンラインコース、youtube、書籍など、知識を得る手段は豊富にある。重要なのは、この流れに乗り遅れないようにすることだと思う。

  2. 柔らかに受け入れる、を養う
    予期せぬ変化を受け入れ、それに応じて柔軟に対応できる能力を身につけることが、エクスポネンシャルな成長を遂げるためには必要だ。計画は大切だが、計画に固執しすぎてはならない。新しい状況に対する迅速な対応が、リスクをチャンスに変える鍵となる。この柔軟性は、思考だけでなく、ビジネスモデルや戦略にも及ぶ。

  3. 色々と交わる
    他業種や異なる分野の知見を積極的に取り入れ、新たなアイデアやソリューションを生み出す。外部のアイデアを自社のイノベーションに統合することで、未踏の道を切り開くことができる。協業やパートナーシップを通じて、新たな価値を生み出す取り組みを積極的に行うことが、未来への突破口となることも多い。

エクスポネンシャル思考を取り入れ、これらのアプローチを実践することで、ビジネスも自分も、常に進化し続けることができる。というか、エクスポネンシャルな時代では、そうするしかないのかもしれない。単に速く変わる世界に適応するだけでなく、変化を先読みし、それを自らの成長や機会として捉え、未来を形作る能力が、求められている、誰かや会社からでなく、時代そのものから。

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