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英語はなぜ難しいか?     (音声実践編①)

 英語ペラペラを目指し、speaking Englishの練習をする、「英語はなぜ難しいか? 音声編」。今回からは、correct pronunciationをある程度マスターしたことを前提に、「音声実践編」をお届けする。

 これまでの記事は、学習者の心理に焦点を当ててきたが、本シリーズは実践的・技術的な内容を扱う。言い換えれば、音声練習の必要性を理解する・練習を続けるマインドを持つ、というレベルはクリアしていることを前提に説明を進める。

   ただ、そうは言っても「くまりん19の記事は初めて読みます」という読者もいる(Welcome to this article. I sincerely appreciate you!🤗)だろうから、ここまでの重要ポイントを復習したい方はコチラ ↓ を参考にしていただきたい。

なんで音声が大切なの? 

日本人が英語の音を聞き取れない理由は?

correct pronunciationって何?

correct pronunciationを身につけるには?

ぶっちゃけ、今までの話をまとめてくれない?

 以降は、上記の内容を貴方が理解したことを前提に話を進める。「発音なんてドーデモイイ」「英語を話せるようになんて、ドーセならない」という方は、ここでお引き取りください😅。言語習得は義務ではない。Englishを自分のものにしようと思うかどうかは、貴方の自由である。

 という訳で、以降は「言語は使うもの」「言語習得は音から」「言語学習は発音練習から」という価値観を共有している読者のみに向けて書く。しつこく念を押しているのは、この部分がブレている人は音声練習が続かないからだ。日本人が英語を話せるようになるために必要なのは、発音練習。30年かけてEnglish speakerになった(本格的に音声練習を始めてからに限っても10年)私😭😭😭が言うのだから、間違いない。早い人は1年以内になる(らしい)し、方向を間違っている人は何年かけようが一生なれない。そのどちらでもない人間(素質の無さを、理論と練習で克服した人間。今後、増えていくと思われる😄)の言葉には、説得力があるハズだ。

 まずは、本記事の要約を。

動画を聞いて、「English speaker」と現在の自分との差を把握しよう。貴方が抱いた感想は、そのまま貴方が抱える課題だ。音が正確に聞き取れないのは、予想している音が実際のものと異なるから。つまり、音の知識が必要になる。具体的には、「単語ではなく、音のカタマリとして捉える」「単語末のtは発音されない」などだ。さまざまなポイントを1つずつ覚えることで、徐々に聞こえる音が増えていく。English speakerはもう目前だ。


①English speakerとの「差」を実感する

 初めにコチラ↓ の動画を聞いていただきたい。日本語字幕を見るのではなく、耳だけ・音声だけでお願いする。どうしても日本語字幕を見たい場合は、2回目以降にしてほしい。

 いかがだろうか? 動画を聞いて貴方の中で湧き起こった素直な感想を、自分の中で明確にしていただきたい。この動画を聞いて貴方が感じたことが、そのまま今後の課題を表している。

 「どう感じたかが、なんで大事なんだ?」と思うかも知れない。だが、私は自らの体験を通じて、「どう感じるか=現在の自分のレベル」だと考えるようになった。貴方が抱いた感想は、貴方が抱える課題を映す鏡である。

 よろしいですか? 自分の心に嘘をついていないですか?

 それでは、答え合わせ(?)だ。

・「日本人のクセに、カッコつけた英語喋ってんじゃねぇーよ」→ このままお帰りください。貴方には、英語を「言語」として使うのは早過ぎる。というか、そのレベルでよく本記事に到達しましたね?

・「訳分かんない。キモい」→ 多くの日本人にとって、Englishの音は「不愉快」です。まず、Englishを毎日耳元で流しましょう。聞き取れるかどうか、内容がどうかとか以前の問題です。不愉快に感じなくなるまで、簡単な英語を流し続けましょう。↓この記事も参考にしてください

・「よく分からないけど、この人スゲ〜」→ English speakerへの道の入口には立っています。くまりん19の記事を最初から読み直し、音声練習を続けるマインドを作りましょう。次に、「英語 動画」などで検索して、簡単な英語を聞きまくり、真似しまくりましょう。並行して、「音声練習編」の指示に従い、correct pronunciationを身につけましょう。実践練習はそれらの後です。

・「何となく聞こえるけど、何を言っているのか聞き取れない」→ 本記事は、そんな貴方のためにあります。自分で出せない音は聞き取れません。まずはコチラ↓ の動画を見て、speaking trainingの重要性を理解してください。

なお、この動画で流れているEnglishはメチャクチャレベルが高い。speakerとして覚醒した私だが、説明を聞くまでは「kino」って何? となった😅。知らない音は聞き取れない、出せない音は聞き取れないという真理を、ここまで単純明快に示してくれる動画は他にないと思う。発音練習の重要性がピンとこない人(ほとんどの日本人が当てはまるのでは?)は必見である。

・「音としては聞き取れるけど、内容がイマイチ分からない」→ 知らない単語は、聞き取れても理解できません。English speakerだがvocabularyが不足しているという人は、近年増えています(音から入る英語教育の浸透の結果だと信じる)。単語を必死で覚えたのに一向に英語が話せるようにならなかった、我々オジさん世代には羨ましい限りです😅。
 とは言え、言語学習は、一定レベルまできた後は語彙力勝負になります。動画内で登場した難単語「perspective(0:08)」「homogenous(0:22)」「exposure(1:56)」などを覚えましょう。単語練習には、この↓ サイトがお勧めです。英検1級用の単語サイトもあります。正直、英検1級取得はEnglish speakerか否かとは別次元の話ですが、狙ってみる価値はあります。


・「聞き取れるし、内容も理解できるけど、スピードについていけない」→ English speakerになったばかりの人(半年前の私だ、懐かしい😍😍)と推測します。このまま音声練習を続けましょう。と言うか、言われなくても続ける人でしょう。

・「聞き取れるし、内容も理解できるし、スピード・リズムにもついていける。ただ、自分がやってみろと言われたら、できる自信はない」→ 現在の私もこの段階です。インプット・アウトプット、どちらも必要だし、言われなくてもどちらも続けるでしょう。ともに山を登っていきましょう‼️

・「音としても内容としても完璧に理解できる。ただし、自分自身では英語を話せない」→ 日本社会が生んだ、インプット教育の犠牲者だと推測します。具体的には、TOEICのlistening sectionが495点満点なのに英語が話せないタイプです。もちろん、それはそれで凄いことですが、言語習得としてはイビツです。英語で独り言を言う、英語で日記を書くなど、アウトプットを重視した練習に切り替えましょう。聞こえている音はすぐに出せるようになるので(と言うか、出せない音を無理矢理暗記でカバーしたのだと思う。English speakerとは別の意味でスゴい😅)、correct pronunciationを練習するところから始めましょう。

・「いや、別にフツーでしょ」→ 私よりも格上のEnglish speakerですね😅 本記事を読んで頂き、ありがとうございます。ここでお帰りください。読み続ける場合には、生温かい目で見守ってください。

 
 という訳で、以降の記事は、「何となく聞こえるけど、はっきりとは聞き取れない」という人に向けて書く。これ以外の人には、「レベルが高過ぎる」か「レベルが低過ぎる」か「鍛える分野が違う」内容となっているので、本記事を読むより他にすべきことがあるハズだ。とは言え、多くの日本人が本記事の対象となるだろう。以下、spoken Englishを聞き取るための実践的な方法について述べる。

②なぜ「聞き取れない」のか?

 「一撃で英語が聞き取れる〜」の動画でも語られていたが、簡潔に言えば、「貴方が予想している音と、実際の音との間にズレが存在するから」だ。もっとハッキリ言えば、貴方の「英語はこう読まれる・話される」というイメージが誤っているからだ。少なくとも、実用の場面では。

 「そんなバカな‼️ くまりん19が言う通りに、correct pronunciationを身につけたのに😡」とお怒りの貴方、誠に申し訳ない😅😅 これが本当に最後の関門なので、あと少しお付き合いいただきたい。ここまで歩き続けてきた貴方なら、必ずクリアできる。

 Englishはヨーロッパ言語の中でも、音声面においてかなり特殊な言語である。私はヨーロッパ言語を一通り聴いてみたが、他のヨーロッパ言語と比べてEnglishのsoundは「異常」と言ってイイ😭 文字から想定される音と、実際に出される音が違い過ぎる上に、日本の「受験英語」ではまず教えられていない音が多数飛び交っている。逆の言い方をすれば、Englishのsoundに慣れれば、他のヨーロッパ言語のsoundなど簡単に習得できる。私がアッと言う間にヨーロッパ言語の「speaker」になれたのも、タネを明かせばこういうことだ。10言語(メンドーなので、内訳は書かない。多言語習得についても、いずれお話したい)合計で、新しく覚えたsoundは20いくかどうか(大半はロシア語の音)だろう😄

 具体的にどのような技術が必要かという前に、上記の内容を理解できるかどうかが重要だ。大切なのことなので、もう一度言う。文字列から想定される音が、実際に出される音と食い違っているのを受け入れられるかどうかが、English speakerになれるかどうかの最後の関門(人によっては、最初の関門か?)である。

 貴方は、「Englishを話せないのは、知識が足りないせい」と思っているかもしれない。我々オジサン世代は、「単語を覚える」「構文を覚える」「文法を覚える」etcと、必死になった(やらされた?)ものだ。その結果、Englishが口から出るようになったか? 答えは「Non」である。聞こえてくる音が、自分の口から出る音と明らかに異なるのに、「勇気をもって」話すことなどできない。「単語が〜」(文法が〜」と言う前に、聞こえてくる音と、口から出る音を合わせる必要がある。足りないのは、「音の知識」だったのだ😅。

③必要な「音の知識」とは?

 では、具体的にどのような知識が必要か? 実は、塾・予備校でも教えている所はある。書店にも当たり前のように発音指南書が置いてある時代だ。長らく「英語が苦手」という烙印を押されてきた日本社会(個人的には、大きなお世話😝)だが、確実に風向きが変わり始めている。

 一方で、それらのテキストや参考書には、(もちろん、全てが当てはまる訳ではないが)大きな問題点もある。私の個人的感想だが、謎の用語を振り回し過ぎである。「リエゾン」「チャンク」などがその典型で、一見カッコイイことを言っているようで、実は言っている本人もよく分かっていないのではないか? まあ、音声に限ったことではないが😅 farançais speakerとしては、「liaison」を正しく理解してほしいとは思うが、現在の日本社会ではまず無理だろう。

 閑話休題。要するに、音の現象として捉えればイイのであって、訳の分からない用語を使う必要はない、ということだ。「文法編」(音声実践編の後に執筆予定)でも述べるが、意味なく専門用語を振り回さないこと。もちろん、振り回されるのは、もっといけない。

 前置きが長くなったが、では必要な「音の知識」とは何か? より正確に言えば、1つ1つの音が全て正しく出せるようになった後に知るべき、音声的現象とは何か? 一度に全てを紹介すると混乱の原因となるので、今回の課題(?)動画を聞き取れるようになるポイントを示して、本記事の結びとする。


・「scriptを書いてくれ」という発想を捨てる。

 多くの人が思ったのではないだろうか? 残念ながら、scriptを見ても聞き取れるようにはならない。ここまで何度も繰り返してきたことだが、文字列から想定している音が実際の音とズレているのだから、文字列をいくら眺めても無駄である。scriptが有効なのは、聞き取れている人間が、自分の聞き取りが正しかったかどうかを確認する場合である。
 どうしても内容を知りたいなら、日本語字幕を読めば良いだけだ。だいたい、聞き取れて内容も理解している私が、何が悲しくてわざわざ原稿起こしをしなければならないのか? 貴方は、自分が聞き取った日本語を文字列に書き起こすだろうか? 同じことである。
 私は初めてこの動画を見たとき(English speakerになった後)、感動と共感で鳥肌が立った。聞いている最中に「I agree.」「That's it.」「Exactly.」と何度も叫んだのを覚えている。「理解した」とはこういう反応を言うのであって、和訳したり、文字に書き起こすことではない。

・「単語で区切る」という発想を捨てる。

 単語に分かれている(ように思える)のは、文字で表記する都合上そうなっているだけ。そうではなく、音のカタマリを丸ごと捉える(捉えようとする)。例えば「to this question(0:10)」 
「it's hard for people(0:44)」 
「This difference in mentality(2:59〜3:00)」を1つのカタマリだと思えるかどうかが重要になる。もっと言えば、「このカタマリで1単語」くらいの気持ちで丁度良いかもしれない。

・「リズムにのる」意識をもつ。

 リズムまで含めて、Englishの音である。多くの日本語speakerは、発音が良くないのもさることながら、「リズム」がEnglishにシンクロしていない。単語ごとのアクセントなどというものは存在しないのであって(辞書に載せるために仕方なく表記しているだけ)、大切なのは文を読むリズムである。動画の中の人とシンクロするイメージをもって、自分の口を動かしてみよう。この口・舌の動きがEnglish speakerである。

・「音の消失」を当たり前だと思い込む。

 English speakerになった私が、苦手だった(今も?😅)分野だ。具体的に1つ1つ覚えていくしかないのだが、とりあえず「単語末のtは発音されない」を覚えよう。動画内で言えば、「why Japanese people can't speak English(0:04〜:06)」の「can't」、「we don't really have(0:26)」の「don't」が含む、「't」は弱くなっている。頭で理解しようとするのではなく、自分も真似することが大切だ。

 この他のポイントについては、次回以降の記事で扱う。「気になる」「予習したい」という熱心な読者😄😄は、コチラ↓ をどうぞ。


 この動画を繰り返し見て音声練習すれば、貴方も晴れてEnglish speakerになれます。やったね‼️congratulations‼️🎉🎉🎊🎈

 何? 言ってることがよく分からない? そうだろう😅😅 English speakerになった後に学ぶレベルなのだから。この内容を理解できるようになることが、我々が目指す1つのゴールである(もちろん、言語学習に終わりはないが)。それでは、チャオ モイ ングォイ(さよなら)!

Of course, you are right.
You're always right, 
because it's your right.

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