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一人きりロックショー

中学1年の音楽の初回の授業、自己紹介で名前と自分の好きな音楽を紹介する機会があって、そこで「アジカンが好きです」と言ったら誰1人としてアジカンの存在を知らなくてクラスメイト達からの冷たい目線が痛かったこと。授業中に「ロックンロールは鳴り止まないっ」と「革命」をクラスメイト全員の前でめちゃくちゃになりながら歌う、という妄想をしていたこと。高校1年生の頃、RADWIMPSが好き、というクラスメイトに勇気を持って話しかけてみると「君と羊と青」すら知らなかったこと。邦ロックが好きという人達とクリープハイプの話になった時、全員が口を揃えて「歌詞がエロくてヤバい笑」ぐらいしか言ってなくて失望したこと。1人で孤独な下校中、「おやすみ泣き声、さよなら歌姫」を聴いていたこと。とある出来事がきっかけで不眠症になり中途覚醒する度心が苦しくなるから「ray」を聴いて精神を保っていたこと。「ギルド」、「HAPPY」、「ラストワン」何度も励まされたこと。ボカロが好きという人達と話しても9割の人達はプロセカの収録曲しか知らくて絶望したこと。自己紹介で「ロックバンドが好きです」と言ったらクラスの中心人物達から「陰キャなのにロックとか好きなんだ笑」とバカにされ続けていたこと。文化祭準備で碌に仕事も与えられず机に突っ伏しながらハヌマーンを聴いていたこと。クラスの中心人物達と行ったカラオケで好きな曲を好きな様に歌っていたら無言でただただ引かれたこと。カラオケでBUMPと相対性理論の歌詞をバカにされたこと。鬱屈とした朝の登校中、虚ろな眼差しで「爆弾魔」「笛吹き花ちゃん」「あたしのクマ」を聴いていたこと。学校に行くことは戦争だったこと。高校2年生の修学旅行が本当に楽しくなかったし班にも馴染めなかったからずっとワイヤレスイヤホンをつけていたこと。「一人きりロックショー」の歌詞に自分を投影していたこと。唯一音楽の趣味が合う他のクラスの先生に、中退する最後の日に互いのおすすめのバンドを教え合ったこと。ずっと死にたかったこと。




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