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浪江②~常磐(じょうばん)もの~

今回、お世話になった
まちづくりなみえの菅野さんは
2日間マイクロバスを運転しながら
そして現地でも時間の許す限り
話つづけてくれた

浪江で起きたこと、現状、
そしてこれからの浪江について

最初に浪江駅周辺は人が住んでいるように
見えるけれどいないところも多く
動物に荒らされていることも珍しくないことを
教えてくれた

よく見ると人の住んでいるところは
畑や庭が手入れされているけれど
住んでいないところは
屋根や壁に草や蔦(つた)が這っていたり
窓ガラスが割れているところもあった

現に翌日、帰宅困難地域を
バスで走っていると道路脇に猿がいた

ふと数年前まだ解除間もない飯舘村へ
向かった際も道路の真ん中に
蛇や猿がいたことを思い出し
人がいなくなると動物が頻繁に
出てくることを思い出した

今回私たちは一番被害の大きかった
請戸地区をまわらせてもらい
請戸(うけど)漁港へ向かうとき
車窓からたくさんの苗木が見えた

今月、海岸防災林として沿岸に
クロマツの苗木を8200本植林したそうで
未来へ繋げようする浪江の方々の思いを感じ
おちびの苗木たちが
たくさんの希望に見えて嬉しかった

すくすく大きくなぁれ

↓車窓から見たクロマツの苗木

請戸漁港へ到着し
菅野さんより説明をいただいた

「あちらを見てください。
ここは原発から直線距離で6キロぐらいです。」

この時、請戸漁港が東京電力福島第1原発から
最も近い港ということを知ったのだけれど
港から原発が見えることに衝撃をうけた

さらに驚いたのが請戸周辺海域で
獲れたヒラメやカレイなどは
震災前、築地市場で「常磐(じょうばん)もの」として高値で取引されていたそうで

なみえ焼きそば大好き一本で
やってきた私にとって
そんな素敵な漁港があることを
今さら知ったことに二重の衝撃をうけた
※常磐(じょうばん)もの
寒流と暖流(親潮と黒潮)がぶつかる、茨城から福島の常磐沖で漁獲される魚を常磐ものと呼ばれているそう

震災前90艘(そう)以上あった船は
現在28艘まで戻ってきたこと
そして、せりも始まったと教えてくれた

青空の下、港にたくさんの
船がとまっていて嬉しかった

少しずつ活気づいてきている請戸漁港

ただ風評被害もまだまだあるそうで
値段も3割近く安くなっているそう

皆に安心して食べて貰いたいと
安全も確認されているので
請戸漁港の魚を見かけたら
その美味しさを味わいたいと思う

魚は何が美味しいか菅野さんへ聞いたところ
カレイ・スズキ・タイ・コウナゴ・しらすと
白身が美味しいと教えてくれた
(もちろん他にもたくさんありますが)

夜、宿泊先でだしていただいた刺身が
美味しかったことは言うまでもありません

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