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読書日記241 【PLUTO プルートゥ】

浦沢直樹さんの作品。原作は手塚治虫のアトムの「史上最大のロボット」になっている。AIだとか産業ロボットや業務ロボットなどが僕らの生活を助けていく今の世界の何十年も前に「ロボットとは?」を問うた作品。


原作である鉄腕アトム

1951年から連載を開始している手塚治虫先生の作品で、それから続くロボット作品の初期の作品になっている。ガンダムを作ったサンライズは虫プロというアニメ会社の社員の有志が制作した会社なので、なんか因縁を感じる部分もある。

「史上最大ロボット」という作品が原作となっているけど、原作もすごく考えさせられる作品になっている。大河作品が得意なのもあって、子供向けというわりにはすごく深い作品になっている。

ストーリー

ユーロポール(架空の警察)の特別捜査官であるゲジヒトが最初の主人公になっている。ゲジヒトは精巧に作られた人型ロボットで、人間を殺したりすることはできない設計にされている。ただ、精巧作られているために感情というものに近いものが備わっていてゲジヒトを苦しめる。

浦沢直樹さんの作品によくあるけど、その都度、主人公が入れ替わって全体の物語が動いていく……

第39次中央アジア紛争で平和維持軍として派遣された7体の世界最高ロボットたちがスイスのモンブランを皮切に次々に破壊されていく……それと同時に「人間を殺した」というロボットが現れる。捜査を続けるゲジヒトもロボットでありながら変な記憶に悩まされていた。

ノース2号、ブランドが破壊された後、世界は敵である「プルートゥ」を恐怖し始める。謎の敵であるプルートゥを追い詰めていくゲジヒト。プルートゥの正体は……平和というのは……

アニメーション

ネットフリックスでアニメーション化されている。忠実というかまさに漫画を読んだ時の衝撃がそこにある。ゲジヒトが人間とロボットの狭間で悩み格闘するシーンが本当によく描けていて泣きそうになる。


感想

僕の世界観を変えた漫画というか、漫画である意味を感じさせた漫画に『マスターキートン』がある。その作者である浦沢直樹さんがまた『ブラックジャック』の原作者である手塚治虫さんの『鉄腕アトム』の誕生日に『プルートゥ』を描き始めたというのはスゴイ話だったなと感じる。

アニメを見てまた漫画を引っ張り出してきて読んでしまった。高性能に発達をして感情に近いものを手に入れてしまった高性能ロボットはこの世界の鬱積をなんと感じるのだろうか……

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