「あの花が咲く丘で、君とまた出会えたら。」汐見夏衛
大好きな作家さんのひとり、汐見さんのデビュー作。ずっと読みたいと思っていて、やっと読めて満足!
私たちはたまたま平和な時代の日本に生きているに過ぎない。家族と離れ離れにもならず、食べるものに困ったことはない。学校で勉強もできる。SNSでいろいろな人と繋がれて、発信することもできる。
ましてや、空襲など命の危険に晒されることなんてない。
もちろん戦争のことは学校で習ったし、原爆ドームだって行ったことがある。けれど自分の生活に重ねて考えたことはなかった。
だから主人公の百合と一緒に戦時中にタイムワープした気持ちで読んでいった。
生きてるのは自分だけじゃない、今の世代だけじゃない。
過去からずっとこの世界は繋がっているんだ。
戦争を美化するつもりはないけれど、この言葉は胸にすっと入ってきた。
なんだか、つまらないことで悩んでる自分が恥ずかしくなった。
頑張って生きよう。