「星を編む」
「星を編む」凪良ゆう
「汝、星のごとく」の続編となる短編集。
最高によかった…!
やっぱり凪良さんの小説を読むと、人間って奥深いなと思うし、人の想いって複雑だなと感じる。
どの話もよかったけれど、最初の「春に翔ぶ」が一番好きだったな。
「汝、星のごとく」を読んでも思ったけど正しさって人によって全然違う。
自分にとっては正しくても相手にとってはそうでなかったり。
言葉にすると同じでも、意味や重みが違うことだってある。
その違いをどこまで受容できるか。
それが人間関係において大切なことの一つだと思う。
でもそれって難しい。その人の正しさや感じていることは簡単にわかるわけではないから。
何も知らないで、自分の言葉で相手を傷つけてしまうことだってある。
どうしたらいいのかな、そういう意識を持ち続けて人と関わるといいのかな。難しい…
「置かれた場所で咲きなさい」という言葉はよく聞く。環境を言い訳にしないで、その場所で頑張りなさい。「郷に入れば郷に従え」も似たような意味だ。
きっとそれらの言葉は正しいんだろう。でも私はあまり好きではなかった。
私は「咲ける場所に移動しろ」のほうがしっくりくる。
まだ19年しか生きてないけど、自分が思ってるよりも世界は広い。
絶対に自分が咲ける場所、輝ける場所、受け入れてもらえる場所はある。
だからもし、伸び悩んでいる人がいたら、自分のことを責めないでほしいと思う。
もちろんそんな簡単に環境を変えられるわけでもないことはわかっている。菜々や北原先生のように、親とうまくいってない場合など家族関係は簡単には縁を切れないだろう。
それでも、ひとりだけで頑張る必要なんて、これっぽっちもないから。
私はまだ誰ともお付き合いしたことがなくて、でも周りの友達とか恋愛小説を読んで、やっぱり男女のすれ違いはどうしても起こってしまうのかなと思う。
似ているほうがいいとか、違っているほうがいいとかもわからないけど、この部分を読んで、違うことは当たり前なんだなと感じた。
よく理想の恋人と素敵な恋愛がしたいなんてお花畑なことを考えてしまうけど笑、きっと、そんなにうまくはいかないだろう。
男女のすれ違いは必然だ、と考えておくのがいいのかも。
うーん、こればかりは経験しないとわからない。
いつかその時がくるまで楽しみにしておこう…
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