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わたなべちひろ2019♪

彼女はまだ中学生。

初めて知ったのは2018年3月、たまたまTVをザッピングしていて見たNHKのドキュメンタリー。
盲目の女の子がピアノを弾いて歌っていた。

その時は番組の途中だったし、気になりつつも自分の状態から今ではないと感じチャンネルを変えたのだが、そこで少しだけ見た何かが気になっていて数日後YouTubeで探してみたらどうしようもなく惹き込まれてしまった。

“imagine”はもちろんなのだが、一番は“Tomorrow”。
ピアノと指先から始まる出だしから目と耳が離せなくなった。

選曲とアレンジが何ともいい。
一体どんなきっかけでこれらの曲(今ではクラシックなものが多い)を好きになりこんなアレンジをしたのだろう。
とてもシンプルなのに、ハイトーンも含めた自身の声とキーボードのつながりも考えられていてほとんど自分のものとしている。

声とピアノが染みこんでくる。

年のせいか何なのか、いつからかあれほど聴いていた音楽をあまり聴かなくなっていたが、これらを聴いて本棚からCDを出してきて聴いたりもした。

その後運良く再放送を見ることができ、中でもアポロシアターでの演奏と演奏後の「Thank you APOLLO!」の叫びには強烈なエネルギーを感じた。
うまく言い表せないが「私はここにいてこの音楽が好き!」という波動がテレビ越しでもダイレクトに伝わってきた。

以来毎晩のようにYouTubeで聴くようになり、迎えたラフォルジュルネ2018。
5月の澄んだ空気と陽射しが東京駅周辺の全てをクリアに見せていた。
早めに行ったおかげでいい席につけ、さらに幸運なことにリハーサルを始めから。
ゆっくりと歩いてきて席につきキーボードやマイクの位置を確認する彼女。想像以上に細くて小柄。

実はこの時まで、こんな感覚は大嫌いで本当に申し訳ないし自分が嫌になるが、どこかにほんの少しだけ障がいのことが意識にあった。
だが彼女がすっと一息吸ってキーを押し歌い出した瞬間にそんなものは全部吹き飛んだ。

この空間にあるのは白いシャツの彼女の歌声とキーボードの音だけ。
それがただただ響いてくる。
頭の片隅でまだリハだと認識してはいたのに目と鼻からは水分が漏れ出てくる(^^;)

迎えた本番。
ギターとバイオリンだけをサポートにしたシンプルな構成がとてもいい。
ダイレクトに響いてきてハートというか全身が揺さぶられる。
これほど何かに感動する経験はとても久しぶりだ。
跳ねたり叫んだりしていないのに、花粉症のせいだけとは言えない水分が出ていった。

そして待ち望んでいたワンマンライブ@渋谷eggman!!!
もう嬉しすぎてとても素敵すぎて水分がだだ漏れたとまたしてもかぶる表現しかできない(^^ゞ

ラフォルジュルネでも感じたことだが、メンバーやスタッフの方々が時折ふと垣間見せるさりげない心遣いがとても自然で暖かい。
時折かかるお客さんからの「ちぃちゃん!」という声にも温かみを感じる。
嬉しいことに終演後の出口で夏のライブのチケットを売ってくれていて、もちろん仕事の予定も考えずに購入した(笑)

ちひろちゃんへ。
単なる音楽好きのただのおっさんだけど、こんなに音楽で揺さぶられるのは久しぶりなのだ。
それに勝手なことだけど、個人的に病気やらで行き詰まっていてその回復に向かう頃にあなたの音楽を聴いて少なからずエネルギーをもらった。
本当に感謝してる。本当にありがとう。

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以下、1ファンの勝手な願い。
音楽好きなだけで素人の勝手な想いだが、一般的で商業的なことなどは度外視して楽しめて本当に望む音楽を紡いでいってほしい。
好きだというキャロル・キングやカーペンターズ、ジョン・レノンのようにシンプルなのに必要な音は全てあって、その音がそれぞれ意味を成しているような普遍的な楽曲。
声とピアノと余白。
それだけで表現し伝える力があなたにはある。

ついでに書くと権利関係で難しいかもしれないけど、できればアポロシアターでのTomorrowをどこかに編集なしで収録してくれたらとてもうれしい。
もちろん「Thank you APOLLO!」入りで。

そしてできればいつかライブでショパンのノクターンを聴きたい。
今もどなたかがYouTubeに残してくれている幼いちぃちゃんのピアノ。
どれほどエネルギーをもらっていることか。

本当にありがとう!
また聴かせてね。

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