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カモメに飛ぶことを教えた猫

ルイス・セプルベダ著

事故で群れからはぐれ瀕死の重症を負った身重のカモメが何とか降り着いた先で出会ったの1匹の猫。
カモメはその猫に最期の願いを託す。
「生まれてくる卵:子を食べずにかえし、育て、飛ばせること」

みなしごとして生まれ人の子に助けられながら港の猫として逞しく成長した牡猫。
誇り高き彼はその約束を果たそうと港に住む仲間たちと奮闘を始める。
そこから登場してくるのは猫たちと猿、ネズミ。
そして生まれたときから猫達と暮らし翼の本当の使い方を知らない子カモメ。
最後に人(この人がよき人でよかった)。

子カモメは当然ながら自分を知らずに猫と同じと思って成長したため、猫たちの飛ばせようとする教えに戸惑いすら感じるが、徐々に本能を感じるようになっていく。

そしてある日、ついに本能が高まり、決心と猫たちの想いが達せられるべき時を迎える。



数年前に猫好きになって以来書店で見かけ気になっていた本だったがもっと早く読めばよかった。
自分の中の青く幼いところに響いた。


そして何ということか、著者が新型コロナウイルスで亡くなられてしまったという…
どうぞ安らかに。
Rest in Peace

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