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1/31(Wed)のBAR HALL LIVE。

" Happy Birthday to You "

この曲は、どうしてこんなにも私の心を捉えるのだろう。
誰かに向けた曲だから、優しさと愛おしさが溢れるように響くのだろうか。今回はHappy Birthday to Youを2回聴くことができた。
きっと2人の方の Happy Birthday だったのだろう。

1曲は、お母さんと、小さな可愛いお嬢さんと、赤ちゃんとの3人でやってきた親子の演奏。
お嬢さんとお母さんの連弾のあとの、Happy Birthday to You 。
弾き終わって帰ろうとされている道すがら、演奏のお礼を伝えたところ、「今日はこの子の誕生日なんです」とお母さん。
お母さんの隣から私を見上げた、可愛いお嬢さんのクリクリっとした瞳が、弾むように輝いていた。
大好きなお母さんと一緒にピアノを演奏できた嬉しさ、愛されている幸福感。

すっかり日が落ちた寒空の下、ベビーカーを押してこの素敵な誕生日プレゼントを渡しに来てくださった、その場がここだったことが、私はとても嬉しかった。

もう1曲は、
BAR HALL LIVEでよくお見かけする街ピアニストの方 。
お名前も分からず、どちらにお住いなのかもわからないけれど、
時折カウンターで交わす会話から、少し遠いところから電車で来てくださっているのだなと想像している。

何を隠そう、私はその方のファンの一人だ。
とりわけ " What a Wonderful World " の演奏のファンだ。
私は、What a Wonderful World という曲そのものが好きだが、
その方のアレンジする " What a Wonderful World " は、
「世界は、人生は、本当に素敵だ」と思わせてくれる。
一枚の絵を、その絵をより引き立たせる額縁に入れたような、そんなアレンジなのだ。
自分も弾けるようになりたいと、その楽譜が売られていないか探したこともある。

そんな彼が、今回最初に弾いたのが " Happy Birthday to You " だった。
どなたに向けての演奏だったのだろう。
その佇まいを、そのまま音に写し取ったような、優しい、ゆったりとした " Happy Birthday to You " だった。

昨日は久しぶりに " What a Wonderful World " も聴くことができた。
そして、シューマンの "トロイメライ " を、どこか静けさと懐かしさの漂うあの曲を、またしても素敵なアレンジで弾いてくださった。
そうだ、トロイメライは、" 夢 "という意味だったということを思い出した。

ドリンクをオーダーしに来てくださったところで
「ピアノを教えていらっしゃいますか?(できれば教わりたいのですが‥との願いを込めつつ)」とお聞きしてみた。
「いえ、私は趣味で‥」と、控えめなご返答。
教えていただくのは難しそうだ。

「トロイメライのあのアレンジは‥」とアレンジの出どころだけでも教えてもらえないかとまた聞いてみる。
「作曲の仕事をしているので‥」と、驚きと納得のご返答。
そうだったのか、だからなのか、と、しみじみ納得しながら頷いていると、

「普段、誰かの前で弾くことが中々無いのです。
 この街ピアノのこの環境は、素晴らしい。
 こんなところは他には無い。
 日本一だと思います。」

と仰った。

「そんな風に言っていただけて、本当にありがとうございます。」
と、深々と頭を下げるしかできなかった。

嬉しかった、感動した、などの言葉では表しきれなかった。
心の中の深い部分が、
“ うわっ 今、凄い言葉を聴いてるぞ ” と、びっくりしながら、
同時に、祈るように、沸き立つように、喜んでいるのを感じた。

街ピアニスト不在の瞬間も。

今回は、街ピアニストの方々よりも聴きに来てくださった方が多く、
一時街ピアニスト不在になるという瞬間も。
聴きにきてくださってるのに、どうしよう?とハラハラする中で、気軽にピアノを弾いてくださった親子に救われた。
そんな時間がありつつも、多くの方々が、聴くために、飲むために来てくださったことが、嬉しくもあった。
弾きに来てくださった街ピアニストの方々はそれぞれ様々な演奏で我々を楽しませてくださり、また今回も、新たな音楽と、人との出会いがあった。


金柑のラムシロップ

" Tea for KINKAN "

そして、街ピアノの陰で密かに人気だったのが、" Tea for KINKAN " 。

BAR HALL LIVEにて、月替わりでお出ししている季節の自家製ノンアルコールカクテル(モクテル)の一つだ。
今月は、金柑をラム(ノンアルコール)とスパイスで煮て、アールグレイの香りと共に爽やかに。
煮た金柑も一緒に食べていただいた。

ノンアルコールでこの場を楽しみたい方々に向けたこのモクテルは、
季節や旬、気温、自分の感覚で試作しながら作っている。

たまに「毎月変えてるの!?」と驚かれる方も。
はい。そのちょっぴり驚いたお顔が見たくて。

次回のBAR HALL LIVE。


次回のお知らせです。

BAR HALL LIVE
2024年2月28日(Wed)
Open 18:00 / Close 20:30
会場:スターツおおたかの森ホール ホワイエ
つくばエクスプレス・東武アーバンパークライン
「流山おおたかの森」駅 北口より徒歩1分
https://www.otakanomorihall.com/access/

来月も、ワインと、自家製ノンアルコールカクテルと、お待ちしております。
それではまた、BAR HALL LIVEにてお会いしましょう🍷

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