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幸せと苦しみの間に

2022 2/5 

25歳の誕生日、
溜池のワンルーム狭く暗い空間一人で泣いていた

自分の存在が嫌で嫌で仕方なかった

昔から長女気質で人に頼るのが苦手

振り返ってみると、一人暮らしを始めてからというもの、寂しさに打ち勝てないことが多かった

スタートアップで働きながら、自分を鼓舞して成果主義で頑張ろうと意気込んではみたものの
想像していた以上に自分は仕事ができない。
社内で明るく振る舞って仲良くするものの、周りの勢いの良さとのGAPを感じ、
お客さんには怒られることが多かった。

相談する人を社内で見つけるのは困難だったし、かといって友達にも迷惑はかけまいと自分の中に溜め込んでいた。

夜中22時近くにコンビニでスイーツを買って盲目に胃に入れるのが
習慣になっていた、とてつもない罪悪感と気持ち悪さを抱えながら、
それでも明日会社に行かなければならないという事実を受け入れるために必要だったのかもしれない。

訳もわからずめまぐるしい日々をひとまずやり過ごすことで必死だった。
もちろんスイーツを胃の中に掻き込んだ私の身体はより一層丸みを増して、
週一回のジムで怒られるのが日課になっていた。

それでも、諦めたくなかった

314円のハーゲンダッツの美味しさは異常だった。
普段は抹茶や、チョコレートばかり選んでしまうから、好きな人の真似をして買ったストロベリーは果肉はシャキッとした食感で、甘酸っぱくて、その酸っぱさが、自分口角をさらに上げてくれるような気がした。

近くのオシャレなカフェで食べるモーニングは私を恍惚感に包ませてくれた。淀みのない空と、家族連れや、犬を連れて朝食を食べている空間が好きだった。今までの孤独で報われない自分の全てを溶かすようにその暖かさが幸せだった。

その幸せを失ってからというもの
今までの全てが嘘みたいに感じられた。
想い出すと悲しくて仕方がなかった。

仕事中に急に泣き出して
そんな日が何日が続いて、苦しかった。
気づくと隣で止まらない涙を流している私を隣にいる上司が見て、
情緒不安定な私に若干引きつつも、心配して肩を叩いてくれた。

恋愛って残酷だ。
一度好きになってしまうと心と頭から離れられないのに、どこまで行っても
双方の気持ちがないと成り立たないから、自分だけではどうにも、楽になれない。

二人でいる時の温かさを知っていると、一人がどうしても寂しい
ふとした瞬間に楽しかった思い出がフラッシュバックしてしまう
その思い出が消えてしまうのが嫌で、徐々にモノクロになりかける記憶を必死に脳内で色付けた。

悔しさと憧れと、優しさと悲しさと
たくさんの感情が自分を飲むように、涙がどうしようもなく止まらない毎日だった。

よくいう論理的な考え方は私にとってはそれでしかなくて、
原因を探してもたくさんあって、理論ではわかっているのにそこに情が芽生えてしまうと
割り切れないことはたくさんある。

次に会ったときに見返すんだと思って、毎朝6:30に起きて、ジムに行ってみたりもした。
余裕があるときは夜も通った。5kg痩せて周りに褒められたけど、それでも
一番見せたい人に会えなくてより悲しくなった。(今ではリバウンドしたけど笑)

今思ってみると彼に依存していたのかもしれない。
合わない部分に目を瞑って、明るく振る舞って合わせてた自分になんとなく違和感を感じ、
彼からの関心を少しでも引こうと、LINEのペースを遅くしてみたり、無理に笑顔を作ったり、
彼の関心の持てそうな話題を探すのに必死だった。

それが、いつしかもっと加速して仕事を頑張る姿に憧れて、自分もこの人に認められたいと思うようになっていた。
気づくと自分よがりな発言が増えて、主語は『私』ばかりだった。

友達だと気軽になんでも話せるのに、なんでこんなにも考えてしまうんだろう?
私が考えていることはほんの一部も正しい形で伝わっていないように思える。

自分のことを想ってくれる人だけを大切に想えるくらいの自己肯定感が欲しかった。
もっと素直になりたかった。
きっとこの恋がうまくいかなくても誰かのことを大切に思えるこの気持ちが
違った形でこれからの私の人生の糧になるんだと信じて・・・

彩りが生まれるってなんだろう
あ、そうか、私平坦でつまらない道に凹凸を加えてくれたんだ。