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今週のキングダムPART67第707話「乗らない相手」


 

 更新遅れてすいません。ドタバタしてたら、明日までになってました。
 今回は祝16年記念ということで、巻頭カラーとなりました。物語は復讐の末路と何とも、キングダムらしいお話となってますので、何卒、今週も宜しくお願いします。今回の特典になっている山下良平先生とのコラボイラストは、原先生とは、また違う美しさで描かれていたので、おススメです。色合いや背景の優雅さ、絵の具の使い方が、実に素晴らしい。これは推せます。
 詳しく知りたい方はリンクをどうぞ。(電子では見られないかもしれません)

猛攻

 前回同様、虎白公と龍白公の各300人の兵は田里弥軍を襲撃し、将である田里弥を討ち取ろうとしますが、王翦の登場により、失敗。
 
代わりに桓騎軍を狙って、進路変更しますが、そこに現れたのは、李信率いる飛信隊でした。

 そうと分かっていても、龍白公は止まりません。さっきと分かっていても、特攻を止めることなく、敵を薙ぎ払います。その強さに、飛信隊は皆、戦慄を隠せません。
 しかし、止まることなく、李信はそんな彼に容赦なく、止めに入ります。
 どうやら、敵陣も、李信を警戒しながらも、前に歩を進めます。

 一方、舜水樹達、閼与城で待機する一同は、元扈輒軍を見守ります。
 桓騎軍が来てたら、状況は一転していたであろうにと嘆く者がいる中で、一人、舜水樹だけは、諦めていませんでした

 

敵討ち

 元扈輒軍は倒れても、尚、桓騎を討ち取ることだけを思い、倒れて行きます。それだけ、彼等の背中には、何としてでも、桓騎を殺すことだけを目的に闘う印象。これはキツイ
 そんな姿に羌礼は特に意識はしてないものの、愛刀である白鳳も重さを感じてしまい、上手く振るえない様子。
 どうやら、先輩・羌瘣もよくあることだと話します。そんな先輩の話を聞くか、聴かずか、白鳳を叩いて、喝を入れます。こんな戦場に呑気に過ごせる彼女らの姿たるや。

 飛信隊を足止めする為、虎白公は全てを龍白公に託します。全ては、桓騎を討ち滅ぼす為。この場面での漢同士の語らいは最後の最期だからこそ、美しく、そして、哀しい。
 全てを背負った龍白公は全てを背負い、いざ、怨敵・桓騎の下へ向かいます。

 それに気付いた李信も、龍白公を追いかけ始めます。
 羌礼は、クソみたいなヤツだからという理由で、敵に討ち取られても、いいだろうと持論を展開しますが、羌瘣はそういうわけにはいかないとこれまでの経験談を手短に済ませますが、納得しない羌礼。
 複雑なんだと素気ない羌瘣でしたが、李信達の下に向かいます。それに追従するように、羌礼も向かいます。

憎しみの果て

 ようやく、龍白公は桓騎の下に辿り着きますが、圧倒的守備陣形を取られてしまいます。
 その時の桓騎様の顔の悪いことこの上ない。黒桜からの弓攻撃で、彼らを圧倒しますが、最早、止まることを知らない龍白公一行は、それも何のその、勢いそのままに、突進していきます。
 黒桜は、何としてでも、龍白公を生け捕りにして、雷土の報復を企んでいましたが、そんな余裕が無い程、敵陣の勢いは苛烈で、止まることなく、進撃して、摩論さんを以てしても、大ピンチ。しかし、桓騎様だけは余裕の表情。

 龍白公は見誤ったなと最後の力を出し切ります。その時、主人公・李信が駆けつけます。それには流石の桓騎以外の桓騎軍一同も驚きを隠せない様子。
 そして、龍白公の一打が、李信の下にクリーンヒットと思いきや、李信の一撃が脇に入ってしまいます。黒桜は殺すなと発しますが、李信は聴く耳持たず、次の一振りで、龍白公を切り落としてしまいます。それはまるで、岳嬰を討ち取った時のようでした。

 龍白公兵は大きく泣き叫、誰もが驚きの表情を隠せない様子でしたが、桓騎のみは、変わらず。
 そして、李信は苦悶の表情を浮かべ、それを心配するメインヒロイン。
 この表情に対する答えは次回明らかになるんでしょうけど、どちらにしても、良い答えにならなさそう。

まとめ


  今回はしんどい闘いでした。元扈輒軍の憎しみが、闘い全体に浸透し、悲壮感を背負い、最後の最期まで、ひたすら、桓騎という怨敵を討ち滅ぼすことだけを生きる目標とした哀しい闘いを李信の矛が完結させた印象でしょうか。
 殺すことでしか、止められない亡者だった。だから、殺したというか、解放した。救いもなく、死ぬことで、その憎しみを絶ったその重い一振りに、全てが集約していたからこそのあの表情。何より、虐殺を許さない李信だからこそのあの表情にキングダムの根幹にあるものが、現れていたと思います。
 
 全ての原因は、桓騎様が虐殺したからだし、たらればですが、黒桜達が、あの時、討ち取ってれば、こんな厄介な状況にはなってなかったのですがね。
 あの時は桓騎軍も、あの策が無ければ、全滅していたので、無理筋なんですけども。
 
 憎しみが、最終的に、桓騎様達の下に帰って来て、その仕返しと言わんばかりの猛攻撃に、一度は窮地に陥りますが、李信の登場で、何とか、終わらせることに成功します。
 今回の桓騎様の表情を見るに、李信のことを信頼しているというか、使える駒と思っているんでしょうね。だからこその今回の余裕が現れている証明だったと思います。
 李信も、桓騎様が倒れたら、今の作戦が失敗し、秦が崩壊すると分かっていたからこそ、自らが、汚れ役を演じ、龍白公を討ち取った。彼も、将軍という立場だからこその大人としての責務を感じながら、その尻拭いをさせられる。
 本当は、誰よりも、桓騎様には何かしらの罰を与えて欲しいと思ってるであろう李信も、桓騎様の実力を買っているからこその今回だったと思います。
 将軍になり、中間管理職の立場となり、私情と責務。色んな柵に雁字搦めになっている李信。次回はそんな彼と桓騎の久々の対話でもあるのかな?
 この2人だけの会話は多分、黒羊丘の戦の終わり以降、無いので、少し気になります。

 龍白公。彼の死に様は何と虚しいことこの上ないと言うか、非情に辛いものがありました。
 思えば、弟を罠に掛けられ、その罠に先代龍白公が引っかかり、何とか、雷土を捕獲して、拷問するも、その仕返しに10万の兵と扈輒を失い、生きる屍となった彼の心情は我々には、察することなんて、出来るわけも無く。色んな物を一度に失い、喪失感だけで、此処まで生きて来たと思うと言葉が出ません。
 桓騎を憎み、その全てを託され、虎白公に背中を押され、此処まで、走って来た彼だからこそ、あと一歩が掴めなかった誰よりも、こと、怨敵を倒せず、岳白公を討ち取った李信に、全てを終えられるという終わりは、表現し難いものがあります。
 前回も書きましたが、死ぬことがHAPPYENDなんて、間違ってますが、それ以外、復讐に憑りつかれた人間を正常にするには、この世界は余りにも、苛烈で、寂しく、儚い世界なんだと本気で思います。
 そんな彼の憎しみが晴れることと虎白公はどうなったかというのが、凄く気になります。

 そして、黒桜。彼女の人間らしさと言うか、雷土の復讐を考えていて、その仕返しをしようと1人奮戦する場面は、とても印象的でしたね。
 彼女もまた、憎しみに心捕らわれていて、無理筋な話しとはいえ、龍白公をバラバラにする拷問をしてやろうとする姿は、戦争を愚かさとこの世界に蔓延する憎しみの連鎖の重さを痛感する一幕だったと思います。
 憎しみは新たな憎しみの火種を巻き、また戦争の火種を産む。だから、戦争は終わらず、戦争は続き、人々は傷つき、消耗し、それを快楽と見出す人もいる。

 黒桜さんも、龍白公も、皆が皆、憎しみに心を締め付けられ、終わりの無い闘いに身を投じ、それが救いと信じる世界。これが戦国の世の常であり、間違った世界。
 キングダムは戦争美談じゃなくて、戦争の愚かさや醜悪さ、無価値さを体現した作品ということがより一層伝わったと思いますが、次回の回では、どんな形での結末を迎えるのか、忘れてはいけないけれど、果たして、閼与城を攻略出来るのか?

 個人的に羌瘣と羌礼の緊張感があるようで、無い会話に救われました。

 最初の頃はあんなに荒れてたのにね。言われてみると羌礼も、そっち側だったんだよなぁとか、色々あったようなやら。
 最初の頃は本当に嫌な奴と思ってたけど、今はその笑顔に救われています。本当にごめんね、これからも宜しくね。

最後に

https://mantan-web.jp/article/20220131dog00m200068000c.html

https://www.youtube.com/watch?v=3nF5Z__TfOY

 まさかの羌瘣役は清野菜名さんに決定しました。驚きましたねぇ~、それに尽きます。
 運動神経がそんなに凄いということも知らなかったし、映像を観るまでは、いやいや、ないないと思ってたのですが、凄いハマってた。
 軽やかで、物静かな彼女らしさが、出ていたと言うか、これは少し期待してしまいます。実写版キングダムは皆動ける人で、構成されており、ガチ勢感が本当に凄いので、期待しかありませんね。
 今回は蛇甘平原をやるので、後は尾兄弟と
麃公将軍、呉慶に、呂不韋陣営が出てきたりと色々、楽しみで仕方ないですね。呂不韋陣営は未定ですけど、出て来ないとダメな気がしますが。

 そういうことで、最後まで呼んでくれた同志はスキとコメントお待ちしてます。
 フォローして貰えると通知が来るので、して貰えたら、幸いです。
 キングダム同盟も宜しくお願いします。目指せ、天下の大将軍。
 それでは、皆々様、御武運を!!!

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