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自分が転職し続けたのは、労働時間に見合った生活費の為

 原則として「1日に8時間、1週間に40時間を超えて労働させてはいけない」と労働基準法第32条で明記されているらしい。
 そして、これを超えて労働させる場合、労働者の過半数で組織する労働組合か労働者の過半数を代表する者との労使協定において、時間外・休日労働について定め、行政官庁に届け出た場合には、法定の労働時間を超える時間外労働、法定の休日における休日労働が認められるそうであり、いわゆる「36協定」というのがこれにあたるとのこと。

 でも、こんな法律、守られてますか?w。

1.30代半ばまで、ほぼ100時間/月超えていた

 もう15年以上も前ですが、受託開発やSESの企業、どこに行っても、ほぼ毎月100時間/月越えの残業をしてました。

 「繁忙期の時でしょ?」と言われれば、「そうです」と答えます。
 しかし、繁忙期っていつなのでしょうか?。
 経理職の方ならば、月末や年度末はかなり忙しいですよね。
 しかも昔だと年度末は泊まり込みなんてのもあったと聞きもします。

 そう、繁忙期と言うのは、ある特定月だと皆思っているわけですが、IT職の場合、「そんな決まった月は存在しません」。
 バブルの頃や、相応に大きな企業だと、特定客に張り付いたプロジェクトで働けるので、客の状態で繁忙月は決まってくるものでした。
 
 しかし、私の場合、バブル崩壊入社で、会社もバタバタしている時もあり、一方で売り上げ何%以上確保のような命題から、8割9割は毎月100時間/Hのプロジェクトに従事してました。
 常に、不具合対策プロジェクトや少人数短期開発だった事が最大の理由です。

 その後も何度か転職するものの
・自分で労働時間をコントロールできる環境ではなかった
・常に問題あるプロジェクトに投入されていた
というものでした。

2.生活費確保のための退職

 転職される方は皆、スキル向上や今以上の年収希望、最近だとハラスメントといった理由での転職をされるのでしょう。

 ですが、自分の場合は、「労働時間通りの収入確保」でした。
 中には、通勤があまりにも長すぎてやってられないという事や、プロジェクト管理や受注の仕方が全くなっておらず、馬鹿らしくなり退職をした会社もありました。
 しかし、根底は「生活費としてのお金」でした。

 100時間も残業を強いられて、20時間までしか支払われない企業もありました(大手)。

 遠方に常駐させられて、遅くまで対応せざるをえなく、電車がないことでタクシー代を請求したら、営業と一悶着となりました。

 やはり遅くまで対応せざるを得ない続きで、1週間に3回、深夜帰宅でタクシーで1万5千支払ってと言うのが3ヵ月あり、会社は支払い拒否というものでした。

 労働を強いるなら、相応の対価は支払ってもらいたいです。
 「いずれ、昇格していって、見返りとして高額な年収が得られる」。
 そう20代の頃は言われもしました。
 ですが、全くそんな風にはならなかった。

3.能力がないエンジニアの方が居心地がいい

 「能力がない=アサインされない」のです。
 「能力がない=常に新規開発案件」にしかアサインされません。
 「能力がない=特定のスキルしか持ってない」からこそ、ある特定案件にしか投入されない。
 「能力がない=人間関係が難しい」からこそ、特定の人とセットでしか仕事ができず、アサイン案件も狭まる。

 私の世代では、そんな感じで、1社で長く勤めており、部署異動の経験もないエンジニアは、かなり狭い経験しかしてないと見えてしまいます。

 狭い経験であると言う事は、ある特化した能力を持っているので重宝されていると傍から見えるでしょう。
 ですが、裏を返せば「それしか使いようがない人員」とも言えます。


情報提供や考え方、そしてこれまでの苦々しい経験での対価として、ありがたく頂戴致します。