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足が速い男にキュンとするのは多分本能です

小中学生のころ走るのが速い男子は決まってモテていたものである。

大人になっていくと全力で走る機会がなくなることもあって足の速さがことさらに取り上げられることは少なくなるけれども、実は「足が速い」ということは人間が持つ魅力として極めて原始的で、本能的に人を惹きつけるものなのだろうと思う。

かつて人間は狩りをしていた。狩りをするときには当然ながら成功するほうがいいわけで、となると足が速いほうがいい。
女性にとっては狩りがちゃんとできる旦那を捕まえることは飯を食えるか食えないかに直結する。
だから「足が速い」ということは女性よりむしろ男性にとっての魅力なわけだ。

ほかにも、美男美女がモテるというのも似たような話だ。男性にとっては「きれいなひと」「かわいいひと」、女性にとっては「かっこいいひと」が基本的に魅力的なわけだが、これはなるべく優れた子孫を残したいから「形質の優れた」人間に魅力を感じるのであろう。
そして形質の優れた親同士から形質の優れた子供が生まれればモテる可能性も高いので、結果として自分たちの子孫を末永く繁栄させられる(かもしれない)わけだ。美男美女がモテる、というのは生存戦略として実に合理的である。

他にも、デブよりマッチョなほうが男性はモテるとされている。これも同じように、仮に戦争に行ったときなんかにちゃんと生還して帰ってくる可能性が高いからマッチョなほうがいいじゃんという理屈も成り立たないこともない。女性にとってはシンプルに自分を守ってくれる可能性が高いというメリットもある。

こういう「なんかわからないけど魅力に感じる」みたいなものは、わりあい私たちの原始的なセンサーがビビッと感じる瞬間なのだろう。
だから「なぜ好きなの?」と言われても理由があるものでもない。「いいものはいいのだ」でおしまいで、原始的な私たちの適者生存のためのセンサーのようなものがビビッと反応する瞬間なのであろう。私たちの本能は、思った以上に合理的にできているのかもしれない。

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