超絶美味なジビエを食べながら、人生のお勉強が出来る店

リーズナブルなのに感動の味、文句なしのジビエ料理屋。高円寺にあるジビエ猪鹿鳥だ。

ちなみに、当初は超人気店SATOブリアンに行くつもりだったが、案の定、700回電話しても予約するどころか店にすら繋がらなかった。

今思えば、繋がらなくて正解だったかもしれない。

●兎に角、うまい。柔らかくて臭くない。

ウサギはいなかったけれど。
食べたものは猪・鹿・真鴨。ここの肉は驚くほど臭くない。何故なら店主が自ら猟を行い、仕留めた直後から仕込みが始まるから。直ぐに処理を行うことで臭みがなくなる、らしい。臭みを誤魔化すための生姜や大蒜なんて全く使っていないのだから驚きだ。

肉の柔らかさにも目を丸くした。肉の硬さは年齢を重ねるごとに硬くなる。野生の動物は仕留めても年齢なんて分からないが、ここ店主は何ミリで切れば硬くないかを分かっている。だから、柔らかい。

そして、新鮮。毎週猟にでているらしく、新鮮で真っ赤なお肉を堪能できる。鹿のタンなんて。生で食べられちゃうんだから。

極め付けは、店主の調理法。すべて肉の味を邪魔しない味付け。肉を食べていてご飯が要らないと思ったのは初めてだった。

●店主の壮絶な人生。しかもすべてがハイレベル

きっと店に行くだけで人生が変わる。店主のストーリーはそう思えるほどのものだった。

親も猟をしており、20歳くらいで免許を取った。そこまではいい。
何故かその後ミュージシャンになり、芝居を始め、音響を極め、カラオケ店を営み、巡り巡ってジビエ店主になった。

(゚Д゚)

しかもプロミュージシャン時代はあの有名なドリ◯ターズのメンバーと一緒に組んでいたらしく、音響時代は刑事コ◯ンボをすべて担当したとのこと。

何よりすごいのはその時々でそのひとつひとつに迷いなき一直線だったということ。次にやりたいことができたら、潔くパシッと辞める。だからこそひとつひとつを極めていたのだろう。

未来に不安など微塵も感じず、その時の自分に絶対の信頼を置き、やりたいことに素直に生きる。

なんとカッコいいものか…。

ほんとに、人間なんでも出来るんだなと思えた。

しかも店主のお弟子さんたちもすごい。デザイナーをやりながら猟をやってる女性や、猟を始めたことで連載が決まった漫画家など。

非常に良い経験のできたお店でした。

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