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資源不足へ対応するにはどのような手段があるのでしょうか?[くま日誌]250号


余剰資源(スラック)という考え方をご存知でしょうか。

余剰資源とは、組織や社会が所有するものの、必ずしも必要とされていない資源であり、合理的な意思決定を前提とするならばムダや非効率とみなされることもある資源のことを指します。たとえば企業のなかにも、遊休設備や過剰人員、活用されていない技術など、さまざまな余剰資源が存在する可能性があります。

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「有効活用されていない資源」と自分なりにこのSlackを解釈しています。


このSlackという考え方を知ってからというものの、実は世の中は、私たちが想像するはるか上を行く量のスラックがあるのではないかと考えるようになりました。

例えば組織は、人員が不足していると言われていつつも、リクルートワークスの調査によれば、社員の1割が実質稼働していないとのことです。

そして実際、組織で働く人材の、実質稼働率というのはもっと低いことが想定されますよね(=余剰時間がある。)


ご自身で新しいことにチャレンジしようと考えている場合、その手段として必要なものを新しく調達するのではなく、まず、このスラックを利用できないか、と考えてみるのはいかがでしょうか。

例えば人員が足りない、スキルが足りない、と言ったことであれば、まずはそれができる知り合い(もしくはできる人を知っている人にアプローチする)に少し手伝ってくれないかと確認してみることが大切なことかもしれません。


先日、あるスタートアップ企業で働く友人と話してた時の話です。

「うちの会社またカスタマーサクセスの人員増やそうとしているんですが、実際仕事量に対して人、余ってるんですよね。」

「え?なんで、人員が余っている部署に人を採用するんですか?」

「採用計画に沿って人員を採用しているんですけれど、実際は計画通りに売上が伸びてないんですよ。」


このような話を聞きまして、組織というのは、人数が増えれば増えるほど、持てる資源を最適化し、フル活用することは難しいことなのかもしれないなあと感じた次第です。

また同じような状況ではありますが、先日打ち合わせした会社さんは、その打ち合わせメンバーの全員が業務委託社員であり社員が一人もいないという状況でした。

それでもプロジェクトベースで仕事が回っているんですよね。


このような状況を目の当たりにした結果、冒頭で記載したような「世の中は自分が想像しているよりもはるかに多いスラックがある」と認識を改めるきっかけになりました。

私自身も、資源がないと頭を悩ませるシチュエーションであれば、豊富なスラックにアクセスできないか、と考えてみることが次の飛躍のヒントになるかもしれないと考えています。

■まとめ
・世の中は、私たちが想像しているより遥かに多い余剰資源(スラック)があるのではないだろうか。

・適切にアクセスすることで、そのスラックを有効活用することができる。

・資源不足に悩んでいる場合は、スラックへのアクセスを検討してみてはどうだろうか。


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