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【fromラボ】「熟成ホップ」がメンタルヘルスを改善 キリンが効果確認

 飲料大手のキリンホールディングス(HD)はこのほど三井不動産と共同で、三井不動産が千葉県柏市で開発を手掛ける「柏の葉スマートシティ」の住民や通勤者100人を対象に、キリンの独自素材「熟成ホップ」(【きょうのWord】)を含むノンアルコール・ビールテイスト飲料を用いた実証研究を行い、メンタルヘルスに対する改善効果を確認したと発表した。メンタルヘルスの評価項目である「気分の落ち込み」「疲労感」「不安感」「活気・活力」が熟成ホップを摂取する前と比べて、摂取後は改善したという。キリンHDは今後、熟成ホップをノンアルコール・ビールテイスト飲料やサプリメントなどに配合し、認知機能やメンタルヘルスのエビデンスに基づいた商品を提供する考えだ。

ホップ

ホップの実

 今回の実証研究は2020年8月~9月、「柏の葉スマートシティ」の住民・通勤者で、23歳~72歳(平均年齢44歳)の男女100人を対象に行った。「熟成ホップ」を摂取しない期間(1週間)と摂取する期間(3週間)を設定し、1週間ごとにメンタルヘルスの状態を調査票によって評価した。また、労働のパフォーマンスを熟成ホップ摂取開始前と摂取3週間後に調査票で評価した。摂取前と摂取後を比較することで、熟成ホップがメンタルヘルスにどのような効果をもたらすのかを検証した。

熟成ホップ

 熟成ホップを含むノンアルコール・ビールテイスト飲料の摂取前と比較して、摂取3週間後には「気分の落ち込み」「疲労感」「不安感」「活気」が改善することが分かった。また、労働パフォーマンスについても摂取前より改善することも明らかとなり、メンタルヘルスの改善がパフォーマンスの向上をもたらすことが示唆された。さらに、「熟成ホップ」のメンタルヘルスへの効果は中高齢者に限定されたものではなく、 幅広い年代に対して有効であることもわかったという。なお、今回の実証研究で使用した飲料はキリンビールのノンアルコール・ビールテイスト飲料「キリン カラダFREE(キリン カラダフリー)」。

【きょうのWord】熟成ホップ

熟成ホップ

熟成ホップはキリンホールディングスが開発した自然由来の新しい食品素材。ビールの素材の一つであるホップを独自の技法で熟成させ、その熟成したホップを水で成分抽出したもの。ホップ特有の苦味を抑えたのが特徴。ヨーロッパでホップは古くから薬用ハーブとして生活の中に溶け込んでおり、「睡眠改善」「更年期障害改善」「胃液の分泌増加」「骨密度低下抑制」といった様々な健康機能があることで知られている。


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