【話のたね】2020年の世界ビール消費量3年ぶりに減少 その要因は…
飲料大手のキリンホールディングス(HD)がこのほどまとめた2020年の世界のビール総消費量は、前年比6.7%減の約1億7750万㌔㍑と3年ぶりにマイナスとなった。東京ドームをジョッキに見立てると約143杯分(東京ドーム1杯は約124万㌔㍑)に相当するという。マイナス要因は新型コロナウイルス感染拡大が響き、飲食店などでの販売減が直撃した。
2020年 国別ビール消費量
国別では中国が18年連続で1位となったものの、消費量は8.0%減と落ち込んだ。日本は14年連続の7位で、消費量は9.3%減。トップ10の中で消費量が増加したのは、2位のアメリカ(0.8%増)、3位のブラジル(4.2%増)、4位のロシア(4.1%増)の3カ国だった。
2020年 地域別ビール消費量
一方、地域別では北米を除く全ての地域でマイナスとなった。唯一プラスと気を吐いた北米は家庭用が伸び、0.6%増とかろうじて前年を上回った。地域別消費量のトップはアジアで、13年連続。ただ、消費量は11.7%減の5531万㌔㍑と二けた減が強いられた。伸長著しいアフリカも9.4%減の1313万㌔㍑と、10年ぶりにマイナスとなった。
国別一人当たりビール消費量はチェコ共和国が28年連続でトップとなった。消費量は大びん換算で10.5本減の約287.4本と落ち込んだものの、2位以下の追随を許さなかった。一方、52位の日本は大びん換算で5.5本減の約55.1本となった。上位35カ国で消費量が伸びた国は9カ国だった。
2020年 国別一人当たりビール消費量
調査はキリンHDが世界各国のビール協会などに対し、独自に実施したアンケート調査と最新の海外資料に基づいて計170の世界主要国や各地域においてビール消費量をまとめた。この調査は1975年から統計を開始している。
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