『蕎麦』というカルチャー

高校3年生、17歳の夏。
昼食に蕎麦を食べていると、同級生に「めちゃくちゃ蕎麦っぽいね」と言われたことがある。蕎麦っぽいって何?
蕎麦が似合うということなのか、蕎麦をよく食べてそうということなのか、なんかよくわかんないけどまぁ蕎麦は好きだし、日本人として光栄な気もしたのでその言葉をそのまま受け取った。
私はめちゃくちゃ蕎麦っぽいらしい。で、蕎麦っぽいって何なんですか?

図らずも大学時代には3年近く蕎麦屋でバイトをしていた。
蕎麦っぽいと言われたからではなく髪色がなんでもOKだったから。
もう耳にスペースなくない?ってくらいバッチバチにピアスを開けている先輩は金やら緑やらグレーやら、見るたびに髪色が変わっていた。
私ははじこいの由利くんの真似をしてピンク。
私この漫画実写化する前からずっと好きだったから!!ドラマで流行ったからとか思われるの癪すぎるので本当にこれだけは言わせてください、、、。俺はゆりやんのビジュアルも直向きさもあの顔ですっとぼけるところも顔が良いと思ってないところもずん子のこと大好きなところも全部好きなんだよ、、、。でももちろん不憫な政志も好きだよ、、、。

個人経営の所謂"街のお蕎麦屋さん"という風な店で常連客も多く、普段から昼も夜も混み合っていて「電話番号教えてよ〜」なんておじさんたちの古のナンパをテキトーにあしらいながら働き続けていた。
大晦日になるといつも思い出すんだぜ、、、朝から晩まで注文を取って蕎麦を運び、帰る頃にはほぼその年が終わっていて自分は年越し蕎麦なんて食べる時間もなかったあの頃、、、。
大学生っていうのはすごいよ。体力が有り余っていて、バイト掛け持ちでゴリゴリ働いてよ、、、。今はもう無理です家にいるだけでお金が欲しい。
なんて話はどうでもいいんだよ。
私が言いたいことは一つ。

"蕎麦"というのは日本のカルチャーだ。

その手軽さから多くの駅前には"駅そば"と呼ばれる蕎麦屋があるし、年越しや引っ越しなどことあるごとに蕎麦が絡んでくる。
ちなみに"引っ越し蕎麦"って引っ越し先で自分で食べるものと誤認していたけれど本来は向こう三軒両隣に引っ越し挨拶の手土産として配るものなんだってお料理漫画で知った。(元蕎麦屋アルバイター失格)

蕎麦は江戸時代に庶民の食べのもとして浸透したと言われている。
何百年も食べ続けられる中で様々な食べ方が生まれてきているけれど、ここでちょっと議論したいことがあるんですよ。

『蕎麦に薬味のネギやワサビって必要ですか??』

この件について私の意見はズバリ「NO」。
蕎麦に薬味のネギやワサビは不要である。

蕎麦というのは、十割そばや二八そばなど、含まれるそば粉と小麦粉の比率によって呼び方が変わるが、その割合によって香りや食感は繊細に変化するものだ。
そこにネギやワサビを加えることによってその奇跡のバランスが崩れてしまう。
確かに、薬味を一緒に食べることで新たな味へと生まれ変わって、そのまま食べるのとは別の楽しみ方ができるかもしれないし、単純にネギやワサビが好きって人もいるかもしれない。
でも勿体無いでしょ?職人たちがこだわり抜いて導き出したせっかくの神配合が。
香り高い十割そばを食べているのにワサビの風味がつよくなってしまう、つるりと喉を通る滑らかな二八そばを食べているのにネギの食感が残ってしまう。
そんなのは計算された蕎麦本来の味や食感に対しての冒涜であり、邪道ですよ。
そんな理由で私は『蕎麦にはネギもワサビも不要派』として声を上げている。

何を真剣に語っているんだと思うかもしれないが"めちゃくちゃ蕎麦っぽい人"として扱っておかねばなるまい題材だと思ったので今回ここで語らせてもらいました。

『蕎麦に薬味のネギやワサビは必要派』の人はインスタでもツイッターでもここのコメント欄でも何でもいいので教えてください。

あ、それとあなたの街の美味しい蕎麦屋情報も。

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