161　朝陽に輝くバターのように。

　今朝は光がきれいな時間に朝食を食べることができた。昨夜もすっかり遅くなってしまったのだけれど、この角度でリビングに朝陽が入っている時間は気持ちがいい。トーストにたっぷりのバターをのせて溶けきったところをナイフで塗って、テーブルへ運んだ。おー、どこかで見たイエローゴールド。どこだっけなあ、なんだっけなあと思い返しても辿り着けないまま食べ終わってしまった。

　そうか、パシフィックホテルの近くのバーで飲んだ日の記憶とつながっていたのか、と気づいたもののその時一緒だった先輩も、サーフショップのオーナーもすでに話を聞くことはできない。二人に聞けないと辿り着けないのだが、心地よかったということでよしとして、朝陽の中で大豆もやしを収穫して蒸してみた。オリーブオイルとワインビネガーをかけて、デザートのように食べて車に乗った。