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8冊目

8冊目。
『渡り鳥たちが語る科学夜話』
(朝日出版社/全卓樹


「科学だって…?」
と、そわそわしはじめた愛すべき文系の皆さんに、まずは宣言しておきたい。

確かにこの本は科学を用いていろんな事象を解説した本であり、
書いている人も物理学の教授で、
時々、どういう意味?となることもある。

でも、たとえば
同シリーズの前作の帯にも書かれていたように
(POPか広告文だったかも)

「一日の長さは一年に0.000 017秒ずつ伸びている。
500億年のちは、一日の長さは今の一月ほどになるだろう」
といった感じで、端的にわかりやすく、さらには詩的に世界を見せてくれる。

ほら、こわくない、こわくない。

わたしは圧倒的文系ですが、この本に関してはすごく楽しく読めました。
まず、副題からかっこいい。
「不在の月とブラックホール、魔物の心臓から最初の詩までの物語」

本文は、美しいカフカの言葉の抜粋からはじまり、
書き出しからすっと世界に没入できる。
苦手意識があるひとほど、その分野への憧れってあると思うんですよね。だからこそわたしはこんなにも胸がときめいたのかなと。

科学が苦手な(わたし含む)ひと、だいじょうぶですよ。

シリーズ第2弾。科学というとどうしても苦手意識が芽生える文系代表ですが、「この本は別!!」と大声で言いたいです。化学は美しくて、世界を照らす明るさを持っています。

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