ビキニとプロポーズ 前編(R18)

滅多にない二人揃っての休暇。
恋人と二人で海にやってきた大谷忠茂は、ある決意を胸に思いを巡らせていた。
「忠くん」
物思いにふける忠茂の 持ち前の明るさ白井真里が声をかけてきた。
「ねえ、泳がないの?」
ビキニに包まれた豊かな肢体が海水で光っている。 準備体操のあと、さっと泳いできたらしい。
その間に、忠茂の方はくつろぐ準備として、ビーチマットに椅子、そしてクーラーボックスを並べていた。

いつもは白衣に包まれた見慣れた身体も、やはり扇情的な水着だと趣が違う。 ほとんどプライベートビーチも同然なここは、海水浴場からも遠く、辺りに人影はない。

にんまりと意味深に微笑みつつ、忠盛は
「溺れようかと思って」
「は?」
妙なことを口走る恋人に、怪訝な表情の真里は首を傾げた。
「溺れる宣言てどういうギャグ?」
それには答えず、真里に近寄った忠茂は顔を寄せた。
「あ……」
いつものことだが、顔の割に丁寧なキスだ。
「ん……んっ……」
剃り残しとも見える無精ひげが、真里の柔らかな唇をちくちくと刺激する。 決して不快ではないのだが、それでも
(もっとデリカシーが欲しいな……)
そう思う真里なのである。
しかし、彼の舌で歯をなぞられるとポーっとなってしまう。
「忠くん……」
二人だけの時のニックネームで呼び、その胸の中へと倒れ込もうとする真里。 だが次の瞬間
「え?」
真里は、いきなり抱き上げられていた。 そしてビーチマットの上へ移動させられる。
「え? え?」
あれよあれよという間に脚を拡げさせられていたのだ。

忠茂と真里は、昨日今日の付き合いではない。 職場の同僚にこそ内緒にしている二人の関係は、行くところまで行っているのである。
だが、それでもこんな展開ははじめてだった。
縄や手錠が見当たらないので、SM行為に及ぼうというのではないようだ。 そこは安心した真里である。
だが、ホッとするのもつかの間、忠茂は顔を真里の健康そうな白い太腿の間へと……
「あ! あ……やだ……」
まだそこは、申し訳程度な面積の布に覆われていたが、今のキスで火照ってきたところのガードとしてはいかにも頼りない。
驚いて抵抗する間もない真里の股間の布をずらし、肌を露わにする。
「いやっ!」
と身をよじるが、その時すでに忠茂の顔は中心部に密着せんばかりで、その抵抗は抵抗にならない。
そして、上唇を菱型の上にある突起へと軽くあてがい、下方から花びらを刷毛で履くように……
「あ、ああ……そんな……こと……」
もう真里の声は上ずってきた。 いきなりこんな激しい愛撫をされるのは初めてなのだ。
舌先が、花びらと雌しべをチョンチョンと断続的に突っつく。
「いや……だめ……そんなに……」
『いや』といいながら逃れようとはしない。 快美感とともに奥から蜜が湧き、溢れてきた。
一旦離れた忠茂は、太腿に手を這わせつつ、顔を横にして再び急所へと迫った。
「あ!」
唇で器用に二枚の花びらを咥え、隙間に舌を潜りこませて、ハーモニカを吹くように、しかし上下に滑らせていく。
「ああっ! も、もう限界……ほ、欲しいの……」
だが、彼の唇は執拗に真里の泉を攻め続ける。 外に漏れ出さないものの、内側はじゅん、と潤っているのが真里をもっと感じさせていくのだ。
「あ、ああん……いじわる……っ!」
軽くイッたらしく、少し落ち着いた声だった。 忠茂も顔を離す。
(ああっ……きてえ……!)
心のなかで叫んだ真里。
しかし、忠茂はにやりと笑って
「まだまだ……今までのは序の口だぞ?」
今度は真里の両腿を分けたまま、両腕でがっしりと抱えこみ、その力強さとは裏腹に、中心部へはまるで羽根が触れるように細やかなキスを贈っていった。
「いやあん! もう許してぇ!」
これ以上続けられるとどうにかなってしまいそうだった。 それでなくても、二人きりで、更にはきわどい水着姿なのだ。
それに……
「さっきから気になってたんだが」
股間から、忠茂の声がする。
「すっごく舐めやすいな? もしかして、全部処理したのか?」
「ああん……いや……みちゃダメ……」
処理が施され、際どいところまですべすべなのだ。 いくら恋人に、とはいえ、そんなに間近で見られていると羞恥心に襲われる。
「これからのは見ないとやりづらいんだ」
言うか早いか、ふくらんできた花弁を押しのけるように勃ってきた肉芽へと舌を這わせる。 そして舌先が包皮の間へともぐりこみ、芽をさらに育てるようにまわりをなぞりだした。  ときに優しく、そしてときには強く……もう時間の感覚がなくなった真里も、追い上げられる感覚でかろうじてそれなりの時間経過をさとる。
だが、ずっと口唇と舌による愛撫を続けられ、何度も切羽詰まり、そしてガス抜きのように断続的な軽微な絶頂に似た感じを味わった。 しかし、真里の本当に望むものはまだ与えられていないのだ。 その渇望感が真里のおんなを露わにしていくのだった。

続く


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