前川ほまれさん「セゾン・サンカンシオン」ポプラ社
人間というのは実に弱い生き物である。依存性なんか典型的。依存性は病気です。一度発症したら完治するのはむずかしい。この小説は女性だけの依存性回復共同体施設「セゾン・サンカンシオン」に関わる人々の葛藤を描いている。アルコール、ギャンブル、覚醒剤、万引き窃盗など数多くある。多くの人は無縁ゆえ理解出来ない。意思が弱いとか甘いとかと考え接する。でも当人からすればわかっちゃいるけどやめられないのだ。そこに軋轢を生む。そもそも依存性になろうとしてなったわけではない。環境なり道を誤ってなった