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百八の煩悩 十二煩悩目

煩悩はモヤモヤ
モヤモヤは煩悩
小さなささくれがチクチクする

コーヒーが好きで
評判の店を探して飲みに行く
お店の雰囲気とか風景とかを満喫する
OLおじさんみたいな感じ

ある店に行った時
オシャレで雰囲気も良かった
こだわりの豆を輸入していて
産地の豆を選んで注文する
どんなのかわからないから店主の男性に聞いたら
「あーまぁー・・酸味が強いですかねー・・」

えっ、めちゃくちゃテンション低いし
愛想がめっちゃ悪い

美味しいコーヒー飲みたいから
「おすすめなんですか?」って聞いたら
ため息は吐かないものの
ほぼため息を吐く間を空けて
「まっ、、全部おすすめです・・」

うん、、まぁ、、接客が好きじゃない
こだわり強め店主のコーヒー屋はいるから
珍しい産地の豆を選んで注文して
飲んだら美味しかったので良しとした

それから、たまにその店に行ったが
相変わらず店主は愛想悪いので
そういう人だと思っていた

そのコーヒー屋は
二つ店が繋がっていて
隣りの店はエスニック料理店で
そこのインドネシアプレートがすごく美味い
エスニック料理もコーヒーも別に注文しても一緒に食べれるし飲める
なので、たまにそこのエスニック料理も食べに行く

ある時、エスニック料理を食べに行ったら
元日本代表のサッカー選手、高原直泰がいて
1人で食べていた
サッカー少年で見てた時のドンピシャの選手で
興奮したけど
普通に1人で食べてるし、邪魔しちゃなと思い
あまりジロジロ見ないように
そっとして自分も料理を食べていた

そしたら、高原直泰が食べ終えて
「ごちっそさーん」と言って
隣りのコーヒー屋にコーヒーを買いに行った
んで、ふと見たら
無愛想な店主がめちゃくちゃ笑いながら高原直泰と喋っていた
見た事ない笑い顔でめちゃくちゃ愛想良く話してた

別にいい
全然別にいいんだけど
モヤモヤする
時おり「ハハッ」って手を叩きながら店主が盛り上がっている

台湾産のコーヒー豆が美味しくて行ってたら、
ある日台湾産が無くなってて「台湾産のコーヒーは無いんですか?」って聞いたら
いつものひと呼吸間をおいて
「はい、無いです」
「あっ、、そうなんですね、、入荷とか、、」
って言った瞬間
「もう、入荷出来ないんですよ」

えっ、、キレてます?

あなたの淹れる台湾産の豆のコーヒーが好きで
飲みに来てるんですよ
美味しいから、無いんですか?って聞いてるんです
何故、食い気味に言うんですか?

でもまぁ、極力絡みたくない人なんだろうな
と思っていたら

高原と愛想よく笑っている
モヤモヤする
別に仲良くするつもりもないし
常連になる気もさらさら無い
別にいつも通り愛想悪くしてていい
人によって態度変えるんだって思ったら
コーヒーが不味く感じて
モヤモヤが不味くさせる
コーヒーが薄っぺらく感じる

まだ半分残ってる
コーヒー見ながら、なんだかなぁ
でも、インドネシアプレートは美味しい
インドネシアの女の子の店員は愛想よく
「置いといて下さーい、ありがとござまーす」
自分も笑顔で「ごちそうさまでーす」
コーヒー半分残して帰る
だって、美味しくないもん

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