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『メスとたましいのブログ』第1ターン;うちのコが一番かわいい!

 みなさん、こんにちは。今回はペットの体調変化のサインを見逃さないためのテクニックをお伝えしたいと思います。ややもすると非科学的な話のように聞こえるかもしれませんが、これがなかなか侮れません。

 私の尊敬する元飼育員(とあるサファリ)の方に「動物たちの体調の変化にどうやって気付くんですか?」という質問した時のことです。こんな答えが返ってきました。

「自分が担当している動物であれば、という条件ですが、その動物が、なんか今日は可愛くないな、、、と自分感じた時は、やっぱりどこかおかしいですよ。」

 いやいや、そんなものはあくまで主観で、科学的根拠がない。確かにそれはそうかもしれません。けれども、そもそも動物病院というのは、ご家族が主観で「うちのコがなんか様子がおかしい」と感じられるからこそ動物が連れてこられる場所です。
 その前提で考えてみれば、先ほどの飼育員さんの言葉をちょっとアレンジしてみて、

「うちのワンコの○○ちゃん、なんか今日可愛くない。。。と感じた時には、やっぱりどこかがおかしい可能性が高いから動物病院に連れて行ったほうがいいよ。」

 というふうに言い換えても違和感はあまり感じられないのではないでしょうか。

 人間は現状維持バイアスに代表されるように、安定した環境や状況を好む生き物です。できるだけ今の状況が変わって欲しくないと思いますし、変わらないことで一定の安心感を覚えるような心の仕組みを持っています。
 自分にとって家族の一員とも言える大切な存在である動物が、「いつもと変わらない」ということは歓迎されるべきことであって、なんだったら特に意識することもなく、当然のことだと思いがちです。
 いつもと変わらないから安心して自分の生活が送れるんだ、と言う人もいるかもしれませんね。
 いつもと変わらないことを我々は「かわいい」と感じるようになったとしても何ら不思議ではありません。

 だからこそ逆に「かわいくない」と感じた時は「どこかがおかしい」可能性が高いと言うことができます。
 どこがどうだから「かわいくない」、とはなかなか説明が難しいかもしれません。いや、むしろそこは敢えてハッキリさせない方がいいかもしれません。どこがおかしいかをハッキリさせよう、自分で納得しようと思っているうちに手遅れになるかもしれないからです。
 「なんかかわいくない(=どこかが変)」と感じた時点ですぐに動物病院に向かっていただいた方が、結果的に動物の健康を守れる確率が高まるでしょう。

 取り越し苦労に終わってもいいじゃないですか。
 家族に「大袈裟な!」て言われてもいいじゃないですか。
 それで大事な動物の命が救えるなら。何もなかったと安心することができたなら。

 そんなご家族を馬鹿にするような獣医師はいません。もしいたら、そんな病院には二度と行かなければいいんです。

 長くなりましたが、ペットを飼われている方、よろしければ皆様のチェック項目の一つに以下を加えていただけたら幸いです。

「今日はうちのコはかわいく見えるか?それとも見えないか?」

 今日も動物たちとの生活を楽しみましょう。

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