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レポート:「天使のはかりごと」について

最初に…。調子に乗ってこの記事名にしましたが。適度な論文でもなければ、事細かな考察文章でもないです。ただの日本語下手なオタクの書き散らし文章だと思って!そして解釈不一致とかあっても、それは当然のことなので、以降読み進めていただける場合はどうぞ生ぬるい目でみて頂ければと思います。もちろん、ネタバレするよ!!そりゃそう。



解禁当初の話

本作品が告知された日。何もかもが突然だったので驚いたけれど、題目の文字面。”天使”という大好きな世界観。サムネイル画像のおどろおどろしい感じ。そして何より史也さん演出ってことで、ただならぬ気配を感じた。

これを摂取したら間違いなく情緒が死ぬ。しかも情報解禁とあわせて配信スタート?そんなの心の準備できるわけがない。後編を1週間後に配信という形式だったので、わたしはそれまで視聴を寝かせることにした。性格上、これで正解だったわけですがその間に様々なことを推測した。(これが好きだったりする)

・こんなサムネ(史也さん演出)でハッピーエンドなわけが!!
・先輩天使ぜったい堕天させたい(わたしの性癖)
・後輩守るために先輩天使が身代わり堕天endだろ
etc...

そんな風に妄想する日々は楽しく、フォロワさんが前編を摂取した後に後編どうなるんだろう?って想像してるツイートみているのも楽しかった。そんな訳で後編配信日。から数日経過して遂にわたしもパンドラの箱を開けた。

≪attention≫
時系列ぶっ飛ばして書きたいことを書いていきます。

“運命”ってやつはあるんだよ

今回の言劇ミュージカル。最初は収録映像をどうにかみせて!声だけなんて勿体ない。としくんの顔とか表情をみせて!!美形なんだから!!とか実は思ってた()けれどしっかり耳を澄まして空想してみると案外、先輩天使、後輩天使の話している表情だったりが見えてくるから不思議。耳で楽しむミュージカル。空想世界が広がってとっても楽しい。でも舞台化も絶対にして欲しい。

つまり自分の解釈でいかようにも先輩、後輩の表情が想像上で”変えられる”というのが良くて。

例えば前編で対象男性を見つけた時の会話。先輩がその男性について「悪くない」といった後の「対象に感情移入しないほうが??」の後輩はきっと少し拗ねてるし「でも先輩。あの手のタイプ。嫌いじゃないでしょ?」といたずらっぽくカマかけたとき。

きっと先輩をのぞき込んで上目遣いで聞いてるのかな?って思ったり。先輩の「まぁな~」を聞いて一瞬真顔になってるだろうし(しかし先輩は気が付いていない)ここであの対象男性、絶対不幸にしたる!!!って強く決意してるんだろうなとか。

特にこういった最後の最後でどんでん返しがある作品は終始演者の表情を“観る”ことができない言劇形式の縛りプレイと相性が良くて素晴らしい効果を発しているな~と思ったりした。伝わる?

改めて先輩天使。立石俊樹くんの声の良さを再確認。台詞、その言葉にしっかりと、そしてふわりと感情をのせて自然にお芝居している。いや、もう実際にその天使を生きていると思いました。この作品の中で「ここ好きぃぃぃ!!!」の台詞とか歌のフレーズとか多すぎでもう言葉にできない。

そして佐奈ちゃん。ほんとに最高だった!!うまく言えないのがもどかしいくらいはまり役だなぁって感じて、後輩天使を生きてくれてありがとうの気持ち。天使のはかりごと1周目聞き終わった後には「ちょっとお前、体育館裏な??」って思わず顔面殴りたくなったけど。


自己犠牲のゆくえ

天使のはかりごと。この世界観の土台になっているのはたぶん宗教概念。今回の世界観は「神・天使・堕天」がキーワードで挙げられるので基本路線はキリスト教あたりの印象。それに沿って書いていきます。因みにわたしの思考回路はキアヌ・リーヴス主演/映画「コンスタンティン」が強く影響しているので気になる人は今すぐにサブスクで観てこい。いや失礼。観てきて下さい。

さて、後編で出てきましたよね「自己犠牲」ってキーワード!!!!正確には「だからって自分を犠牲にしてまで…」という先輩天使の台詞。これ大好き。結論から言うと、これって天国へ逝ける条件の1つらしいんですよ。

ここで言いたいのはですね。後輩天使のした自己犠牲(一歩手前)は、先輩天使を手に入れる為の見せ掛けの行為。一方で先輩天使は自分のことを想ってくれている後輩が自分のせいで堕天するなら一緒にその身を堕とすと決断した。

これは真っ直ぐな自己犠牲なんじゃないかな?って思って。つまり、先輩天使は天国(転生)の条件クリアしているな。というかそもそも先輩は神様が好むタイプの美しい魂じゃんって思っているからそう簡単に神様が彼を堕天させるかな?とか思いました。でもこれはきっと先輩転生、後輩堕天endの分岐ルートの個人思考なんだろうなぁ。(でも後輩を受け入れて神を裏切り、天使のしごとを放棄して、自分の居場所と愛を求めたならそれは自己犠牲じゃなくて自分のため?とか思考がぐちゃになったので次。)


ずれた上下のメロディライン

これが一番書きたかった議題。もしかしたら私だけが気になっている違和感かもしれませんが。下記のハモリ部分。

【M6】共に墜ちる
何度 生きても きっと 手に入らなかった (手に入らない)

この太字部分のメロディ…。急に、音がなだれ込んでる感じしませんか??ずっと調和のとれた心地よい音楽だったのに。一瞬、まるで足がつまずいて転がり落ちるみたいに。初めて聞いたときは「え?何が起きたの?このメロディ難しいのかな。でもこれで配信しているんだからリズム感はこれが正しいんだよな。。。」とか思った。

そして、この違和感というのは。この直前の歌詞フレーズ。『永遠に永遠に語らう時間があるとして。永遠に永遠に語ることはあるだろうか?共に共に堕ちるほどの罪を』の部分。

この太文字も同様にどこか違和感のある歌詞になっています。前編~後編のここまでは完璧なまでの調和のとれた音楽と歌詞だった(ように思う)のに。ここにきて2点、不思議と目立つような違和感がある。

これが天使のはかりごとの面白いところだなぁって思っていて。わたしの解釈だと先輩天使と後輩天使のすれ違いを表現している可能性があると思っています。

ハッピーエンドが好きな人ごめんなさい。気が付いていると思いますが、わたしは先輩転生、後輩堕天endの解釈が好きなんだと思う…拗らせ性癖。でも最後はちゃんとハッピーエンドになるやつがいい。

ここで音楽(メロディ)の話になったのでもう一つ書いておきたいことがある。

天使のはかりごと生配信にて前編の上ハモは先輩天使(としくん)、後編の上ハモは後輩天使(佐奈ちゃん)になった経緯の話で、どっちが上をいくかその場で二人で調整されていたよう…。配信を見ていたときは演じるにあたって何か模索されてんだなぁ凄いなくらいしか思ってなかったのですが、この意味をやっと理解しました。

「天使は計る」で先輩が上ハモの理由はこれが最後の仕事であるため、来たる転生への期待と不安。そして天使の仕事からやっと解放されるみたいな感情の高ぶりを表していて「共に墜ちる」で後輩天使が上ハモなのは計画の完遂と先輩をやっと手に入れたんだという高揚した気持ちが表現されているから!?って考えたらもう後輩天使の上ハモはなんかもう、、、複雑な感情でしか聞けない。それが最高にいい。


スマホと携帯。

これは単純に気になっているだけなのですが。後輩天使は先輩といるときに「スマホ」「スマートフォン」って言っていますよね。でも最後にひとりになってサービス残業した時「携帯」って言っている。

わたし、今でもスマホ=携帯って言ってしまう古い人間なんですが(爆)なんか言劇ミュージカルって言葉を大切にしているのに、最後で携帯っていうかな…?って気になっている。まじで揚げ足取りではなくて、このあえての携帯というワードなら、後輩天使、実は先輩よりも年上というか、もう一皮違う正体がありそうだな、そんな伏線なら面白いな?って書いただけ!!正直、生前の先輩天使の写真どこから入手したの???って疑問とかたくさんあるんだけど蓋しておくね。後輩天使の自室があるなら覗いてみたい。きっと先輩の写真とかデータベースとか怖いほどあるんだろうな。


かっこいいとかわいい

きっと先輩天使は「かっこいい」って言われるのが好きで「可愛い」って言われるのが好きじゃないと思う。だから後輩天使は彼の前で「先輩はずっとかっこいいです」って告白する。そして先輩はたぶん可愛い顔が好き。後輩天使はその「可愛い」を最大限に活用して先輩を堕としに掛かっている。だから最後の最後で後輩天使が先輩に対してにんまりと「可愛いなぁ」っていう台詞にぞくぞくする。最高。相手が望んでいるように振舞っていて実は○○だったみたいな展開が大好き。後輩天使のうざすぎないところ絶妙で好き。


誰も居ない世界

って存在するのかな。堕天したら元天使たちいっぱいいそうだけど。でも永遠の世界に2人ぼっちなんてとても夢があるな。舞台化したらどのあたりの話をしてくれるのか今から楽しみです(決定事項みたいに話すじゃん)


物語の結末

史也さんがこれは純愛でハッピーエンドって仰っていたのを聞いて(うろ覚え)思わず「ヒェッ」ってなりました。誤解しないでほしいのですが、わたしは史也さんの演出とか脚本が大大大好き。一方からみたら、ハッピーエンド。でも違う側面からみたら全く違うものになるかもしれない。そんな余地があるのが妄想癖にはとても助かる。

史也さんが生配信でとしくんと佐奈ちゃんに「二人はこれ幸せだと思いますか?」って聞いてたのが印象に残っている。配信見直ししてなくてうろ覚えですみません!!この質問。凄く難しい問なのでここでは書けない…。というのも私自身もまだこの作品をかみ砕けていないからというのが1つ。そして答えはきっとないからが1つ。これからも色んな解釈を拝見していきたいな~。

そんな風にたくさんの結末が聴いた人の数だけ生まれる。そしてこれからの舞台化がより一層楽しみになるなぁと思いました。

言劇ミュージカル「天使のはかりごと」自分の目で観られないからみえるものが本当にたくさんあって。わからないからこそ、とっても楽しめる作品。新しいミュージカルの世界を味わえて、そして素晴らしいキャスティングとシナリオでまじでご褒美案件でした。関係者各位様全方位に感謝。

なんか、、、書きたいイメージと違うレポートになっちゃった、、、

そういえば久しぶりにとしくんの舞台をみて、やっぱり情緒が狂って追いチケしたからわたしにも「笑えるほどに愚かなまさに堕ちるに相応しい愛。」っていうのがあるみたいって気が付きました。

おわり🪽

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