オートマティスム的実験

追いかけてゆく一日(ひとひ)の海から続く雨季は輸尿管の貧しいやさしさを共有する痩せたエイともぐらの裂け目を弱々しく狂わす、頭上は植物の隙間で許される天のどこからも筒抜けの輪の中をくぐって音的なシニフィエの波形さえも呼び出せはしない、

ドップラー効果の懐かしく壊すために生きるために拡げるために細くなるために切れ切れにつながるために渡るために醒めるために、果てしなく自己をすて腹のなかにとどまりながら回転する水と区別できない水が排出され苦痛と反省をこめて生き物として射出したまま音の寄贈を互いに延ばして肉は肉と区別されもしくは腐敗して満ちたりてゆくために切り離すまでの月夜を飽きもせず交合する、中断は束の間の小川それとも風の道に見られどちらかがふれるときの通電を増殖する、炭を食した草食獣の放牧という自由の境界線上の敷地側で切開された線のふさわしい白さで縫合された強靭な繊維を生まれなかったものとして弱酸性の息遣いから引き出しては閉じる、二つの章

ひんやりとした部屋へ行かなければならない予感を呼ばれている雨は止み明るさが植物のように寝そべり強いものが移動して朝の眠りがとどまりたがる、鼻腔の狭さを覗きこむ静脈の近くは薄い下着を脱ぐように性的な器官を曝け出し水槽の中であなただけが呼ばれたかのように泳いでわたしはまだ命ぜられることを恐れて寝息をたてている、われた黄味のまま放置され皿の端からこぼれてしまえば地球が丸くなかった頃のはて、しない、まま、そのまま、まんなかに眠れず滝のように落ちて抉られる穴の内側を確かめ広げてしまえば通俗になりあたらしい穴を求めて閉じなくてはならない都市の瞳と我々のクローンを増殖、改良下のち果実の伝説になる

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?