〜<非=いま>の侵入(未来結社誌2023.12月号)


プラスチック片ほろほろと猪鼻おき、の生きてるうちに記号を変え
る可わる/とれたてのてにわたる風わかれくぐりぬけて、「けて」
の風、なりきってない/発情期のネコが鳴いていていい草原だから
おしひら可ないよう/指でかくはんする牛乳へと眠たさをおくりこ
んでは 染めむらが目立つ/後方から頭髪を おし黙るしかない
みずのかえしがおそくなる つなぎとめる唇 より細く削るまでも
なく 吃音は<原=エクリチュール>のかぜおと まだ終わりませ
んから 取り繕うまでもなく逸れてゆく パロールのはやさは背徳
的とさえ想う 西方から訪れるひとのうわさ 曲げられた季節風が
戦後のうつくしさにまだ追いついてこない

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