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2月・3月の徒然

前回の記事を書いてから、2ヶ月も経ってしまっていた。あっという間に時間が過ぎていくのだけれども、まだ働き始めて6ヶ月かという気持ちもある。

「仕事はもう慣れたね」と上司から言われることもあるら、「慣れる」という言葉にいつも違和感を抱いてしまう。人と話すのにとても緊張する。満員電車だとひどく疲れてしまう。そんな性質は変わらないから、朝早く起きて比較的空いている電車に乗ったり、昼休みは瞑想をして心を整えて、なんとか必死で1日1日を終えているのに、「慣れた」と一言で片付けられるのは、なんだか癪に障る。

少し暖かくなってきた。あいかわらず忙しいし、人の言葉に違和感しか感じない毎日だけど、暖かさにともなって気持ちも軽くなる。昨日は雨上がりの空が綺麗だった。コーヒーを買いに、オフィスを出た時、透き通る蒼さに感動して、ずっと散歩をしていたいと思ってしまった。

2月・3月のコンテンツ

『正欲』『ある男』『市子』は、セクシュアリティ、在日、無国籍と扱う課題のテーマは違うものの、共通の“何か”があるように感じた。以前、『性欲』が課題図書の読書会に参加した時に「セクシュアリティと在日の問題は、白人黒人といった人種差別の構造とは違う。同じ見た目だけど、理解されなかったり、ハンデを負わざるをえない状況にいる」という話を聞いて、すごく腑に落ちた。たしかに、足が自由がきかなさそうなおじいちゃんおばあちゃんがいたら、電車で席を代わりやすいけど、妊娠初期の体型が変わらない女性とかはなかなか気づきにくい。あなたが誰を好きになりやすいか、どんな国のルーツを持っているかは、話してみないとわからない。その“溝”は、無意識な差別を生み出す原因になってしまっている。

『4月になれば彼女は』は大学1年生の頃に原作を読んだことがある。まだまだ愛という言葉のかけらも知らなかった頃、大きな展開がないことに退屈さを覚えつつ、なんとなく物語の美しさは感じていた。そこから、8年ほど経って映画をみて、改めてこの物語の美しさを再認識したように思う。藤井風くんの「満ちていく」の曲もいい。「愛されたいから愛すは悲劇」という詩にドキッとしてしまう。作者(映画プロデューサー)の川村元気さんは「人の力ではどうしようもできないことがある。それは死、お金、恋愛だと思う」という言葉のもと、3つをテーマに本を書いている。「世界から猫が消えたなら」「百花」「億男」とどれも心に残る映画だ。

2月・3月のコンテンツ

「つながり過ぎなくていい」は人生でトップに入るほど、「あ、今読んでよかった」と思わせてくれた本だ。あまりにも感動して、すぐに友達に貸してしまったので、詳細には書けないのだが、「難なく意思疎通できるということは正しいことなのか、なめらかにしゃべるすぎることは奇妙なことなのでは」という問いと真正面から向き合っている本だった。大学生の頃は、どもりながらボソボソ話していた友人が、働き始めるとすごく論理的にスラスラと話せるようになっていた。その姿をみて、「頑張ったんだな」と思うと同時に、寂しさがあった。どうしても会社は社会性を強制してしまう。スラスラと話せることをよしとしてしまう。違和感なく話せているかどうかというのは、大切な何かを見落としているのではないだろうか。インタビュアーとして、小さなどもりを大切に言葉を拾い上げていこうと決心させてくれた本だった。

2・3月の言葉

忙しいと、自分の心から出てくる言葉も少なくなってしまう。書き留める暇もなくなってしまう。4月はしっかりと書き留めていきたい。

・言葉は社会を変えないけど、人の心はたまに救える。私がまだ生きていることが、その証拠。
・尖った人は社会の歪みからしか生まれない
・私が持っている荷物は、私が持たないと、地面がぐらつく
・魂がこもったものを第三者に汚されると、死んじゃう
・私が作ったもので人が死ぬこわさ
・私たちの誰も侵入されたり分析するのは好きではない。自分自身を見失ったように思わせる

やりたいこと、読みたい本、勉強したいことはいっぱいある。穏やかに生きていきたいのに、譲れないことが侵害されることが多すぎて、いつも怒ってしまう。「ここではないどこかへ行きたい」という気持ちは15歳の頃と比べて、小さくなったけど、まだまだ26歳でも感じるものなのかとしみじみ思う。

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