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コミュニケーションで大事なこと(8)

 このシリーズでは、以前(「コミュニケーションで大事なこと(5)」だったかな?)に・・・「相手の心のコップが満タンになっていたら、相手に私の話を受け取る余裕(余地)がなくなる。まずは相手の心に溜まった水を受け取って満タン状態を解消させないと、私の話を受け取ってもらえない」的なことを書きました。

 そして、相手の心のコップの満タン状態を解消するためにまずは相手の「聴く」スタンスが必要・・・ということで、前回は「聴く」について深掘りをしました。

前回の要約

 前回は・・・
 「聴く」とは、話す相手に対峙しないで相手に寄り添う「ノンジャッジ」のスタンスで(相手が本当に言わんとしていることを)理解しようと努めること。そこが「聞く」とは大きく違うこと。
 以上2点をお話しました。
 また「聴く」スタンスについては、(陥りやすかったり、誤解されやすいけれど・・・) 決して相手の気持ちや主張に無条件で同化(同調)することではないことをお話しました。

今回の話・・・予定変更します

 当初の予定では・・・
 今回は「聴く」ことで得られる効用を「ひのなおみさんのインタビュー秘話」と私の体験(=先日開催されたPマンションの「委員会にオブザーバ参加されたSさんの話」)を交えて考えたいと思ったのですが・・・
 予定を変更して、(大手家電メーカーのパナソニック創業者)松下幸之助さんの話(というか著作の引用)をしたいと思います。

本シリーズのブログはこちら・・・
  コミュニケーションで大事なこと(1)
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コミュニケーションで大事なこと(2)
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コミュニケーションで大事なこと(3)
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コミュニケーションで大事なこと(4)
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コミュニケーションで大事なこと(5)
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コミュニケーションで大事なこと(6)
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コミュニケーションで大事なこと(7)

松下幸之助さんの「素直な心」

 私は、今回のテーマを言語化する作業の中で松下幸之助さんの「素直な心」を思い出しました。
 本棚から著作を探して読み返してみると・・・「ノンジャッジ」で「聴く」とは、まさにこのこと!ってビビビッときました。

 著作の一部をピックアップして(・・・それでも長いけれど)記載します。

素直な心というものは、物事のありのままの姿、本当の姿、実相というものが見える心である

 素直な心は、物事のありのままの姿、実相というものを見ることのできる心であるともいえると思います。

 というのは、素直な心になったならば、心の中に物事の実相をおおいかくすというか、これを曇らせるようなものがなくなると思われるからです。


 美しく磨きあげられた無色透明なガラスをとおせば、物がそのありのままに見えます。
 それと同じように、素直な心になったならば、物事の本当の姿というか、実相がはっきりと見えるようになるのではないかと思います。だから実相に基づいて物事を考え、判断することも、しだいにできやすくなってくると思うのです。

 もしもこれが、無色透明でなく色のついたガラスであったならばどうでしょうか。
 色ガラスをとおしてみれば、向こうにあるものの本当の色が正確にはわからなくなります。
 仮にガラスの色が青色であるとすれば、向こうにある白いものは白くは見えず、青みがかって見えるでしょう。
 つまりこれでは、本当のありのままの姿というものがわからなくなります。
 あるいはまた、そのガラスがゆがんだガラスであれば、向こうにあるものもゆがんで見えるわけです。

 けれども素直な心になって物事を見た場合には、無色透明で正常なガラスをとおして見るように、なんの色もつかず、そのありのままが見えるというわけです。


 今日のわが国においては、政治をはじめとして社会の各分野の活動において、またお互いの日々の生活の各面において、いろいろとあやまちやゆきちがいが生まれてきています。
 そしてそれらがお互いの悩みや苦しみ、対立や争いをいっそう深めている面さえあるように思われます。

 こういう面もあるということも、一つには、お互いが素直な心ならざる色ガラスをとおして見、それにとらわれて判断を下し行動している、というような姿が少なくないからではないでしょうか。

 もしそうであるとするならば、やはりそのままではいけないと思います。お互いに素直な心を養い高め、物事の本当の姿を見ることができるようにつとめなければなりません。

 じっさい、お互いが素直な心になるならば、しだいに色ガラスでなく無色透明なガラスをとおして物事を見るというような姿にもなってゆくでしょう。
 したがってその判断は物事の実相に基づいた判断ともなり、あやまちのない適切な判断となってくるわけです。

松下幸之助著『素直な心になるために』(PHP研究所刊)

松下幸之助さんのお話・・・続き

 「素直な心」とは、寛容にして私心なき心、広く人の教えを受ける心、分を楽しむ心であり、静にして動、動にして静の働きのある心、真理に通ずる心である。

 お互い人間が最も好ましい生き方を実現していくには、それにふさわしい考え方や行動をすることが大切で、その根底になくてはならないものが「素直な心」である。

今回のまとめ

 松下幸之助さんの言葉は・・・ホントその通りなのですが、私には修業(勉強・経験・人間力)が足りないことが実感できます。
 その境地に至るのは何時になるのかなあ・・・生涯至らんかなあ・・・という感じです。(笑)

 それでも・・・私も「素直な心」の境地に至れるよう、これからも努力を重ねたいと、思えて来ました。

 次回は・・・(今回ペンディングになった)「聴く」ことで得られる効用を「ひのなおみさんのインタビュー秘話」と、私の体験(=先日開催されたPマンションの「委員会にオブザーバ参加されたSさんの話」)を交えてお話したいと思います。  (つづく


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