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緊縛のパートナーとの思い出。①

以前パートナー関係だったひとは緊縛師だった。
私が縛られる側で、何度か一緒に緊縛SHOWをした。
そのひと(Aくん)との思い出。

私とAくんが出会ったとき
Aくんは緊縛教室に通ってた。
パートナー関係になってからは、一緒に緊縛教室に通うようになった。
もう少しで一人前と認められるタイミングで、
Aくんに初めて緊縛SHOWの依頼が来た。
でもその頃、Aくんと私はパートナー関係を解消する話をしてた。
私が、Aくんと緊縛プレイをしても満たされなくなってたから。

Aくんと出会った頃
私はSMバーで出会った人たちとのプレイだけの関係性が寂しく感じていた。
安心できる居場所がほしかった。
その頃の私は、一人でいる寂しさが凄く強かった。
Aくんと初めてゆっくり話したとき、
兄弟と一緒にいるような安心感があった。
緊縛プレイをしたときも兄弟に守ってもらってるような安心感があって
こころがつながってる心地よさを感じてた。

Aくんも同じように感じてくれていて
数カ月後にはパートナー関係になってた。
Aくんとは緊縛を楽しむ趣味友達みたいな関係性だった。
恋愛感情はお互いにない。束縛もしない。
「パートナー」って名前つけてたから、恋愛関係なの?ってよく勘違いされた。縄の相性がいい友達っていえばよかったなあ~って今は感じるけど、そのときはパートナーがよかった。帰る場所ってゆう意味が感じられたから。

Aくんのそばは安心できて居心地がよかった。
でも、支配される心地よさはなかった。
私は相手に服従して下の立場にいたい欲求がもともと強い。
最初の頃は安心感だけでも満たされてた。
兄弟と戯れてるような心地いい緊縛プレイをAくんとするのが楽しかったから。
でもそのプレイにも慣れてきて、服従欲や被虐欲も満たしたいと思ったときに、Aくんとはそんなプレイができないことがつづいた。
その我慢が出来なくなったとき
私はAくんに、「Aくんと緊縛プレイをしたくない」といった。
Aくんと、緊縛のパートナー関係を解消する話になったけど
私は居場所がなくなるのが寂しくてひとりになるのが怖くて
「もともと友達のような関係性だしパートナー関係を解消しても関係性はあんまり変わらない気がする。一旦パートナー関係のままでもいいんじゃないかな。」といって、それにAくんも同意して解消の話は保留になった。

その頃Aくんに緊縛SHOWの依頼が来たけど
私は一緒にSHOWをする気になれなくて
私は出ないと言ってた。
「美月と一緒にSHOWしたかったなあ。でもしょうがないね。」っていわれて、Aくんの気持ちに応えられない胸が詰まったような気持ちと、私とSHOWをしたいって思ってくれてる嬉しさを感じてた。

緊縛教室を卒業するための最後のテストを受けてるとき
『Aくんとはプレイもしないし、緊縛教室を卒業したらこうやって会うことも少なくなるんかなあ。Aくんが離れていくの寂しいなあ。居場所を手放したくないなあ。』
っていう寂しさと、
『緊縛SHOWをするって決めてから、緊縛練習するときさらに生き生きした顔になったなあ。プレイじゃなくて一緒に作り上げるSHOWなら、Aくんと楽しめるかもしらん。今の生き生きしてるAくんとするSHOWならわくわくするかも。』
っていう気持ちを感じてた。
Aくんのそばを離れたくない寂しさと、まだ一緒に楽しいことができるかもしれない嬉しさと、考えすぎてしんどかった気持ちがぐるぐるして涙が出てきた。
テストが終わって先生に合格っていわれたとき
Aくんに一緒にSHOW出よう
って伝えて、一緒にSHOWに出ることが決まった。


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