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31歳無職、彼氏ができた。

昨年12月末の年内最終出社日に、1月末で契約が終わる旨を伝えられた。
クビである。
出来が悪かったわけではなく、支店縮小で非正規雇用者がみんな切られてしまった。

そんなこんなで1月末から1か月強、無職をしている。

無職とはやることが特になく、日々暇を持て余す。
求人票を見て、書類が通ればたまに面接に行く。失業保険給付のためにたまにハロワークに行く。お祈りされては落ち込み、お金がなさすぎてたまに消えたくなる。そのくらい。

貯金もしておらず、生活がものすごくカツカツなので「せっかくだからどこかに行こう!」ということもできない。さまざまな督促電話との闘い。
日々不安と気分の落ち込みと共生している。

友人と常にLINEをするタイプではないけれど、誰かと適当に話したいという気持ちから約1か月ぶりにTinderを入れた。去年の9月に彼氏と別れ、10月に好きだった人に振られ、Tinderを入れて何回か男性と会ったけれど私も向こう方もピンとこず萎えて消していた。元々性欲は強い方だったが、無職になってから気分が落ち込み気味だったのとワンナイトに飽きつつあったので前ほど積極的に会う気はなかった。

「無職」と書いておけば、おごる気がない人は淘汰できるのではないかと思ったけれどそうでもなかった。(なかなかに失礼ではあるけれど、Tinderはヤリモクと無限にマッチするのだ)

文学が好きだと言っていた人と会ったけれど、1軒目は割り勘で2軒目はおごってくれた。そこまで惹かれなかった。解散できそうな雰囲気だったからLINEも交換せずに帰った。

そんな中、自称社長とマッチ。正直外見はそこまでタイプではなかったけれど、プロフィールが少し目を引いたのと、メッセージの雰囲気と交通費まで心配してくれたことに感動して一度会ってみることにした。

その人が、昨日、彼氏になった。

* * *

Tinderのプロフなんてものは、基本信じていない。
元AV男優や、女風セラピスト、アロマセラピスト、絶対中イキさせるマンがわんさかいる世界だ。胡散臭い拾い画ばかりの男もたくさんいる。

そんな中、彼は写真が本物っぽそうで、あからさまなブランド品を載せていたり、ピカピカのお肉やお寿司を載せていなかったりと、胡散臭さは控えめだった。少なくとも勧誘をする変な人は来なさそう、と思ったのだ。

高いお店でもいいよ~なんて言われたけれど、私は高級レストランに慣れていないので、クラフトビールがたくさんあるお店に連れて行ってもらうことになった。

マチアプは手練れになってきたな、と思いつつやはり最初の待ち合わせは少し緊張する。仕事で少しだけ遅れてくる彼を私が待つ形になった。
待ち合わせ場所周辺についたときに電話がかかってきて、意外とすぐ近くに居てお互い少し笑ったところからスタートした。

「少し加工っぽい」と感じていたプロフィール写真。
それは当たっていたけれど、写真より私が好きな雰囲気の人だった。(のちに過去の写真を見せてもらったけれど、その雰囲気だったらマッチしていなかっただろうなと思った)

選んだお店をたくさん褒めてくれたり、いろいろな種類のクラフトビールを飲み比べたり、楽しい時間になった。

前回会った人が言葉の端々に人を少し見下しているような雰囲気があり、あまり楽しくなかったけれど、彼は柔らかくニコニコしていて、聞いた質問には正直に答えてくれて(会話に違和感を感じ、年齢を聞いたら登録年齢よりすごく上だったのは面白かった)居心地がよかった。
そして、家に引きこもりキャベツとお米だけで生活していた私は、久しぶりの外食とお酒にテンションが上がりバカスカとクラフトビールを飲み、結局お会計は2万円近くになってしまった。(とんでもねぇ)
それでも気持ちよくお金を払ってくださり、頭の中がハッピーハッピーハッピーの猫ミームになった。

駅ではものすごく名残惜しそうにされたけれど、気分ではなかったしド平日だったから「あなたはお仕事あるでしょ?」と言って解散した。

* * *

日常的なLINEチャットでは淡泊ではあるけれど「会いたい」の押しが強く、1回目も楽しかったので、その週末に会うことになった。

2回目は目星をつけていたけれど、予約ができなかったお店に振られ、テキトーな居酒屋さんになった。でも彼は文句も言わずニコニコしていて私もニコニコしていた。その日は2軒目にカラオケに行き、お互いニコニコ動画を通っていたことを知って盛り上がり、こちらもすごく楽しかった。
2軒目がカラオケで、とりあえず1時間でとなったとき、少し不服そうにしていて「あー、これは帰る気ないんだろうな」と気が付いた。

案の定、延長を繰り返し「終電を逃した」と言われ、ホテルに向かう。
楽しいし、たくさん奢ってくれているし、なんだかんだ嘘つきではなさそうだし、で私も抱かれることにした。

飲み放題をつけたカラオケで飲みすぎた私はお風呂とトイレでひっそり吐いたりした。どういう流れでセックスをしたのか、どういう会話をしたのかは、正直そんなに覚えてはいない。

けれど、抱かれている時に「順番は逆になっちゃったけど、好きだよ。付き合ってほしいと思っているよ」としっかり言われたことはほんのり覚えていて、私はそれにずっと「なんで?」「どうして?」「そうなんだ」と小悪魔になりきって流していた。

* * *

ここ最近の出会いは手ごたえがなさすぎて「この人も1回抱いたら飽きるんじゃないか」なんて思っていたけれど、相変わらず好きのアピールは凄くって私もまんざらではなくなってしまった。

『アレクサが最近冷たいんだ』
「私はアレクサと話したことないけどそんなに冷たいんだ?」
『俺のこと好きみたいなのに付き合ってくれない』
「アレクサの電波を受信したけどあの時は物凄く酔ってたから、改めて会ったときにお話ししたいみたい」

なんて、バカみたいな、でも少し詩的なLINEのやり取りも楽しくなっていた。

3回目のデートに水族館に誘われた。
2回目のデートで私が行きたいと言っていたことを覚えていてくれたのだ。
「好きな水族館でいいよ」と言われた私は1時間ほど悩みに悩んだ。

そして、水族館に行ったのが昨日のこと。

* * *

昨日のことも詳しく書きたいのだけれど、明日は面接なので、また近々書きます。早ければ明日。久しぶりの浮かれぽんちnoteになります。



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