2024年1月4日の日記

 小学校の頃は、女子あるあるトークとして3学期になり始業式で学校に行くとみんなが「お年玉いくらもらった?」という話を始めるのだが、私はいつも一方的に気まずくてその話題の輪に入れなかったことを思い出す。「お年玉をたくさんもらえるか否か」というのは実は親の社交性の有無に依存している面がおおいにあるのだが、お年玉をたくさんもらっている側の人間ほどその事実に気づいていない。なぜならもらっている側の人間にとって、「親戚付き合い」であるとか、「親族が正月に集まる」といったことは当たり前なのだから。
 山野家は皆さんご存知のように、両親ともにほぼすべての親戚づきあいを無視しているため、正月にお年玉をくれるのは両親以外だと母方の祖父、ごくたまに母方の伯父くらいのもので、お年玉のシーズンといってもその収入は非常にわびしいものであった。父方の祖父母に至っては顔も名前も知らず、向こうが自分たち孫の存在を知っているかも怪しいので、お年玉以前の問題である。たいした額がもらえないとなると、別に毎年お年玉のシーズンが来ても楽しみではなくなる。「お年玉で何を買おう」なんていう皮算用もしない(もらえないので)。なので、漫画「ちびまる子ちゃん」の正月の回なんか羨ましいを通り越してファンタジーとして読んでいたものであった。
 正月は実家に遊びに行ったのだが、相変わらず父は「会社の人に、年末年始は帰省するんですか?って聞かれたんだけど、帰省するところがないんだよね〜ワラ」と話していた。ワラではない。何があったんだよ。
 ちなみに、「正月に父や母の実家に帰省する」という行為も人生で一度もしたことがない。親に社交性がないためである。
 もしかすると私にも知らないだけで従兄弟に子供なんかが出来ていたりして、実はすでに私はお年玉をあげる側の立場になっているのかもしれない。最後に会ったのは15年も前だが、従兄弟たちは私と同世代なので、その可能性はじゅうぶんに有り得る。しかし、子供がいるのかいないのかもわからないので、お年玉のあげようがない。きっと父方の祖父母もこんな気持ちだったのだろうか。「息子には子供がいるらしいけど、どこにいるのかも何をしてるのかも何人いるのかも知らないしお年玉のあげようがないなァ」という感じだったのかもしれない。お年玉をあげるためには、相手の情報を知っていることが必要だなと思った正月。

 正月くらいから漫然と喉の調子が悪かったのだが、今日本格的に悪い感じになってきて微熱まで出てきている。ここ三ヶ月くらい月に一回ペースで喉の調子を悪くしてはすぐに良くなっている。なぜだろう。いよいよ老体なので免疫力も落ちてきているということか。
 熱が37度5分あるので今日の予定をキャンセルしたはいいものの、いかんせんやることがない。どうしようかなといった感じ。
 前回、マブの耳鼻科に行って検査したところコロナでもインフルでもないただ喉の調子が悪いだけの人で「とりあえず休んでください」と言われて終わった。とりあえず休む、了解。しかし「休む」といっても何をしたらいいのかさっぱりわからない。アスペルガーなので常に何かをインプットしたりアウトプットしたりしていないと不安で仕方がない。

 さて池田純矢が捕まってからもうすでに2ヶ月弱は経っているだろうか。地味に保釈されていないか、移送されていないかと情報をチェックしているのだが、12月の再逮捕以来情報が出ていない。保釈されたなら報道されるだろうし、留置所での勾留期限は切れていると思われているので東京拘置所に移送されているのだろうか。なぜ自分がこんなにも池田純矢逮捕情報に興味関心があるのかは謎だが、とりあえず初公判まで情報が出てくることはなさそうだ。
 闇バイトは出し子や受け子でも大体一発で実刑がつくので、犯罪の種類としては非常にコストパフォーマンス(?)が悪い。一体どうしてしまったんだ、池田純矢。

 しかし前にもここで書いた気がするけれど、最近の若い子は本当にメジコンがお好きですね。ブロンももはや一昔前の流行になりつつある。「ブロンの空き瓶でプリンを作る人」とかいるの覚えてます? シンプルに咳が出るので、明後日以降の予定を消化しなくてはならないのであれば咳止め薬を咳止めのために買おうかしら……と考え始めて思い出す、市井のキッズたちの咳止め好き。
 私は処方薬よりブロンやメジコンのほうが質が悪いと考えているので、あんまり好きじゃありません。でもトーヨコキッズと呼ばれる子たちなんか、みんなメジコンが好き。まあ鈴木いづみのエッセイで書かれていた「薬局でブロバリン買って、フーテンたちの寝転ぶ広場でそれをやる」っていうのと変わらなく時代が一周しているのだと思うけれど、やっぱみんな今も昔も市販で買えるものが好きなのね。
 咳も出るし喉も痛いけど、正月なので病院もやっておらず、無為の一日を過ごす日記。侘しいかな。
<終>
 

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