2023年8月12日の日記

 金指一世が燃えている。ものすごい勢いで炎上している。西畑大吾が女装してタワマンから出てきたことなどすっかりみんな忘れてしまっている。
 最前ガッツから繋がれるって夢があるなーと思ったりして(私は応援している演者と繋がりたいかと言われるとちっともそんなことはないが)素直に2929姐さん(今炎上している相手は界隈でそう呼ばれているのだ)を尊敬するばかりなのだが、それはそうとして、演者と繋がって一緒に遊んだりすることを楽しめるってやっぱり自己肯定感の高い人の行動だなあと思ったりするのだ。
 筋肉少女帯に「ノゾミのなくならない世界」という歌がある。知らない人も多いかもしれないが、恐らくこれが日本で最初の、繋がっている演者自身によって書かれた「繋がり」ソングであろう。
 大槻ケンヂはよく男性なのにこの詞が書けるなあと思う。「好きだった演者と繋がると一気に冷めてしまう」オタクの心理状態をよく把握して繊細に描写しているから。

 しかし、こう言ってしまっては大変失礼だが、ビッグモーター騒動は本当にウォッチングしていて面白いし元気がもらえる。だってこの令和の時代にシラフで「教育教育教育教育死刑死刑死刑死刑」だぞ。こんなのワクワクしちゃうに決まっているだろう。
 武富士の「全然たんねーじゃん!」とか、大人が社会の中で気が狂って発してしまったパンチラインには独特な味がある。無意識のうちに放たれた名文。

 二次創作界隈って、「書いている人がエラい」「本を出している人がエラい」という価値観がある気がするのだが、私は全然そうは思わない。というのも、私にとって小説を書くことというのは嘔吐であり、自傷行為であり、露出狂で、なぜみなさんは私の吐瀉物をおもしろがって頂いてる?という感じであり、私の中で創作とは「できればふつうの人はしないほうがいいこと」に分類されるからなのだ。
 小説には自分の内面みたいなものが必ず透けるし、それはとても恥ずかしく、批難されるべきことなのだ。だから、本を出している人がエラい、という価値観はいったいどこからきたのだろうか……気になってしまう土曜日の昼。
 腐女子って、自分の好むカップリングに対して肩入れし、嫌いな人の好むカップリングと、嫌いな人そのものの「自他境界」ならぬ「他/他境界」をあえて曖昧にして相手を攻撃したり……あるいは、それこそ自分を批判されたときに「カップリングを批判されている」と思ったりとか……逆で、カップリングやストーリーを批判されているだけなのに自分を批難されているようにとらえてしまったりとか。そんな人が散見されるような気がして、私は腐女子のコミュニティの文脈をおそらく一生理解できることがない。
 あと、同人誌って、こんなふうに言うのも変だけど、私はすごく純朴に、書こうと思えば誰でも書けるし、出すのも簡単だと思う。特に文学フリマを現地で見ているとね。自分の生活のことを書いたエッセイ、日常を切り取ったZINE、そんなものが第一展示場ではあっちからこっちへ、こっちからあっちへと飛び交っていた。書き手側が「書くことへのハードル」「本を出すことのハードル」を上げるのはよろしくないよなあと思ったりもする。

 まだ8月なのに薬局でキンモクセイのシャンプー売ってて「早!」と思った。8月だぜ。大丈夫かよ。
 世界が全体的に早足な気がして、資本主義すぎるだろと思って心配になる。ルミネエストに行ったらもう秋服売ってた。通販でいつも買ってる服屋のインスタ見たらトレンチコートが載ってた。早足すぎる。どうして。
 去年買ったキンモクセイのボディーソープ、まだ使い終わってないのにな……。春に買ったサクラの香りのシャンプーもまだ残っている。いや、気分でころころ物を変えがちというのもあるけど、資本主義だ。すごいぞ。
 私は入浴というのがけっこう好きなたちで、お風呂に入ってから寝るというルーティンでないとなんだか気持ち悪くなってしまう。
 小学校の頃は母の尖ってた期だったのでパックスナチュロンの石鹸シャンプー・リンスと身体を洗う用の固形石鹸を使っており、大人になってもたまに固形石鹸が使いたくなったりする。
 それゆえに中学くらいになるまで液体のボディーソープというものを殆ど使ったことがなく、それは私にとって(なぜだか)一種の憧れであった。
 大人になったので、自分で買ってボディーソープを使うけれども。なんだか今でも身の丈に合わない感じがどこか頭の片隅にいる。

 そして昨日はイベントありがとうございました。いつもの感じで適当に喋り倒していたら褒めていただき恐縮。MELIA監督独特な雰囲気をお持ちの方で大変おもしろかった。「トゥレット・コロナ」いい短編映画だった。ネオ書房さん、すごくいい雰囲気のお店だったのでまたお伺いしたい次第。昨日は暑かった。今日も暑いのかな。原稿をします。がんばるぞー。
<おわり>


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