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2020/7/26 LAMP IN TERREN 定期公演「SEARCH ONLINE」 TAKE2✌️

大さんが床に寝転んでいるところから始まる演出、初っ端からライブなのかMVなのかわからない世界に引き込まれる感じでとっても好きだったんですけど、流石に2回目は照れが勝って笑いを堪え切れなかった大さんにつられて、私も思わず笑ってしまった。

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毎月26日に行われていた定期公演『SEARCH』。3月からは新型コロナウイルスの影響で開催中止を余儀なくされてきたが、今回はオンラインライブという形で、渋谷Star loungeに彼らが戻ってきた。

いつものライブでは終盤に置かれることの多い"地球儀"が、この日は先陣を切った。
「こんばんはLAMP IN TERRENです!SEARCH ONLINEへようこそ!TAKE2、今度はちゃんと届いてることを願っております。遊ぼうぜインターネット!」
画面越しにこちらへ呼びかけて、観客の居ないフロアを子どもみたいに自由に跳び回る大さん。
天井カメラに集まって、顔を見合わせて笑い合う3人が愛おしい。そこに加われなくてちょっと寂しそうな大喜さん、演奏中に動けないのはドラマーの宿命ですよね…

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間髪入れずに2曲目の"ホワイトライクミー"へ繋ぐ。私、いつからこの曲をこんなに好きになっていたんだろうか。毎回イントロ1音目から歓声を上げてしまうので、次ライブで観る時にもやらかしそうで冷や冷やしている。
吸い込まれそうな真っ直ぐな瞳で「君が好き」なんて歌うものだから、視聴者全員松本大に落ちたと思います。

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「聴いとけよちゃんと」
と釘を刺して、3曲目"Dreams"へ。ライブにおけるこの曲の万能さが凄いなあと個人的に思っていて、この曲から始まるライブも幕開け感があって良いし、終盤の怒涛の流れの中にあっても火付け役みたいになるし、どこに居てもしっくりきて存在感がある。イントロ前の大喜さんのドラムからもう大好きな曲。

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大「ちゃんと配信できてんだろうなあ!?どうなんだ!」
喜「結構リアルタイムで拍手きてる」
健「やっぱさっきおかしかったんだ。俺ら喋ってる頃にみんな拳上げてたからさ」

TAKE1の配信が上手くいかなかったことに対し、諸々を代表して「サーセンした!」と謝罪するメンバー。大さんが「俺たちも悪くないし、誰も悪くないのかもしれないけど」と言ってくれたことが私には救いだった。このくらいの重さがちょうど良いよ。
TAKE1が最初から途切れ途切れだったこともあり、スタッフの皆さんの協力のもと頭から演奏をやり直している彼ら。
「自分たちからも、皆さんからも心の中で言ってほしいんですけど、スタッフの皆さん本当ありがとうございます」と人懐っこい笑顔でお礼を言う大さん。
「最後まで最高の演奏、最高の配信がお届けできるように頑張ります」

大「で?どっからだっけ」
喜「デジャヴだねこれ」
2回目ゆえのなんともゆるいやり取りから、2ブロック目最初の曲は"innocence"。頭をグラグラ揺らしながらほとんど白目を剥いているような表情をしたり、サビで目かっ開いたりして歌う大さんは、狂気を纏ったかっこよさがある。
私の手元のメモに「ニコニコ」って書いてあるから、多分健仁さんはニコニコしていたんだと思う。

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ミラーボールが輝いて、見慣れたはずのStar loungeがいつもと違って見えた。
TAKE1では散々ループして飛び込めなかったその火に、ようやく飛び込むことができた。"ほむらの果て"を歌う大さんは、全てを燃やし尽くそうとするその火で、彼自身も燃え尽きてしまいそうな危うさがある。曲になり切るって、こういう状態のことを言うのかもしれない。

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ほむら終わりからの繋ぎのドラム、大喜さんめちゃめちゃかっこよかったなあ。大人っぽくて緊張感があって適度に力が抜けたドラムフレーズで、ここだけを何度も何度も巻き戻して観た。
大さん越しに見えるネオンサインが少しずつ温度を取り戻して、モノクロだった画面が色づいていることに気がつく。あぁ、こんな色をしていたんだ。
目が醒める曲、"I aroused"。この曲に関してはツインボーカルと呼びたいくらい、真ちゃんのコーラスがやっぱり素晴らしい。ライブで聴くこの曲は格別なのだ。

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"I aroused"からの"New Clothes"の王道の流れを聴くのは久々な気がする。大さんの少し虚な瞳の奥で、光が揺らめいている。
真ちゃんのギターアレンジにどんどん磨きがかかるなあ。引き出しが増えたのか、前までは隠していただけなのか、「今日の真ちゃんはどんなギターを聴かせてくれるんだろう」というのが、毎回の楽しみになってきている。

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"Water Lily"の水中に漂っているような揺らめきが好き。青い照明が美しかった。
カメラ越しに、大さんと何度も目が合う。"私"に向けて歌われている感覚。一人一人の孤独を見抜いて、掬い上げるような眼をしている。あなたの眼がとても好きです。
「嬉しくて笑ってしまう」の笑顔があまりにも優しくて、MVを思い出した。耳に手を当てて何度もこちらの歌声を求めてきたので、この声が届くところで一緒に歌いたいなあと思った。

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大「レッドブル頂戴誰か」
既に16曲を演奏しているメンバーは疲労困憊の様子。
健「もうワンマン終わるよ普通なら。ヤバすぎ」
久しぶりのライブなのに、いきなりハードモードだなあ…

大「こんなご時世の中、よくみんな集まってくれたなって。機材スタッフもそう、カメラチームも、撮影チームも、音響、照明、Star loungeのスタッフさん、うちらのマネージャー。本当に今日は開催させてくれてありがとうございます」
大「めちゃくちゃライブしたかったよな俺たちなあ!?」
健「したかったよぉ!」
大「映像と音めちゃくちゃ良くない?超拘ってんだから!」
喜「MV観てる感じ(コメント読み上げ)」
大「まじで?よかったよかった」

狙い通りの感想に満足そうな大さん。このオンラインライブは、テレンのMVをいくつも手掛けてきた脇坂侑希さんを映像監督として招き、「既存のライブの価値観から脱却」した、他では観ることのできない「新しいライブ」の形をを見事に体現していた。スクショの許可が下りて、カメラにバッチリポーズを決める大さん。
真「スクショし過ぎると集中できんからね。程々にな」

「MVみたいなライブ」という感想が届く度に、「拘った甲斐あったー!」と嬉しそうな大さん。
健「暫くはこういう形でやるのも良いかもね」
大「儲かればね」
健「金かかんだこれ(苦笑)」
大「めちゃめちゃ金かかるよなあ!?」

喜「(コメントを見る)伝説のライブ(笑)」
真「伝説のライブは言いすぎやろ(笑)」
大「俺たちそんなに凄いライブしてんなら、いろんな人にアーカイブチケット買ってもらって観てもらえるようにしたいよな?」
健「SNSで呟いてくれたら俺即いいねするから」

「続きやります。最後までどうぞよろしく」
"BABY STEP"でステージから注いだオレンジ色の照明が熱を感じる色をしていて、「ドキュメンタリー映像みたいだなあ」と思った。一人一人の熱さを映してくれるカメラワークが素敵でした。
最後正面からカメラが寄ってきてやっぱり照れ笑いを堪え切れなかった大さんの姿が、1年半くらい前のLove music出演時と重なって見えた。魅せ方が上手になったところも好きだけど、変わらないところも好きです。

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"涙星群の夜"にはミラーボールがよく似合う。『Bloom』を思い出すなあ。星を頭上に掲げて立っているみたいな構図が良い。
この曲のギターソロ、大さんがはっちゃけてて好きなんですよね。ラスサビの「美しく」のところで、笑顔で首を横にブンブン振る健仁さんが可愛かった。

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曲終わりから音を切らすことなく積み上げて、「ワン!ツー!」の掛け声で"キャラバン"に飛び込んでいく。
全員もれなく笑顔なこの曲、観ていて嬉しくなってしまう。いつもの健仁さんの煽りに大さんも乗っかって「オイ!オイ!」って言ったりして。みんなで集まって魔法のような唄を唄っていた日々が恋しくなる。

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立て続けに"オーバーフロー"だったので、健仁さんの休む暇が無くて大変そうでしたね。疲れを見せないどころか、むしろ気合入れ直して煽ってくるところが好きだなあ。
1番の終わりで「愛してるよ」って言った直後にメンバーの方を見て笑って、照れ隠しの投げチューを撒き散らす大さんよ…愛おしいにも程があるよ。
こんなに魅力的なあなたのことを愛さない人なんていないんじゃないかって、私なんかは思ってしまうけどな。

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「本当に嫌だったら、生きるのやめてもいいと思う俺は。本気でそう思ってる。だけどおんなじくらい、自分たちの音楽は、自分たちが鳴らす先に、いつもあなたがいると思って鳴らしています」
「愛してほしい。だから歌ってる。そこにいてほしい。だから歌ってる」

「自分なんかいなくたって」常にどこかでそう思いながら生きている。生活の中でもそうだし、一ファンとしても「私1人くらいいなくなったって向こうには気づかれないし困らないんだよな」とか捻くれたことを考えて(ファンを辞めたくなることがあるとかそういう話ではない)、どうしようもなく虚しくなることがある。だけど単純だからさあ、「そこにいてほしい」なんてお願いされたら、他の誰でもない自分があなたたちの音も言葉も全部受け止めなきゃって思っちゃうんだよな。私が立っている此処は、誰にも譲れない。

いつも通りだったはずの日常が奪われ続ける世の中だからこそ、"いつものこと"がより大きな意味や、寛容さを持って響いてくる気がする。
弾き語りも似合うけど、やっぱりこの曲は4人で演奏していてほしい、と初めて聴いた時から思っている。『Blood』の初日、下北沢CLUB251のアンコールで初めて聴いたあの時から。

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静まり返る空気に「ああ、次が最後のMCかな」と悟る。名残惜しいな。
大「もうまたやりたいもんね!金かかるけど」
健「売れなきゃ…(笑)」
大「こんなとこで燻ってる場合じゃねえ」

健「最近は制作とか……制作とか制作ばっかしてる(笑)」
大「俺たち昨日地獄のギターRECだったもんな?」
大「こないだ久しぶりにスタジオ入ったじゃん。リハーサルの………真ちゃんそこ、襟がすごいことになってるよ」
真「👀(直しながら)つ、続けて…(小声)」
大「俺1回目全然歌えなかったじゃん。ヤバ!って。レコーディングばっかしてる場合じゃねえ!つって」
喜「このTAKE2はどうだったの?」
大「いやだから俺、走った!レコーディング中なのに!(笑)」
喜「えらい」
真「毎月SEARCHやってた頃の大さ、アンコールの前とか裏で『もう1回ライブやろっかな〜』みたいな感じだったじゃん」
大「合点がいったね、自分が細い細いって言われる理由が。ライブやってる日々は、そら痩せるわ」
健「わかるわかる。俺も『ベース重っ!』って思ったもん。ダンベル担いでるぐらいの感じ」
喜「(笑)」
大「みんな次ライブ来る時大変よ?飛ばなきゃいけないんだから俺たちのライブ。ガラクタ〜♪つって」
健「ツクンギね(笑)」

健「(コメント見る)『生きてきてよかったです』って」
真「生きててよかったって何回でも口にしたいよね」
健「ライブ、楽しいな…」
喜「しんみりかよw」

大「次の曲が鬼門だよ」
健「鬼門鬼門」
喜「ラスボス」
大「どうする?もうちょっと喋る?」
真「やって…そのまま(終わろう)」
大「今日アンコールとか無いからな。ただでさえ押していろんなとこに迷惑かけてんだから(笑)」
喜「やりますか」
大「………やる?(笑)」
喜「やろう。大丈夫だよ、もうTAKE2なんだから」

「次会う時、多分この曲から始めるんじゃないかなと思う俺は」

「初めまして」

この曲をライブで聴ける日が来るのを、ずっと待っていた。願わくば同じ空間で、と思いながら。
初披露の場をここに決めたんだね。うん、すごく素敵だと思うよ。
「実際に会えるようになるまで温存しておいてほしかったなあ」とか、我儘な自分が顔を出すかと思いきや、そんなことは全く無く、この日が"Enchanté"の晴れ晴れしい門出の日となった。それに相応しい、とても良いライブだったから。
渋っていたのが嘘みたいに、この曲を演奏してる時のメンバーは心底幸せそうな良い顔をしていた。次この曲から始まるであろうライブの客席には、私も居られたら嬉しいな。その時のために、会えない期間もちゃんと生きよう。

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TAKE1で配信が止まってしまった時に悲しかったのは、「リアルタイムを共有できないこと」と「後でメンバーが落ち込んで謝るんじゃないか」と思ったから。久しぶりのライブで、配信環境もめちゃめちゃ拘って、再三告知してバチバチに気合入れてるのを感じていたから、心配になった。
メソメソしていると、爽さんが「メンバーみんなこういう逆境楽しんじゃうタイプだと思うんで!」とリプをくれて、うーんそっかあ…そうだよね。と自分を納得させて主催側の動きを待った。この間にメンバーがチャットに参加しており、「見られない〜!」と悲しげだったチャット欄がみるみるうちに元気を取り戻していく。それを眺めていると、公式から報せが届いた。
「再開の目処が立ちました」
「最初からやります!TAKE2です!」
びっくりして声が出た。てっきり止まったところからの再開だと思っていたから。でも、なんかテレンらしいな、とも思った。彼らがトラブルに人一倍強いことは知っていたはずなのになあ。結局メソメソしていたのは私1人だけだったと、なんだか笑えてきてしまった。
終わってみれば、TAKE1で配信が上手くいかなかったことすら演出の一部だったように思えてくるくらい、バチバチにかっこいいライブだった。まるでライブの神様を味方につけているみたいだ、と思ったけど、そうじゃない。彼らが実力でこっち向かせてるだけだ。今までも、今回だって。見縊って、勝手に不安になってごめんね。

もう何度目かもわからない、あなたたちにまた惚れ直した夜でした。

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1. 地球儀
2. ホワイトライクミー
3. Dreams
4. innocence
5. ほむらの果て
6. I aroused
7. New Clothes
8. Water Lily
9. BABY STEP
10. 涙星群の夜
11. キャラバン
12. オーバーフロー
13. いつものこと
14. Enchanté