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「桐島、逃亡やめたってよ」

 1970年代の連続企業爆破事件で指名手配中だった桐島聡容疑者(70)を名乗り、その後に死亡した男について、警察庁の露木康浩長官は昨日(2月1日)の定例記者会見で、「警視庁が本人の疑いがあるとみて慎重に確認を進めており、引き続き必要な捜査を尽くしていく」と述べた。

 この男は、神奈川県鎌倉市の病院に末期がんで入院中の1月25日に「自分は桐島聡だ」と明かしたとされ、警視庁公安部が事情を聴いていたが、同月29日に死亡したものだ。

 連続企業爆破事件は1974、75年に合わせて12件発生し、過激派集団「東アジア反日武装戦線」が犯行声明を出している。桐島容疑者は同戦線のグループ「さそり」のメンバーで、1975年4月に東京・銀座の韓国産業経済研究所に爆弾を仕掛けて爆発させ、一部を壊した爆発物取締罰則違反の疑いで指名手配されていた。


 まだ、この男が桐島容疑者本人だったと断定はできないが、男は「死ぬときは本名で死にたい」などと漏らしていたらしい。

 また、生前のこの男が音楽に合わせてバーで楽しげに踊っている姿が動画で公開されている。

 もしこの男が桐島容疑者本人で、最後は「普通の生活」をすることを望んでいたのだとすれば、身勝手も甚だしい。

 彼が爆破事件で奪ったり巻き添えにしたりしたものは、一般の人々の「普通の生活」なのだから。

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