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教員採用試験の結果

 10月も半ばを過ぎ、全国的に教員採用試験の結果が出そろったようだ。
 この夏、採用試験を受ける院生たち十数名の個人面接や模擬授業の練習に付き合った。その院生たちの多くから嬉しい報告が届いている。
 メールでの合格報告のなかに、
「面接の練習を通じて、自分自身を見つめなおすことができました。授業や生徒指導で何を大切にするべきなのかも、自分のなかではっきりしたように思います」
「試験に向けて積み重ねてきたことは、教壇に立ってからも役立てていきたいです」
 といった言葉があると、こちらも嬉しくなる。

 近年は、修士1年で採用試験に合格した場合、大学院を修了するまで採用を猶予する制度を設けている自治体が増えている。したがって、1年のときに合格できれば、残り1年半の院生生活は時間的にも精神的にも余裕があるものになるだろう。
 ぜひ、有意義な時間にしてほしいと思う。


 一方で、残念ながら合格することができなかった院生もいる。その中には、教員としての資質・能力や人間性が申し分ないと思えるのに、「どうして!?」という結果になってしまった人も含まれている。

 周囲には合格した仲間が多いだけに、ショックは大きいと思う。特に修士2年で合格できなかった院生の場合には、来年の4月から臨時任用や非常勤講師をしながら再挑戦をすることになるだろう。
 次こそは、と願わずにはいられない。


 最後に、教育委員会事務局の関係者の方へ。
「不合格」の通知を郵送する際に、「臨時任用・非常勤講師への登録案内」のチラシを同封している自治体がある。しかし、それはやめたほうがよいと思う。

 一緒に送ってしまえば、数万円分の切手代と袋詰めの労力が1回分浮くのかもしれない。だが、あまりにもデリカシーを欠いてはいないだろうか?

 それによって失うものは、けっして小さくないはずだ。

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