教師の「ジェンダーバイアス」
小中学校や高校などで教師をしている人の大部分には、
「女子のほうが男子よりもしっかりしている」
という認識があるのではないかと思う。
しかし、これは「ジェンダーバイアス」なのだろう。
その比率に差はあるのかもしれないが、
「しっかりしている女子」
「しっかりしている男子」
「しっかりしていない女子」
「しっかりしていない男子」
がいるというだけのことなのだ。
また、「早熟型」と「晩成型」など、「しっかりする」時期にも個人差があるのだろう。
・・・教職大学院で私が担当するプログラムに所属している女子院生のFさんが、今週にルーマニアで開催される「Education2030グローバルフォーラム」に参加するそうだ。
生成AIの急速な普及やウクライナ戦争、イスラエル・ガザ地区における紛争など、混沌とした時代における「教師のエージェンシー」「教師のウェルビーイング」「教師の資質能力」などについて世界中の教育関係者と一緒に考えるのだという。
実に見上げた志である。
この話を聞いて、近くにいた男子院生たちに、
「Fさんに負けないように『俺も頑張ろう』って考えたりしないの?」
と尋ねたところ、異口同音に、
「しません」
という答えが返ってきた。
「・・・そっか~」
様々な感情を押し殺しつつ、私はこう続けた。
「いぃよぉ~。
別にいぃよぉ~。
だって、人それぞれだもん。
やる気が出たときに頑張ってくれたら、
それでいぃよぉ~」
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