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[SFC]2017年秋学期履修制度総覧

2017年度のSFC秋学期の履修制度は混迷を様相を呈しているため、ここに履修選抜制度とその攻略法を残しておきます。


New!新note書きました


2019年3月に「通りたい度」についての新しいnoteを投稿しました。そちらも併せて確認してください。このnoteを読んでから以下の記事を読んだほうがいいです。

0、この記事の発端

発端は9月8日20:30のこのツイートでした。

その中身はこれです。

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選抜の方法が急に変わるということや選抜が複雑になるということ、”通りたい度”というダサいネーミングが一気にTwitterで話題になりました。

なぜこのような話になったのかはSFC CLIPに簡単にまとめてあるようなので興味がある人は読んでみてほしいです。


1、SFC履修選抜の基礎

さて本題に入ります。これからどのような戦略で履修選抜を行えばいいのかという話です。
履修制度と進級条件のルールはほとんどわかっているという前提にたって話をするため、それを知らない人は以下のPDFを読んでほしいです。
http://www.gakuji.keio.ac.jp/sfc/pe/sfcguide.html
慶應義塾大学-塾生HP-SFC GUIDE の Vol.2 履修案内 

まずは今学期にどのような授業が開講されるのかチェックします。
http://vu.sfc.keio.ac.jp/course_u/data/2017/title.html
ここにシラバスが全部載ってあります。

SFCでは多様な授業が行われ、10単位ほどの必修単位を除き、1年生から4年生まで自由に授業を履修することができます。以下がSFC2017年秋学期の授業数です。下図の"他"と"外国語"の一部に秋学期入学生の必修が含まれているものの、他は授業で指定されていない限り学年問わず履修可能となっています。

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ここで灰色の授業はほとんど履修選抜がないor個別に行われるものです。黄色が3年生への進級条件として課されている選択必修、濃いオレンジが先端科目という卒業までに30単位必要な先端科目です。暖色の授業では学事が一括にまとめて履修選抜を行なっています。

次に色がつけられた科目についてどのような履修選抜を行なっているか確認します。外国語の単位は調べる前に根気がなくなりました。また一部週刊誌でSFCの教授の問題が取り上げられたことを受けて授業数が3つ減りました。

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だいたい抽選4:課題4:無選抜2です。つまり抽選の制度についてわからなくても課題選抜や無選抜の授業を選ぶことによってこの抽選選抜のゴダゴダには巻き込まれなくなります。深く考えたくない場合には課題選抜を受けましょう。

基本的に、1年生は情報基礎2と外国語の単位の他に最大16単位、2年生以上は研究会2~4単位と16単位ほどを履修することになります。


2、通りたい度とその戦略

次に今期の履修抽選制度の解説をします。まず任意資料(参考 履修者選抜抽選方法の概要)を各々読み解いてから下の3枚の図を見てください。1枚目が授業Dの履修選抜方法です。2,3枚目がNさん、Tさんのそれぞれの抽選応募状況です。

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一通り読み込むと、「平等」「極端に不運な学生を出さない」ことへの追求と、自由に授業を選択可能というSFCの元々の売りの維持と、それら3つを実現する思いつく限り必要最低限のルールが書いてあります。この制度の設計者の苦労が見て取れます。

まとめると
・「定員」「期待値」「通りたい度」「最終確率」という新しい概念が導入されました。
・抽選は1.5倍を超える程倍率をダミーとして通りたい度1でいくつか混ぜておいて、取りたい科目の通りたい度を高めに設定するといいということです。

そして、一言で言うと「計算がかなり面倒」です。


3、計算ツールの配布

そこで有料noteには現在の履修科目の通りたい度や期待値を一発で分かるようにするGoogle Spreadsheetをおきました。自分の受けたい授業にどのくらい通りたい度をかければいいかを一目で判断できるようにしています。ただ、通りたい度の解説の3枚の図の意味がわからなかった場合、上手く活用できないと思います。無料体験版も下に置いておくので性能を確かめてください。(keio.jpのアドレスを持っていないと操作できません)

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このspreadsheetの使い方です。

My時間割(仮)登録をすると履修選抜エントリーの欄から登録番号を確認できます。その5桁の数字(1文字目が0の場合それを除いた4桁の数字)を登録番号に入力してください。
通りたい度には1~9までの整数を入力してください。
登録番号,通りたい度の枠内しか編集ができないようになってます。

注意事項
1、外国語の抽選授業のデータは今集めているところです。17日夜には更新したいです。
2、私が手動で"現在のエントリー数"を集めているため、更新が遅れたら申し訳ありません。
3、URLが随時変更されることがあります。最新のものをここに貼るのでアクセスできなかったらこちらからまたアクセスしてください。
4、1度に1人しか操作ができないため、譲り合って使ってください。
5、締め切り後9/19夜には無料開放を予定してます。ただし他のサービスが現れるなどした場合、予告なしに値下げが行われます。

ここまで拙い文章を読んでいただきありがとうございます。

以下に無料版(17日13:30更新版)URLを書いてました。また情報の鮮度が大事になるため随時手動で更新していくバージョンも作りました。以下が更新している有料版ですが、履修選抜締切を迎えたため公開します。2017/9/20 10:00更新版です。コピーも可能です。

詳細設定の内容です。

捨て倍率:どのくらいの人間がその授業を取らずに捨てていたかを示す値。その倍率を変えられる。SFSの受入予定数100人だった場合、捨て倍率が1.2倍だと120人が定員になる。今期は受入予定数ではなく定員を予想しなければならない。"最近数年間の履修申告率、科目ごとの受入予定人数などに基づき、科目ごとに履修許可する学生数(定員)を決定する。"


追記:『取りたい授業を取るための制度を 「通りたい度」の功罪を考える』を考える

資料1,2,3より2017年度秋期は合格倍率1.4倍で動かしていることがわかりました。今までの私が(2017年春学期までの)複数の教授の授業を受ける中で1.1倍くらい合格を出しておくと多少減ってちょうどいいと聞いていました。それと多少捨てる人を勘案して"合格倍率は1.2倍"という設定にしていました。しかし現実はもっと捨て科目を設定する人が多かったのでしょう。

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例1は火曜3限"イメージと精神分析"で30人の受入学生数に対して、42人が合格定員だったため普段より1.4倍合格者が出たことになります。例2は金曜3限の確率で250人の受け入れ学生数に対して、350人が合格のためこちらも普段より1.4倍合格者が出たことになります。どちらも締切5分前以降のデータを参照していますが、それ以降にシステム上の不備などで多少の履修者が増えている模様です。例1は536人だったが540人エントリーに、例2は406人だったが410人エントリーしたという状態でカウントされています。

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上図は抽選選抜が行われた科目の分布です。合格定員を一律1.4倍と仮定すると、合格定員の合計が8022人でエントリー総計が16934で履修抽選実施科目数が58科目という計算結果になりました。記事に60科目で履修不許可者が出ていると明記されているため妥当な数字と思われます。

今回の制度は全員がこの制度を理解できていれば抜け漏れなく非常によく作られた制度です。記事中の "配布した文書には、ここに書いたこと以上は開示しないと書きました。" に制度設計者の自信が溢れていますし、実際にルール上での大きな混乱はありませんでした。深く勘ぐってしまったり、解釈を間違えたりすることで多少の混乱を起こしてしまいましたが、ルールに沿った場合の致命的な欠陥はありませんでした。「捨てコマは不利になるという噂」の部分では私のツイートのやりとりから誤解が広がっていったことを確認されました。誤解を生むツイートだったことはお詫びします。

私にとって、今回の記事は一定の成果だと考えています。私は数学をあまり使わずにどう行動すればいいのかをこのnoteの"授業Dの履修選抜方法"で解説しました。これで「通りたい度」という制度の理解の促進につながってしまいSFCの制度として受容されました。これが理解できない人が多かったら教授たちにナメられて制度の改悪がもっと行われていたかもしれません。

現在(2017/11/15以降)私は「通りたい度」についてはショッピングウィークを擬似的に復活させたものと捉えることができたため、無くさなくても良いという立場を取っています。面倒だけれどよくできた制度だと捉えています。ショッピングウィークの説明は以下を参照してください。ただしこの年は東日本大震災の影響で5月初週が授業1週目だったもようです。

もう少し追記するかもしれませんが、私からは以上です。もうこの記事の有料部分にはなにもありません。



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2019年3月に「通りたい度」についての新しいnoteを投稿しました。そちらも併せて確認してください。

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