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生きるって何なんだろう

「生きるって何なんだろう」
最近、この大きな問いにぶち当たっている。

僕は今、どこかの会社に属しているわけでもなければ、結婚相手もいないし、何か壮大な目標も、ない。

先日25歳になった。

周りはほとんど働いていて、社会人3年目を迎え、責任も生じてきたり、あるいは結婚という人生の節目をむかえる人も出てきた。

そんな中、「生きるって何なんだろう」なんて言っている自分が正直、とてつもなくダサく、恥ずかしいように思える。

「いい年して自分探しとかイタイよね」なんて言葉を耳にする度、ドキッとする。自分のことを言われているような気がして耳が痛い。

でも、やっぱり考えてしまう。「全ての人はいつか必ず死ぬ」という宿命を前に、何のために、誰のために自分という人間は今日を生き、明日も生き、そしてそれを無為に繰り返していくのか。一体そこにどういう意味があるのか。

そんなことを考え始めると、スーパーで何気なく買い物をしている主婦も、半額のシールをせっせと貼っていく店員も、この人たちはなぜ平然とした顔でいられるんだろう。どうやって「生きる」ということに対して意味づけをし、肯定し続けているんだろうか、と不思議で不思議でたまらなくなる時がある。

おそらく、誰もそんなに複雑に深く人生について考えていないんだと思う。決して上から目線で言っているのではなく、ふつうはそうなんだと思う。その方が生きやすいのに決まっている。あるいはそんなことを考えるほど暇を持て余していないのかもしれない。

「ああ、自分だけなんだ、こんなおかしなことで悩んでいる人間は」そう思った瞬間に、悪寒がするくらいの孤独感に支配される。本当に世界中で一人ぼっちになったような茫漠とした空虚感に包まれる。

「考えすぎなんじゃない?」

そんなことはずっと前から知っている。

もっとシンプルに
「とにかく今を楽しく生きればいいじゃん」
という考え方も理解できる。

でも、自分がただ”楽しい”ことを仮にやったとして、一体それが何になるというのか。また、ここでも変にその行為の意味を考えてしまう。

いろいろと考えあぐねて今のところ辿り着いている考え方としては、僕は自分のためだけに生きるということができるほどの人間ではない、ということ。誰かのために何かをして生きていたい。それが生きる意味になっていく、ということだ。

これは大変なキレイゴトのように聞こえるかもしれないが、事実そう思っている。というかむしろ、そのように思うことでしか自分を救うことができないとさえ思う。

もちろん、僕はきれいな人間とは言い難い。
みんなにすごいねって褒められたいし、認められたい。「モテたいか?経済的に成功したいか?」と聞かれれば、うんというと思う。それはどうしようもない人間の根源的な部分でもあるから否定のしようがない。

けれど、そういったあらゆる欲望のままに生きることが、どうしてもできなかった。なんか違うって違和感が大学に入ってからずっとずっと背中に重くのしかかっていた。一方では欲望を感じ、もう一方でそれを止めようとする自分がいる。それはまるで、アクセルを全開にしながら、思い切りブレーキを踏んでいるような感覚だった。

具体的にそれが何なのか、どこからやってくるのかはいまだにわからない。

でも僕がそういった欲望のままに生きることができる人間だったら、とっくにそうしていたと思う。迷いなく一流企業にでも突き進んで、全然違う人生を歩んだと思う。でもなぜかそれがどうしてもできなかった。後悔していないかと言われれば、はっきりとは答えられない。でも仮に戻ったとしてもやはり同じ道を辿ったと思う。

ただ単に自分がきれいな人間であると思いたいのかもしれない。ただ自分を守りたいだけなのかもしれない。自分はただの偽善者であるかもしれない。自分の中にある、わかりやすく利己的で醜い部分を見たくないだけなのかもしれない。

仮にそうだとしても、それを自分で消化しながらも、やはり美しい生き方がしたいと、真にそう思う。

他者に優しくありたいと、そう思う。

心だけは常に豊かでありたいと。

「ああ、生きていてよかった」と思える瞬間は人生の様々な局面にあると思うけれど、ひとつは「他者の優しさを心で感じたとき」だと思う。
僕自身がそうやって他者にもらった優しさがあるから、
そういう優しさを与えていきたいと、強くそう思っている。

もうひとつは、「だれかに必要とされたとき」
誰かに強く必要とされていると感じた時、その誰かのために発揮される人間のエネルギーにはすごいものがあると思う。そして何より、そういうエネルギーで満ち溢れている人は輝いて見える。とても美しい。
これは、先に言った「自分のためだけに生きることはできない」ということと、つながってくるように思う。
自分のためだけに生きるって、寂しい気がする(と僕は思うが、否定はしない)。いつかは死んでしまう運命だから。

「理想言ってるだけじゃん」と一蹴され、揶揄されそうだけど、

それでも、そういうことを思って日々他者と関わっていきたい。

それができた分だけ、世の中がほんの少し美しくなると思うから。

今年中に自分の進路を見いだせたらな、と思っています。


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