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告白雨雲2

「雷子ちゃん、好きだ」
「太陽くん!」
いつも笑顔で温かく包んでくれる太陽くん。直射する告白が眩しい。
「太陽!抜け駆けすんなよ」
「北風くん!」
「雷子、太陽なんかより俺と付き合えよ」
強引な北風くん。一見冷たいようだけど、山火事を起こすほどの熱い情熱があるの。
「ちょ待てよ」
「旅人くん!」
太陽くんと北風くんに服を脱がされていつもマッパの旅人くん。
「僕は下着も下心も隠さない!好きだ」
潔さが長所だけど、風来坊の彼は一つところにとどまらない人。
「ずっと暖めてあげる」
「風と共にさらってやる!」
「一緒に裸になろう!」
その時静電気を振り撒きながら憂い顔の雨雲くんがやってきた。
「雷子ちゃん、エクアドル産の静電気が手に入ったんだけど今夜来ない?」
「えっ?行く!」
「そりゃないよ雷子ちゃん」
太陽が雲に隠れた。北風が暴風雨になり、旅人は傷心の旅に。
私?雨雲くんにゴロゴロ甘えるのだ。

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