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男子宝石

「フラれた。彼女の理想の『男子宝石』になれなかった」
「なに?男子宝石って」
「美しく、希少性があり、硬い」
「だからエステ行ってたんだ」
「美しくなっただろ」
「うーん」
「希少性もある」
「どこが」
「まず名前が、自毛自毛股間のすりこぎ 会長の水餃子うな餃子ふぐ餃子 食う寝る所さんすまないね 破れコウジのブラホック ハッパハッパハッパの収監大問題 大問題のポップコーンのポンポン痛いの長州力んでチョー透け」
「長いよ。長介だと思ってた」
「それあだ名。あとな」
「なんだよシャツ脱いで。背中に般若の刺青?」
「よく見ろ。びっしり黒子だ」
「マジ…キモい」
「硬さは生真面目さかと思ったが違った。ではアレの硬さかと思い、下半身は常に硬く存在を誇示した」
「変態か」
「彼女は言った。豚野郎、お前の面なんて見たくない」
「で、何の硬さなの?」
「傷付かない硬い心」
「それまだフラれてないんじゃ?」

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