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ラヴのすりばち

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莉生:男。絶叫あり
亜矢:莉生の元カノ
萌:莉生の今カノ

※この台本のラスト後に、10分弱のEXシーンがあります。事前にチェックすることをお勧めします。
※30~40分(EXシーンを含めると40~50分)程度?

———

0:(十年前、おさない萌と莉生)
:(すすり泣く)
莉生:ねぇ、なんで泣いてるの。
:うぇ、ぇ、いやだぁ、いやだ
莉生:いや?なにが?
:ふっ、う、(すすり泣き続ける)
莉生:ううーん。……かえりたくないの?
:かえり、たくない。
莉生:そうかぁ。じゃあ、おれも帰んない
:えっ
莉生:ひとりっていやだよな?
:いや。
莉生:だから、おれもいる。
:……ありがと、う
莉生:いいよ。
:あたし、どこにいてもジャマみたい
莉生:だれがいったの
:みんな。
莉生:じゃあみんなバカ。気にするなよ
:でも……
莉生:きーにするなー!あっそうだ!「約束」しようぜ!
:やくそく?
莉生:約束って、たのしくね?約束してるからがんばるぞって!
:約束……こわい。やくそくしたのにできなかったら、どうしよう
莉生:おれとの約束はこわくない!ほら!
:うん!
莉生:「あしたも、あさっても、ずっと一緒!」
:えへへ、うん、約束!約束っていいね!
莉生:そうだろ?あしたもあさってもずっといっしょに遊ぼうな!

0:(十年後)
莉生:(寝苦しそう)ぅ、ああ、あ、っ、うぉ、
莉生:(目覚める)ハッ!……っうおお!いってててて頭いてぇっ!あだあだ!
莉生:ふー、あれ俺なにしてたんだっけ……昨日はなんだっけ、合コンだったか?あれそれ一昨日?……あー飲み過ぎたなぁ(大あくび)
亜矢:(少し遠くから)りおー?起きたの?
莉生:ふぇっ
亜矢:あっ、起きた!おはようー。もうっびっくりしたんだよ、来たら鍵開いててさー
莉生:え、と、
亜矢:酒臭いりおが倒れてるしさー?殺人事件かとおもったんですけど
莉生:おまえって……だれ?
亜矢:は?
莉生:……うん。おまえ……だれ?
亜矢:……もー。
莉生:えっ
亜矢:もぉお!もおおお!
莉生:あ、え?なに、落ち着いて!?何、そのフライパンなに!?
亜矢:もぉおおおお!りお、酔いすぎなんですけどぉ!(フライパンで殴る)
莉生:ぐぼげぁっ!……はヒ……
0:(気絶)

0:1ループ。
莉生:(目覚める)ハッ!……っうおお!頭いってぇ!
莉生:あれ?……(頭に手を当てたりキョロキョロして)あれ?あれ?あれ?……夢?
亜矢:りおー?起きたの?
莉生:!?
亜矢:あっ、起きた!おはようー。もうっびっくりしたんだよ、来たら鍵開いててさー
莉生:で、でぇーーー
亜矢:何よもうー変な声出して。まだ酔っぱらってんの?
莉生:でたぁーーーー!
亜矢:何が?ゴキブリ?
莉生:ち、ちが、おま、
亜矢:何が出たの
莉生:誰、でしょうかっ
亜矢:は?
莉生:あの、俺、鍵、……もしかしてあいてました?
亜矢:そう、開いてたよ。びっくりしたんだから
莉生:でっすよね?あはは、酔ってたからなー、あはは
莉生:——で、おまえは誰?
亜矢:は?
莉生:で、おまえは、誰?
亜矢:かわいい女にむかって「おまえ」ってなに?
莉生:間違えた間違えた!あなたさまはどなた?
亜矢:本気で言ってる?
莉生:えっ?……本気だけど…もしかして俺がおかしい?
亜矢:思い出せないんだ。
莉生:うん、そう、だね?
亜矢:なんにも?私の名前も?約束も?
莉生:えっと……ナンダソレ。ていうか、普通に俺からしたらお前がヤベー奴ですけど……
亜矢:もー。頭打ったの?
莉生:頭ですか?さっきのが夢じゃなければフライパンで少々……いかれましたかね……
亜矢:えっ!?殴られたの!?許せない、誰に!?
莉生:お前
亜矢:は?……は?本格的にだいじょうぶ?記憶喪失!?
莉生:いや、お前にやられましたけど
亜矢:うーん、病院行こ?
莉生:い、いやあの警察にいきたい……
亜矢:保険証どこ?巾着に入れてたじゃん。どこしまった?てか、いつも行ってる病院ってイルマ病院だよね?遠いからタクシー呼ばなきゃ
莉生:なんで知ってんの?俺が通ってる病院……
亜矢:はぁ?
莉生:なんでそんなこと知ってんだよ!お前なんだよ!名乗れや!
亜矢:ちょ、落ち着いてよ!頭うったんだったらじっとしてないと!
莉生:出て行けよ!出ていけ!警察呼ぶから!
亜矢:警察?……けーさつ!?
莉生:そ、そうだよ!不審者だよお前!
亜矢:なんでそんなひどいことがいえるの!?恋人だよ!?私りおの彼女なんだよ大事なひとなんだよ!?
莉生:っ!
亜矢:りお、もう私のこと忘れちゃったの?なんで?お酒のんだから?なんでお酒飲むの?やめてっていってるのに!なんで言ったこと全部忘れちゃうの!?なんで私のこと考えてくれないの!?
莉生:ご、ごめ、
亜矢:なんでなんで!!なんでいつもいつもいつも!!
莉生:ひ、危ないな、そんな、
亜矢:いつもぉ!!
0:(頭に鈍い衝撃)
莉生:グガッ

0:2ループ。部屋はゴミだらけ。
莉生:……ハッ!はぁ、はぁ、はぁ、……あれ、俺……(激しい痛み)ぐっ!
莉生:(心の声)夢じゃない。夢じゃないぞ。頭がいたい。
莉生:(心の声)まちがいなく、ここは俺の部屋?でもなんか様子が……
亜矢:りお~?起きたのー?
莉生:(心の声)まずい!今までのが夢じゃないとしたら、あいつにぶん殴られて終わりだ!とにかくこの部屋を出ないと!
莉生:はぁ、はぁ、なんでこんな散らかってるんだ……はぁ、はぁ、(ドアノブに触れて)よっしゃ!
亜矢:どこいくの?
莉生:ひぃっ!
亜矢:どこ、いくの?いまおきたとこだよね?そんなひどい恰好でどこいくの?
莉生:こここコンビニに行くだけだからダイジョウブ……
亜矢:なんでコンビニ行くの?飲み物も食べ物もあるよ。(腕をつかむ)私買ってきてあげたよ。
莉生:あれっ?
亜矢:ん?
莉生:あれ……あ、亜矢?
亜矢:あはは、そーだよー彼女の亜矢だよー。何だと思ってたの?
莉生:あ、あはは、なんで気づかなかったんだろ、亜矢かぁ、なんだぁ。ひさしぶりー
亜矢:久しぶり?
莉生:えっいや久しぶりじゃないっけ?てかなんで亜矢いるの?
亜矢:……りお、だいじょうぶ?飲み過ぎたんじゃない?
莉生:あと、この部屋って……なに?
亜矢:えっ?
莉生:ゴミだらけだね?見間違いかな?
亜矢:いやそうだけど……りおの部屋じゃん。片付けしないから悪いんでしょ
莉生:変だな。いつも【萌】が片付けて
亜矢:(食い気味に)萌ってだれ。あたしでしょ、いっつも片付けてあげてるの
莉生:えっ?
亜矢:え?
莉生:だってお前……【元カノ】じゃん
亜矢:…………うるさ。
莉生:亜矢?
亜矢:毎回いらんことばっか思い出してさ……!いらんことばっか!
莉生:ちょっ!待て待て待って!フライパンはやめて!
亜矢:大事なことは何にも思い出さなくて!なんにも学ばなくて!
莉生:(心の声)また死ぬ!
0:(ノックの音)
:(ドアの外から)莉生君~!遊びに来たよー!
莉生:っ萌!?たすけ、
亜矢:全然ダメ!(殴る)
莉生:グォェバっ!!

0:3ループ。異様な匂いが漂っている
莉生:……ハッ!はぁ、ひぃ、はぁ、……ごほっ
莉生:な、なんだこの、匂い……
亜矢:りお~?起きたのー?
莉生:もう来た!やべぇ逃げないと、
亜矢:りお。どこ行くの。
莉生:ヒィっ!
亜矢:あっ、起きた!おはようー。もうっびっくりしたんだよ、来たら鍵開いててさー
莉生:あ、や?
亜矢:酒臭いりおが倒れてるしさー?殺人事件かとおもったんですけど
莉生:亜矢?
亜矢:あはは、そーだよー彼女の亜矢ちゃんだよー。何だと思ってたの?
莉生:え、え、自分の……姿って知ってる?
亜矢:え?なに?メイク変?
莉生:【バケモノ】……!
亜矢:ちゃっと失礼すぎ!たしかに……いつもより濃いけどさぁ!
莉生:き、きしょきしょ、きしょい。
亜矢:は?
莉生:だって……お前なんだよその……なにそのスライムみたいなドロドロ……ウッ(鼻をつまんでせき込む)
亜矢:人が一時間かけたメイクに対してそんな言い草なくない?
莉生:メイクとかそういう次元じゃねぇよ!人間じゃない!
亜矢:それ以上言ったら殺す
莉生:ヒィッ嘘うそウソうそです!
亜矢:……(訝しんでぐいっと近寄る)
莉生:あっ、待ってそれ以上近づかないでぇっ!!きも、いやっきもくない!きもくないよ!?でもいったんね?
亜矢:何よ。はっきり顔見て言ってよぉ。
莉生:あーーーギリ、うぉおおお直視しちゃった!ぐぉえ、やっば吐きそう……
亜矢:えっ体調悪いの!?だいじょうぶ!?
莉生:げほっ、大丈夫に見えるんかよ……どいて!
亜矢:あっ!りお!
0:(トイレに駆け込んで)
莉生:はぁ、はぁ、はぁ、……(心の声)なんなんだ!なんなんだあのバケモノ……あんな……あんな……
莉生:はぁ、はぁ、ぉげえっ(洗面台をのぞく)
亜矢:(ドアを激しくノックしながら)りお~!
莉生:あっ!?な、なんだこれ!?洗面台が…ひっ、これ…血!?
亜矢:りお。それが、なんだかわかる?
莉生:ひっ!
亜矢:【赤ちゃん】だよ!(フライパンを構える)
莉生:よ、よせよ、話し合おう!やめ、
亜矢:「責任とる」って約束したのに!(振り回す)
莉生:ちょ、やめろやめろ!
亜矢:全然ダメじゃん!
莉生:(心の声)やべえっこのままじゃ!でもさっきのパターンならそろそろ
0:(ノックの音)
:(ドアの外から)莉生君~!遊びに来たよー!
莉生:(心の声)きたっ!
:莉生君?いないの?いるよね?どこー?
莉生:萌!萌!ここだ!トイレだ!
:トイレぇ?トイレでこそこそ何してんの?えっち?
莉生:殺される!
亜矢:だれよあの女……
:莉生君。女?
莉生:へ?
:女だよねぇ。一緒にいるの。
莉生:ち、ちがバケモノなんだ!!殺される!
:(トイレをあけて)あっ、莉生君はっけーん。
莉生:萌―!助かった会いたかった!全然意味わかんねぇんだよ!何回も悪夢見るし、殴られるし!こんなバケモノがっ!
:つまり【浮気】だよね。
莉生:え?……はなし、きいてた?
:聞く価値ナーシ!(殴る)
莉生:ぐゴッ!な・ん、で……
亜矢:全然ダメ!(とどめ)
莉生:ゴっ……

0:4ループ。
莉生:——ハッ!っくそ!また!またかよ!意味わかんねぇよ!
:莉生君~?起きたの?
莉生:……えっ?萌?
:あっ、起きてる!おはよ。もうっびっくりしたんだから、来たら鍵開いててー
莉生:萌、なのか?
:ふふ、そうだよ。なに?
莉生:萌!(抱き着く)
:うわ、まだお酒残ってるの?
莉生:会いたかったッ!
:そうなの?さては莉生君~なんかあったな
莉生:なぁ!今までの全部夢だよな!?
:ちょっとなにぃ?なんのことなの
莉生:夢、じゃないのか?さっきお前もいたよな!?バケモノと、俺と……萌が俺を殴って…
:変な夢みたんでしょ。それ。
莉生:そう。そう!そうだよな!あははは
:んふふー!あ、そうだ、莉生君ご機嫌だからお願いしちゃお
莉生:はは、なに?なんでもしゅる!
:【謝って。】
莉生:んっ?
:忘れちゃったんだよね、莉生君は。私との約束。すごく大事な約束。
莉生:なんか忘れてる、俺?
:忘れてる。萌を助けてくれた、十年前のこと。公園でした約束。
莉生:十年前ぇ!?え、俺そんな前から萌のこと知ってた?
:忘れちゃってもしかたないよ。そのあとすぐに私、引っ越しちゃったんだし。見た目も変わったし。
莉生:そうなんだ……
:でも。私にとっては大事な約束になったの。
莉生:ええー、なんて約束したっけ
:「あしたも、あさっても、ずっと一緒」。引っ越した後も、家でどれだけ辛くてもこの約束が私の支えだった。大人になって、この街に戻ってこられて、嬉しかった。やっと、莉生君との約束を果たせるときが来るって。
莉生:(心の声)なんだ?こんな重い子だったっけ
:覚えてなくていいから、もう一回莉生君に選んでもらえたらいいなって似合わないかわいい服も着るようにして。莉生君が私を見てくれた時、本当にドキドキしたよ。
莉生:ベタぼれじゃん
:選んでくれて本当にうれしかった。付き合いはじめた時、言ってくれたよね、「ずっと一緒だね」って。
莉生:言ったね、うん。言ったと思う。
:言ったよ!ああ、莉生君はあの頃の莉生君だって思えて、私安心した。ツラくても帰る場所があった……でも、莉生君は裏切った!
莉生:あれあれ、なんか雲行きが‘……
:莉生君には他の女がたくさんいる!
莉生:他の女ぁ?
:そうだよ。いろんな所が私とは違う女。性格、見た目、お金、職業。私に足りないところがあるなら言ってよ。直せるよ私。なんで【浮気】しちゃうの。どうやったらやめてくれるの。
莉生:だから何回も言ってるじゃん。それ誤解だって。
:……これ、莉生君の携帯。連絡先一覧ね。
莉生:あっいつの間に!?
:この、「亜矢」って誰?
莉生:……元カノ
:じゃあ、「あきちゃん」って誰?
莉生:……か、家庭教師先の子。
:この「英子」は?「さくら」は?「栞」は?
莉生:なぁ!なんでそんなこと教えなくちゃいけないんだよ!俺の周りの女が全員俺と浮気してると思ってんの!?なぁ、勘弁してよ。俺疲れてるんだよ辛かったんだよ……
:ふざけるな!
莉生:っ!
:結婚してくれるって言ったから!「ずっと一緒だ」って約束してくれたからシたのに!【謝って】!返してよ!私の莉生君!
莉生:な、なに
0:(二人の声が同時に脳内に流れ込んでくる)
亜矢:思い出して!思い出してよ!ねぇ!あの約束は嘘だったの!責任とるって!
:思い出して!思い出してよ!ねぇ!ずっと一緒だって約束したじゃん!
莉生:わ、わ、うああああああ!(激しい頭痛)うっ!うぁああ!あ、あ、

0:(はっと目をあける)
莉生:ハッ!……はぁ、は、は、どこ、だ、ここ?
:きーんこーんかーんこーん。
莉生:——教室?高校の……教室?あれは夢だったのか?ここが夢なのか?
:おはようございまーす!
亜矢:おはようございまーす
:点呼とりまーす!亜矢!
0:(呼ばれた女子生徒がひとりずつ起立)
亜矢:はぁい!
:あき!
亜矢:はいー!
:英子!
亜矢:はぁい?
:さくら!
亜矢:はーい!
亜矢:点呼続けまーす!栞!
:はい
亜矢:のん!
:はい!
亜矢:めぐみ!
:はぁい!
亜矢:萌!
:は~ぁ~い!
莉生:(心の声)な、なんだ……俺以外全員立ち上がって……ていうか、全員、おれの昔の
亜矢:今日の授業は【安心安全対等なセックス】です!
莉生:ぇえっ!?
:野上莉生君!男女でのセックスの場合、負担はどちらが大きいと思いますか?
莉生:え、負担?そ、そんな激しくするわけじゃないし、負担とか、あるの?
亜矢:はいはーい!セックスは女性の方が負担が多いとされています!
:正解!
莉生:そうなの?なんで?
亜矢:りお!
莉生:また俺!?
亜矢:セックスの適切なタイミングはどうやって決めるべきだと思いますか?
莉生:タイミング?したくなったとき?
:タイミングによっては望んでいないのに妊娠するリスクがあります!なので基本的には女性がOKを出した時にだけ行われるべきです
亜矢:正解!
莉生:なにそれ。したいときにしちゃだめなの
亜矢:りお!
莉生:えっはい!?
亜矢:りおは全然だめ。わたしたちのこと、何にも知らないよね。
莉生:し、しらねぇよそんなの。俺、男だもん
:知らないのはしょうがないよ。でも、勉強もしてくれなかった。いやだっていってもやめてくれなかった。
亜矢:りお。赤ちゃんが出来たら、どうするの。
莉生:えっ?だれの?
亜矢:りおの。
莉生:なんもできねぇよ。俺まだ仕事も持ってないし。こどもなんか無理だよ。
亜矢:赤ちゃん作りたく無かったら、どうするの。
莉生:気を付けてもらう?おんなのこに
亜矢:りお!
莉生:はいッ
亜矢:周りを、見て。
莉生:えっ、……!
:栞。のん。めぐみ。萌。
亜矢:亜矢。あき。英子。さくら。
:これ全部、莉生君の女。全然ダメな莉生君が、不幸せにした女。
莉生:ひ、ひぃ
亜矢:なんか、いうこと、あるかな。
莉生:……
:莉生君。
亜矢:りお。
:リオ。
亜矢:野上くん。
:野上。
亜矢:りおっち。
:莉生。
0:(いやーな間)
莉生:っはは、……【冗談じゃ~ん】。
0:(いやーな間)
:あのね。莉生君。プレゼントがあるの。
亜矢:上、見て。
莉生:ぷれぜんと。このタイミングでのプレゼントはちょっとやだなぁー
:うるさい。
亜矢:どうせ死ぬんだから早く見ろ。
莉生:あっ、そう、ね、はい、見ます、なんだろ、ゆっくり、みようかなぁーなんちゃって
:はやく!
莉生:ハぁイ!!(勢いよく見上げる)
0:(頭上に巨大な鉄球がある)
莉生:えっ……あ、なにあれ……
亜矢:りお、鉄球見たことないの?て・っ・きゅ・う
:莉生君のために、特注したのぉ。メガ鉄球For莉生君♡嬉しい?
莉生:や、やめてほしいです……
:なにを?
莉生:あのーあれって、落ちてきますよね?
亜矢:え?そうとは限んないんじゃない?
莉生:そうなの!?じゃあ嬉しいです!いや、嬉しくはないかな、そう、平穏が保たれたっていうか……あいむそーそー!
亜矢:わたしたちの気分で全然落ちるから気を付けてね
莉生:ひっ!や、やめてほしいです
:莉生君が助かる方法がひとつだけあるよ
莉生:なっなんでもする!なんでもするよ!
:【謝って。】
莉生:えっ
亜矢:【謝って。私たち全員が許すまで。】
莉生:あやま・る
:これから、莉生君をわたしたちが許すまで、鉄球がちょっとずつ莉生君の上に落ちてくるよ。
莉生:えっ、えっ
:わかったら早く謝れ!
亜矢:降下スタート!
0:(鉄球が少しずつずりおちはじめる)
莉生:はっ、ごめんなさい!ごめんなさい!亜矢ごめん!萌ごめんね!さくらごめんなさい!え、英子!ごめん!えっと、えっと、
:思い出せないんだぁ
莉生:ち、ちが、めぐみ!のん!ごめんなさい!ごめん、全員本当にごめん!ごめん!
:昔助けてくれた時、約束したよね。明日も明後日もって。
莉生:お、おぼえてる!
:忘れてるよ!莉生君は忘れちゃったんだ!あの時の優しさも!辛い人への言葉のかけ方!大事な約束!全部全部!
莉生:ごめんなさい!ごめん!おれが悪かった!悪かったから許して!
亜矢:わたしの赤ちゃんには?
莉生:へっ?
亜矢:生まれたかったわたしの赤ちゃんにも謝れ!!避妊の話ちゃんとしたよね!?責任とるっていったよね!?
莉生:ごめ!ごめんなさい!ごめんなさぁい!ごめん!
:もっと。
莉生:ごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさい
亜矢:もっと!
莉生:ごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさい!!
0:(萌、亜矢たち退室)
莉生:カはっ、ごほっ、ごほっはぁ、てっきゅう、とまった?まだ?ねぇ!降りてきてる気がする!ねぇ!亜矢!萌!めぐみさん!のん!さくら!あきちゃん!栞!英子!助けて!
0:(頭に鉄球が触れる)
莉生:ひぃ!!助けて!助けてぇええ!たすけ、ろ、ねぇ!うぁあああー!いだいいあだいいあいだだだぁぐぉえ、おおおおぐぉああァ、あ、ぁ、ァ
0:(ドシャン!)

【完】

——【EXシーン】——


(ここから先は、もっと莉生君をいじめたい人だけやってください。)

:なんちゃって♡

0:(萌の部屋)
莉生:(手錠をはめられて呻いている)ぃ、ぅああ、あ
:……おくん?莉生君?莉生君ってば!
莉生:あ、あ、ああああ、
:莉生君!
莉生:——はっ!……え?え!はっ、は、俺……!?おれ?
:どうしたの、莉生君!
莉生:生きてる……!夢だった!夢だった!!夢だったぁ!よかった!
:莉生君ってばー!
莉生:萌!今までごめんな!俺おまえと結婚する!ずっと一緒にいる!なんでもしゅるぅうう!
:(莉生に痛烈なビンタ)
莉生:イッ!?え、今、ぶった?
:なにを5分も気絶してんの。だめだよ、途中なんだから。
莉生:とちゅう?
:これ莉生君の携帯。連絡先一覧ね。
莉生:あ、あれっ?
:この、「亜矢」って誰?
莉生:……元カノ
:じゃあ、「あきちゃん」って誰?
莉生:……か、家庭教師先の子。
:嘘ついたらもう一枚爪剥がすから。
莉生:つめ?(自分の足先を見て爪が何枚か無いことに気づく)ハッ!俺の爪!?つ、つめ、血が!いだいいだいいだい
:莉生君に質問です。「あきちゃん」も「英子」も、「さくら」も「栞」も「のん」も「めぐみさん」も、全員、莉生君とチュー以上をしましたよね。
莉生:あ、あきちゃんは、告白されたからしたっ!さくらはシてほしそうだったからシた!のんは、中学?高校?ンンとにかくシた!英子、栞?ってだれだっけ?でもたぶんした!めぐみさんはあっちから無理やりしてきたの!俺じゃない!
:全員したんだね。じゃあ、消すね。
莉生:つ、つめいたい、いたい!病院いかせてっ!っていうかこの手錠何!?ねぇ!萌!
:莉生君見て。これ、連絡先一覧。莉生君の世界との繋がりね。これから、一人ずつ、消すね。
莉生:な、なんでだよ!
:あれれ~?今までのこと、もうわすれたの?
莉生:!!!
:何回も何回も殴られて死んで、仕上げにはメガ鉄球で、ごめんなさいごめんなさいって泣きながらちょっとずつ擂り潰されるの。
莉生:えッ……あれ、本当、に?(苦痛を思い出し体が激しく震え出す)おれおれおれおれ、ほんとう、に?
:あれになりなくないよね?じゃあ消していくね。見ててね。バイバイ、「亜紀」。……莉生君もバイバイして。
莉生:ば、ばいばい!
:削除。「あきちゃん」、バイバイ
莉生:ばいばい
:削除。「英子」バイバイ
莉生:バイバイ
:削除。バイバイ「さくら」。
莉生:バイバイ
:削除。バイバイ、「栞」
莉生:バイバイ。
:削除。バイバイ「のん」
莉生:ばいばい
:削除。バイバイ「めぐみさん」
莉生:ばいばい!これで全部?ぜんぶだよな?もう許して!
:削除。バイバイ、「小野課長」。削除。バイバイ、「ゆうじ」。削除。バイバイ「みちお」。削除。
莉生:(ゆうじあたりから被せて)お、男だよそいつら、なぁ!待てよ!
:バイバイ「姉」。削除。バイバイ「実家」。削除。
莉生:待てって!
:(携帯を投げ捨てて)ハイ。これでまっさら。きれいなきれいな莉生君になりました。
莉生:も、……萌?これで許してくれたの?
:これから、「ずっと一緒」にいてくれる?約束しよう莉生君。
莉生:約束する!する!
:やったぁ。でも普通の約束だと莉生君は守れないみたいだから、莉生君の大事なもの、全部預かるね
莉生:へっ
:莉生君だけじゃないよ?私もおんなじにしてるよ?私も私の大事なもの全部莉生君に預けてるよ?
莉生:だ、大事なものって。なにかな?
:大丈夫!莉生君が私を裏切らなければ、これ以上何も失わないよ!!
莉生:……くそが
:やったやったぁ♡じゃあ約束!
:あしたもあさっても【次】も【その次】もずっといっしょに遊ぼうね!
:莉生君の教えてくれた通りだね!約束って、最ッ高♡

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