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妖怪学園Y

番組改編期です。
既に『ヒーリンぐっど♡ プリキュア』『呪術廻戦』と大好きな作品が終了し、加えて今週には『おそ松さん』『妖怪学園Y』と終わります。
ρ(・・、)
で、先週『妖怪学園Y』最終回直前のビッグエピソード『ジョビアッチ この手よ君に届け』をレビュー!
正直『高等部篇(アトランティス篇?)』は、明らかに『商業意向の水増し延長(ゲームパッチ更新や新ウォッチ玩具のアピール)』でイマイチな感がありました。
これまでの作品観に比べると、設定拡張による違和感も拭えませんでしたし。
まぁ、本分の『N星人篇』が約1年展開でしたしね。
とはいえ、新章1クールとは……水増しにしても中途半端。

ところが、この回のカタルシスは別格!
本質的に『妖怪学園Y』の魅力が集約された名エピソードでした!
知っておきたい名エピソード!
見逃した人は、その素晴らしさを是非!


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新章『高等部篇』から登場したキーパーソン〝芦矢ライム〟。
彼が自分のレゾンデートルに抱く虚無感が物語の核ではあったが、その正体は〈破壊獣オズマ〉から分裂したエネルギーが意思を宿した疑似生命体──いや、彼こそが〈破壊獣オズマ〉の核であり〝そのもの〟であった!
その事実に覚醒した彼は『地球存亡』のためとして、新章舞台となっていた〈古代文明アトランティス〉の壊滅に乗り出す!


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変身したライムの強さは圧倒的!
魔神形態に超進化したはずのYヒーロー達も軽く壊滅状態へ!
そして、彼から明かされた衝撃の未来予測!
「発達したアトランティスの科学力は、やがて戦争へと発展して地球そのものを滅ぼす」
その未来を回避すべく、彼は非情の選択をしたのだ!
だかしかし、ジンペイは──。
「オレはオマエみたいに頭はよくないけど……オマエの言ってる事、違うと思う! 未来に悪い事が起きるからって罪もない人を犠牲にしていいわけがない!」
「大義には犠牲を伴うものなんだ!」
あまりにもまっすぐなジンペイと、自分を殺してまで宿命に準ずるライム──胸が締め付けられる対決。

……あれ?
このデザイン、同じ『レベルファイブ作品』の『ダンボール戦機』モチーフじゃね?
???(ーー;)???


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〝友達〟であるライムを引き留めるべくジンペイは吐露する。
「オレの母さんはオレに命を繋いでくれた……だから、オレも命を繋いでいく……命を未来へ繋いでいくんだ!」
ジンペイの母親は、彼を産み落とすと同時に息を引き取った。
交通事故の重傷にありながら、必死に我が子をこの世へ生んでくれたのだ。
「犠牲にしていい命なんてひとつもない! オマエみたいに頭のいいヤツが何でそんな事も解らないんだよ!」
「だから、それが〝滅び〟に繋がるんだって言ってるだろ! 何故解らない!」
「解んない! そんなに先の事なんて解るはずがない!」
「ボクには解るんだ!」
想いは平行線のままにぶつかり合う。
ひたすらに……。
ライムが内包する〝本心〟を苦しめてまで……。


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そして、ライムは〈破壊獣オズマ〉へと取り込まれた!
絶大な脅威を倒すべくエンマ大王が授けた秘策は、妖魔界禁断の奥義『妖滅融合合体』──全員の魂をひとつに繋ぐ事で行使できる究極の変身であった!
そして、誕生する巨人ヒーロー!
それはアトランティスに伝わる〈光の巨人〉!

ってか……はい、被りました~!
(ノ∀`)・゚・。
既存作品と被らないように作った造語『妖滅』が被りました~www

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とにかく〝こだわり〟がスゴい!
キッズ向けチープパロディには違いないけれど〝カメラワーク〟〝構図〟〝殺陣〟とバッチリ踏襲再現!

そもそも本作は『ヒーロー』へのオマージュパロディが色濃いです。
例えば『ライオン丸』モチーフがいたり、変身後の変身者の在り方が『(実は)ジャンボーグA』だったり『六神合体ゴッドマーズ』の合体シーンが再現されていたり……逆に「Σ平成キッズには解らねぇよ!」みたいなw
そして、作品の締めともいえるラストバトルで、遂に大御所原典をパロディ化!
しかも、小ネタじゃなく全編で!

画像6背負い投げ炸裂!

うん、あの作品のファンならグッと来るよね?www
実際、映像で観ればタイミングや動きやカメラワークが〝完璧〟なのが判ります。
倒れた後の『怪獣苦悶の土煙アップ』とかね?
本家の『ザ★』とか『特撮からアニメにリファインされてブレイクしたあの人』よりも、遥かに原典再現しています。
こうした徹底しているこだわりを現行キッズアニメへとブチ込む辺りに『当時の自分達が体験した素晴らしさを次世代にも現体験的に味わってもらおう』という気概を感じます。

にしても、第一期EDでジンペイがモロに〈ウル ● ラマン〉になっているパロディ演出があったよね?
偶然? 伏線?www


画像7いよいよトドメ!

となった刹那、集合意識の中でジンペイだけは思いとどまる。
そして、危険を侵してまで近接!
「この手よ届け! 届いてくれぇぇぇ!」
核である〈ライム〉を救い出すべく〈オズマ〉のドテッ腹を貫いた!

この如何なる時でも〝友情〟を……いや、そんな形式ばった言い方では伝わらない……〝友達〟を大切にする。
それも自然体で……。
それこそが、私が〝寺刃ジンペイ〟を『大好きなヒーローのひとり』と認めた理由です!


画像8「ジョビアッチ!」

トドメの必殺光線炸裂!

予告では「何のこっちゃ?」だった「ジョビアッチ!」は、コイツの掛け声でしたwww
その後、鉄板の『頷きコクン→飛翔ジャンプ』……となるものの、空中で各個分離で変身解除w
マタロウの「飛ばないんかーーい!」とキッズ向けチープギャグも、私的には『コロコロ』読んでいた辺りの童心が刺激されて楽しかったりしてwww


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「ジンペイ、どうしてボクを助けたんだよ」
「助けたかった。だから助けた。それだけだ。悪いか?」
「でも、ボクは〝人類を滅亡させる〟ために生まれたんだ……ボクを助けたら……また……」
「いろいろあったけど〝友達〟をほっておけないだろ? 先の事なんか知ったこっちゃない! 世界を滅ぼすとか地球を救うとか……そういうの解んないけど〝友達〟は大切なもんだろ? 消えたら悲しいじゃんか?」
呪縛とも言えるライムの宿命は、ジンペイのまっすぐな心によって救われたのである。
そして、彼は〝新たな存在意義〟を噛み締める。
真っ直ぐ明るく〝未来〟と向き合う。


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「アトランティスの人々は宇宙に向かって旅立ちました。
遠い時間が過ぎた後、人類はいつか、彼等と出会える日が来るのでしょうか……」
恒星間宇宙船を実現化させたアトランティス人は、新天地を求めて地球を後にした。
「ジンペイ、またいつか会えるといいね……」
青い星を後ろ髪にライムは呟く。
しかし、その表情は希望に満ちた明るいものであった。


画像11本編にて、もっとも胸が熱くなったワンシーン。

ジンペイの母が亡くなる間際に溢した台詞である。
ハッキリ言う。
コレ『アニメ史に残る名台詞』として、もっと語り継がれてもいいレベル。

大切なのは〝まっすぐに在る事〟……。
そして〝まっすぐに在り続けようとする事〟……。
その形のひとつが〝愛情〟であり〝友情〟であると、この作品は改めて示してくれました。
テーマ的にはシンプルです。
キッズアニメの定番フォーマットで、これまでにも見慣れたものです。
ですが、それはきっと〝すごく大切な事〟です。
大人になるほど『現実』に揉まれて見失い掛けるから……。

いつかは……書きたいね。
子供達に〝明るい前向きさ〟を育ませるような温かい作品を……。

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【妖怪学園Y Nとの遭遇】
いよいよ今週(金)18:25~最終回!
レギュラーにして視聴者視点だったマタロウが、最終回にしてアメリカへ転校?
はたして〝彼等なり〟の締め括りとは?
『Y学園は永遠に不滅です』を見逃すな!

#アニメ #妖怪学園Y #妖怪ウォッチ #テレビ東京 #テレ東


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