見出し画像

みーんな散歩したよー

いまは私京都にいます。

半年間山形にいました。

山形で体験したことと妄想したことを書いてます。

五月二十八日  「時間は恋をする@あらえびす山県本部」

・あらえびす山県本部で日々勃発する事件を紹介しています。

なかおさん(昨日のあらえびす宴会では、茶髪のチャラ男に変身していた)も、やすこさんも、うらさん(お昼は虎、夕方は猫のTシャツ着ていた)も、朝晩ワンちゃんを散歩させている。特に、やすこさんは何度も散歩させている。

やすこさんは、動物にも人にも「おかん」だと聞いた。なかおさん、うらさんは、道中コーヒー代までもらって、子どもになった気分だったという。

水汲みのついでに、ブナ林を散策。水筒にもなる雑草やこしあぶらの外観、冬の間に積もる雪の高さーブナの木が狩りに役立つこと、大きなブナの木がある場所を、教えてくれるよりくん。相当広い知識から選び抜いた話だけをしているんだなあ。

地元のおじちゃんとしょっちゅう話しますからね。二年もいたら、山に入ったらいくらでも話し続けられるようになりますわ、とは言うけれど。

餌をあげているからか、あそこの家には野良猫がたくさん集まっているんですよ、なんてことも教えてくれる。まきとさんからお借りしている、社名の入ったつなぎを着て蕎麦屋に行こうとしたとき、注意してくれたのも、よりくん。あれ、仕事脱け出して蕎麦屋でふらふらしてるのか?ー悪い噂ほど速く広まるのがこの集落だと。

お三方と、海老鶴温泉へ。次々と、疑問に答えるみのりくん。さすが、地元民。海老鶴のお湯はもともと、(一千万年前)海水だった、東根の市街地はこの前まで湖に沈んでいた、あの山にはたどり着こうと思ってたどり着けない時がある、とか。

まるで、一千万年の響きに浸かっている気分だ。みのりくんの実年齢はいくつなんだろう。

海老鶴温泉で、おばあちゃんから聞いた創業秘話。(この温泉を掘り当てたおじいちゃんと、何十年も苦楽を共にしてきた)

「あの地点から、こちらに近づけば近づくほど暖かい水が湧いている。よし、いっちょ、この辺りを掘ってみるか。専門の業者にピンポイントで掘ってもらった。果たして、勢いよくお湯が涌き出した。腹巻き姿のおじちゃんはびっくり。出てきたー、出てきたー。

辺りの田んぼが水浸しになって、これまたびっくりー。🍚農家さんからは、苦情の嵐。おらの畑の米に勝手なことすんなー。ー溝を掘って川と繋げ、お湯を流すことに。

これでとりあえずは落着。ところが今度は、溝の両側に普通より大っきな稲が生えてきた。こりゃまた叱られると、頭を抱えていたら、今度は農家さんから感謝の嵐。こんなに大きく育ててくれてありがとー。

貯水の設備もできた。始めはそれで、魚を飼っていた。ところが、近場に温泉ができてほしい、山々の地元仲間。魚じゃなくて、人を泳がせロー、とラブコールチックな苦情が来たので、飼育をやめることに。

一度に、百匹の死んだ魚を抱えることに。さて、処分に困った。これまた頭を抱えていたら、ある朝あとかたもなく、なくなっていた。全部からすが食べてしまったのだ。

そうして、今の海老鶴温泉に至る」
お風呂上がりにいい話を聞けたもんだ。

「山県には、うちより古い温泉があるよー天道温泉、東根温泉ーけど、源泉かけ流しじゃないの、うちは源泉かけ流しでね、わたし嬉しくて、海老鶴温泉だけ、ピンクで線引いてるの」
(全都道府県の源泉かけ流し温泉網羅Tシャツを指さすおばあちゃん)
おばあちゃん、その話、10回以上は来いてまっせ。

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

深夜特別連載始まるよ。山県の美味しい空気から生まれた妄想。マグマから生まれし、サラマンダー怪人のごとく。

【大樹時代】→【機会帝国時代】→【巨人戦争時代】→【ダムの時代】→【干上がるダムと電影都市の時代】→【第2電影都市と地下トンネル横丁の時代】

まずは、大樹時代。

とりが島と島を往復している。翼を広げれば、一つの大河のよう、影は山々をおおう。一度の羽ばたきで、海の水が天に着くかと思われるほど。8歳のかなこは、種をくちばしに入れるのを手伝う。どの島も荒れ地だが、一つだけ花もたくさん咲いていて、木もたくさん植わっている島がある。なにもたべものがないなか、鳥たちは、拾った種をひたすら荒れ地の島へと落とす。かなこは、ただただ走って遊ぶ。鳥たちが息絶えたころ、島はおびただしい数の種で埋め尽くされていた。種は芽になり、芽は木になった。島は緑で覆われたが、あまりの木の多さに、自重で沈んでしまった。海のそこへと。かなこは、なにもいわず、あぶくとなって海に消えてしまう、誰も覚えていない。かなこの作った巨大神殿もひとりで沈んだ。かなこは、いつも、海を流れている、お父さん、お母さんの名前を呼びながら。


ゆいいつ残っていた緑がなくなり、島でも、陸でも、生きていけなくなった動物たちは、数千年に渡る進化(死に行く親と、生きていく子とのコミュニケーション)をへて、翼を生やした。かなこは、翼に乗せてもらった。空に活路を求めたが、徐々に空は赤くなり、住めなくなり、三代先には、不格好な鳥が次々と、海に落ちていくようになった。海はそれらを包み込み、海底へといざなった。かなこは、いるはずのない友達の名前を呼びながら、海のあぶくとなって消えていった。

沈んだ、かなこだけのアトランティス。かなこの街の街灯に鳥がひっかかる。避雷針が、死んだ鳥を串刺しにする。かなこのマンホールを、鳥が埋めていく。(かげなき旅団は、海底の村を旅する中で、この海中都市を発見する。おやだれもいない、留守にしているのだろうか。そこへ、海猫が現れ、バトルが始まる。海の生き物を守りたいが為に、影なき旅団の一人を人質に。ー不信感を晴らすため、大海竜に決闘を申し込むコーサラ騎士。ーところが、敵地に忍びこみ、小魚AIと仲良くなったことにより、戦局は新たな変化を迎える。腎臓メカ人間VS逆襲しゃーくロボットとの戦いの幕が、今、切って落とされた。

豊かであった、一つの島には、船に乗り、影を奪われた人々が流れ着く。仮面をつけて、息ぐるしそうだ。人々は、痩せた体で種をまきはじめる。力尽きて、川にたおれこむ。数千にんの仮面が川を流れている。ここにも、分岐する一つの物語ー一人の仮面少年が起き上がる→→旅をして戻ってくる→数千にんが起き上がる→船にのりこみ、旅立つ→もはや立ち上がれなくなり、島に残ることになった人々がちぎれんばかりにてを振り、見送る。旅の間に、翼生やした動物が生まれ、海底の死山が高く高くなっていく。大樹が地球を変え、やがて大樹が、巨大AIに切られる(第一次世界大戦)まで、地球は平面だ、果てしがない。ので、影なき旅団と、大樹のコミュニティとの時間は、微妙にずれている。 影なき旅団は、おのれがヒットラーの星、電影都市で犯した過ちを想いだし、大樹のコミュニティは、切られゆく、かれゆく、腐り行く大木を目の前にして、みずから珊瑚となる道を選ぶ。長い時間をかけ、海が浄化されていく。

死んだ翼を、栄養として吸い、海底の森は成長し続けた。海水を吸い続けた。大きくなって、海面から顔出した。何万年もかけて、海水を空に吐き出した結果、海と陸の逆転現象が起こった。もともと海だった、新しい陸地の真ん中には、直径が高校のグラウンド×1000の大樹がそびえたつ。なんどにも渡る大量絶滅の時代が続く。なん千種類もの死体が土壌となった土から涌き出た人類はやがてこの樹の上で暮らし始める。(神話時代の始まり。せかいの始めに、広大な砂漠で一人、水溜まり遊びする赤ちゃんありき。そこから、夜空の生成→街灯屋の登場→人工海の精製→ロボットによる海底調査→海底園児らの反乱→地下への幽閉と発明の世紀→こどもらによるビジネスライクな革命、と続く。これは、メガネケースの方向に分岐する未来)

大樹の上では、なんでもあり。ある、ツリーハウスでは、

・海と空を往復する発光クラゲのオーロラを見れる。

・演奏会場にもなり、居酒屋にもなり、講義室にもなり、瞑想部屋にもなる!

・それぞれの枝で話されている方言を網羅したAIとおしゃべりできる。

・目を合わせてはいけないという巨大金魚の泳ぐ鉢を、真上から見るスリル(巨大金魚の腹の膨らみが人型に見える)

・八オクネン生きて、もはや塩と酒と苔さえあれば生きていける、古老と話せる(いつも死んでるか生きているか分からない息遣いで、屋根の上で昼寝している、時々ふっと消えて、自分がチャーターしている惑星で、そこの洞窟で苔を食べたりしている)

また、あるツリーハウスでは、

・自分の惑星とロケットを持つための許可申請を受け付けている。

・「観客渦巻く惑星」で、スターになるための、研修を受けられる。必要に応じて、人体も改造できる。大樹で、半永久的に流行っている一本眉毛を切り捨て、ワカメで代用する者もいる。

・精神と時の部屋に入れる。下の枝での暮らしで体験する試練の一年分を、一日で体験できる。下の枝で、二年暮らしたものでないと、受けられない。尖ったサングラスをかけた教習官が常に扉の前にいる。【教習官】ーこちらから話しかけると、よく聴いてくれる。ある程度こちらの話を聞き終わると、すでにこちらの心理的弱点を分析していて、ネチネチと、一見誉め言葉ともとれる話し方で攻撃してくる。「あれ、ぷにろさん、ダイエットのために毎朝バナナを食べると昨日言っていましたね。今日は考え方をアップデートして、食べていないようですね」ー「これからです」ー「なるほど、暇があるって羨ましいです」。二年暮らした上で、さらにこのロボットと半年の共同生活を送る。生活していく上で、自分に付いていた嘘がばれる。 落ち込むと、背中に乗っけて、空を旅してくれる。

・「ワンカーダブルハンドル、ラブラブカップルレース」に出場する車のデザインを、全てコントロールできる。二つハンドルがある車で愛の証を得るために。デザインした車はすぐに、3Dプリンターで現実化される。いまのところ、4つ以上のハンドルがある車に挑戦するグループはいない。

またまた、あるツリーハウスでは

・二十四億円もするスピーカーが置かれている。スピーカーの前には、ツインベッドの観賞席がある。観客は一人一人リモコンを持っていて、浮かんだイメージを即座に三次元化して、リアクションができる。

・レゴで浴槽を組み立てる。街を組み立てる。すると、お湯がはられる。温泉に入りながら、リンゴやバナナや味噌汁を食べられる。こまづかいの、小人ロボットが7体いて、レゴを組み立てるよう、好き勝手に指示できる。気に入らなければ、裸のまま浴槽から出て組み立て直せばいい。

・肌合い職人の、称号がある人のみ、AIの子どもたちに講義をする。笑いかた、疑問の出し方、漬物の作り方、刃物の研ぎかたなどについて、年二十四回の講義。

自然に出来上がったルールがある。

・他の星で見たことは、人に話さない。言葉を発しない。

・ゆっくり歩くこと

・受精卵の分裂を自分なりに表現できること

これだけ大きなコミュニティになれば、言葉、記録することが大好きなやつもいる。みんなが楽しく話していても、静かに黙ってメモをとっている。全ての枝を旅し、巨大な物語を作りたい。友達と飲みにいくこともなく、女遊びもたまにしかしない。いつも、一種類の木の実しか食べない。つまはじきにされている。


これだけコミュニティが大きければ、冒険家もいる。下の砂漠で車を走らせようとし、何度も失敗する。大樹コミュニティの住人は、下の砂漠は、巨人の皮膚だと、恐れている。だが、男は信じない。仲間に止められながらも、降りようとする。大地を貫く爆弾の製造にも挑戦する。友達が巻き添えをくらい入院して以来、禁固を言い渡されている。

砂漠では死体が成長し続けている。小さな鳥の死体が、風の働きで一つに集合し、巨大な鳥の形になっている。いつ、命を得、飛び立ち始めるか分からない。コミュニティで誰かが死ぬと、下の鳥に死体を投げ入れる。祈りながら。死体は花びらで覆われている、すぐにかれる花びら。

次は、機械帝国時代。

やんちゃ発明家は禁固が解かれた後も研究を続けた。しわくちゃになっても。

自然に増殖するロボットを作り終えたころには、ほとんどぼけて、言葉を忘れていた。雨が降るぞ、と叫ぶと花が降ってくる。お祭りの前に、叫ぶのが、ぼけたじじいの役割になった。法則が降りてくる時を待て、が口癖。

やんちゃで、ちっちゃな子どもだけが、じいちゃんの話を真面目に聞いた。生体皮膚のモデルハウス・一人のお姫様を除いて、機械しか生息していない、近未来型「眠り姫」の青写真・巨人の飼育部屋、全部覗かせてもらった。

おじいちゃんが死んだ。部屋の鍵は子どもに託された。子どもは、AIロボットのシェア数ナンバーワンのイノベーション企業を立ち上げた。人々の生活を楽なものに変えていった。

恋人ができたことがきっかけで、呼び掛けてチームを作った。おじいちゃんをばかにするやつらめ、それまでは人間を信用していなかったが、チームを作った。気付きが生まれた、なんだアイデアって、こんな簡単な質問するだけで、されるだけで湧いてくるもんなんだ。全く別種のロボット製品を世に売り出し、人々の生活をよりわくわくするものに変えていった。

あまりに、わくわくしすぎて、秘密の部屋を閉め忘れていた夜、やんちゃで、ちっちゃな子どもが部屋に入った。あまりの恐ろしさに、小さな悲鳴を上げた。悲鳴に呼応した巨人が培養液の中で暴れだし、さらに巨大化し、街へ飛び出した。肩に、ご主人様、少年を乗せ。


家はつき次に潰された。巨人はさまざまの道具、鉄機械を取り込んでさらに巨大化し、走りまくり、樹の幹をぶちぬいた、そこは空洞だった。巨人と少年は落ちた。木漏れ日が、もれ、小さな池があった。狭い帯のような霧が流れていた。

静かな語らいの時間。膝と膝を合わせ。巨人の寿命は短く白骨化する。少年は少年の体のまま、歳をとった。巨人のうんちはよい土になり、青や黄や、紫の花が咲いた。

はるか上の穴は、たたりを恐れた人々によって塞がれていた。発明家のおじいちゃんの皮膚で。あるとき、やんちゃで、ちっちゃな子どもが幹の近くで、大好きな友達と草野球をしていた。ボールは外れ、穴塞ぐ皮膚をぶちやぶった。おじいちゃんの呟きが聞こえた、「法則が、降りてくるまで待て」

てまりが落ちてきた。小さな池が、しぶきをあげ、木漏れ日で水滴は輝いた。どうした、こうにか、少年はみんなと会うためには木を斬り倒すしたないと思えてきた。うんちを食べ続けた。骨のかけらが歯にはさまり、小さな音がした。

少年は巨人化の能力を手にいれた。巨人化した、小学校のプールほどある腕に巨大なチェーンソーを生やした。大木を切る旅に出かけた。おもうがままに変身できる喜びに身を任せた。もはや、さびしくなかった。謝りにきた上の世界の少年たちを、逆に仲間に引き入れた。

「きみたち、ゼロから始める楽しさもあるんだよ。上の世界のみんな、アルファもアルテオンまでもが、樹を降りたら暮らせないと言っている。これはおかしいよ、なんというかちょっとスピリチュアルだけど、自由を求めて戦ったご先祖さま全部が、僕の口を借りて言うんだ、ゼロから始めようって。それは、まず、木を降りたら何一つ自由にならない自分たちを認めようよってことさ。たのしくない?」

「だから、上の世界の大人たちに言っておいてよ。あと、1ヶ月で木は倒れるから、備えだけちゃんとしてねって。邪魔しようとしても無駄だよ。起きている間、四六時中ぼくはどうやったら自分が最強になれるか考えているから、きっと大きな木を倒せば、小さなだけど、中身がつまった木が増え始めるって思っているから」

次は【巨人戦争時代】と【ダムの時代】

簡単に言うと、巨人になることを選んだ人々の国と、ロボットを完全にコントロールする城塞都市で暮らす人々の国が喧嘩をする。はじめは共存していたのに。

巨人と人類のカップっるが地球に移住する。子孫が繁栄し、群雄割拠の戦後九時代が始まる。


巨人は、あまりに平和ボケしていたため、敗北した。苦心の末、内通してくれる人間にダムを決壊させてらう。姿を変え、魚として生き残る方向を選んだ。人間は安心して、魚釣りを楽しむようになった。ダム決壊でできた湖は、年をおうごとに透明度が増していった。時々、湖からじじいが出てきて、洞窟で苔を食っているという都市伝説が生まれた。

この湖によく遊びにくる、人間界のぼうずがいた。名はねはん。金魚の絵を描くことにした。あまりに、金魚に愛の眼差しを向けるので、我慢できなくなった巨人たちは、緊急会議を召集。翌朝、みんなでねはんこうぎ坊主を捕まえ、湖底へ連れていき、三日間だけ魚を体験できる手術を施した。


#妄想 #田舎#温泉裏話#チャレンジ




この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?