小原秀雄@SlowWater

編集者、スローウォーター代表、狂言師見習い https://slowwater.ame…

小原秀雄@SlowWater

編集者、スローウォーター代表、狂言師見習い https://slowwater.amebaownd.com https://twitter.com/barao_h

最近の記事

■行き当たりばったり夏の旅

一昨年書いたエッセイですが、時節柄よろしいかと。 https://note.com/hanmotocom/n/n078c41804a29

    • ■鮎川誠とシーナのこと

      シーナ&ロケッツの鮎川誠が亡くなったという。 昔、下北沢で、通りを歩いているのを見かけたことがある。たしか鮎川さん一人だったと思うが、圧倒的な存在感が印象に残っている。 下北で見かけたあとだったか、前だったかは忘れたが、ある別の場所で鮎川誠とシーナの2人と出会いそうになったことがある。 その場所とは、アメリカ南部(いわゆるディープ・サウス)、ミシシッピ州のクラークス・デールという街だ。 クラークス・デールはミシシッピ・デルタにあるさびれた田舎町だが、「ブルースの聖地」と呼

      • ■ハロウィンと銃社会アメリカ

        世の中は「ハロウィン」シーズンらしい。 日本で「ハロウィン」だの「仮装パーティ」だのと言い始めたのはいつ頃からだろう。 もちろん、楽しみたい人は楽しんでもらって結構なのだが、私は毎年ハロウィンシーズンになると、ある事件を思い出す。 いまからちょうど30年前に、アメリカ南部の街で起こった、日本のメディアでも大きく報じられた「悲劇的な銃撃事件」である。 それは、1992年10月17日、ルイジアナ州バトンルージュ市の郊外で日本人留学生、服部剛丈君(当時16歳の高校2年生)が射殺

        • ■日曜、朝8時の高円寺

          いま、日曜の朝8時過ぎ。わけあって、ひとり高円寺に来ている。 高円寺は、いまからちょうど40年前、私が東京へ出てきたとき、最初に住んだ街だ。 実際に住んでいたのは、新高円寺近くの、窓から善福寺川が見える浪人下宿だったが。 久しぶりに来た薄曇りの高円寺の街をブラブラと歩いてみた。 当時、足しげく通っていた「高円寺PAL」の入り口にあったパチンコ屋(確か名前はISHIKAWA HALLだったかな?)は、もうない。 ガード下にあった「立ち食いそば屋」は別のお店になってしまって

        ■行き当たりばったり夏の旅

          ■リトル・リチャードとの出会い

          前回、「ビートルズとインドと、コリー」というタイトルで書いたが、今日はその続き。 コロラド出身の女の子、コリーについて書こうと思ったが、まずは僕がアメリカに渡った日のことを書くことにする。 僕は1992年から93年にかけて2年間、アメリカ南部のルイジアナ州・ニューオーリンズに住んでいた。 アメリカに渡るため成田空港を発ったのは、僕が27才になったばかりの1月あたま。旅の友は、当時つきあっていた5歳年下の女性、Kだった。 Kと僕は、ロサンゼルス直行便に乗って(航空会社は忘れ

          ■リトル・リチャードとの出会い

          ■ビートルズとインドと、コリー

          映画『Meeting The Baetles in India』を観てきた。ビートルズがインドへ行ったときの話(ドキュメンタリー映画)だ。 当作品の公式サイトから引用させていただくと、こんな内容。 1968年、23歳のポール・サルツマンは、失恋の傷を癒しに北インドのガンジス川のほとりにあるマハリシ・マヘーシュ・ヨーギーのアシュラム(僧院)の門を叩く。 そこで思いがけず出逢ったのは、世界的ロックバンド「ザ・ビートルズ」のジョン、ポール、ジョージ、リンゴの4人だった。 彼は

          ■ビートルズとインドと、コリー

          ■人生は「習慣」でできている

          最近、毎朝5時台にキビの散歩に出かけ、小一時間歩いて帰宅したあと、ここで朝食前に何か書くのを習慣にしている。 いや、というか、まだ3日目なので、まだ習慣の領域ではない。「習慣にしようかな、と思っている」という表現が適切だろう。 「習慣」、いい言葉だ。 人生は「習慣」でできている、と言ってもいいだろう。 ここでふと考えてみる。 「私はこれまでの人生で、何を習慣にしてきたのだろうか?」 いや待て。そもそも「習慣」とは何だろう。 日本大百科全書(ニッポニカ)によると、 同じ

          ■人生は「習慣」でできている

          ■「フジロック行かないんですか?」

          昨日はフジロック最終日だった。 午後、地元西荻で、とあるパーティーへ出かけていろんな人に会ったのだが、会う人会う人みんなに、挨拶がてら「フジロック行かないんですか?」と聞いてみた。 するとたいてい、みな「ああ、行きたいんですけど・・・」と答えてくれた。「フジロックって何ですか?」と言う人はいなかったので、フジロックの認知度はたいしたものだと思った。 そもそも、「フジロック行かないんですか?」という質問は、我ながら大変失礼な質問だと思う。相手はきっと心のなかで、「いや、いま

          ■「フジロック行かないんですか?」

          ■イヤーカフで気分上々

          昨日のJ-Waveで、オダギリジョーさんに小生の駄文を、いい声で朗読していただいたので、気をよくして久しぶりに何か書こうと思う。 ふだん仕事で、人の原稿を読んだり直したり、人が語ったことを文章にしたりしているので、あまり自由自在に文章を書くことがない。というか皆無である。仕方がない。だって仕事だから。 ということで、ここは私にとって「自由だ―!」と大きな声で叫びたくなるくらい、「自由に文章を書ける空間」だ。 多少の誤字脱字や表記揺れや、冗長な表現や不自然な句読点はお構い

          ■イヤーカフで気分上々

          ■J-Wave「LIFETIME BLUES」(オダギリジョー)で

          オダギリジョーさんがナビゲーターを務める、J-Wave「LIFETIME BLUES」の、本日(7月30日)放送回で、拙稿(「男と女」)を朗読していただきました! https://radiko.jp/#!/ts/FMJ/20220730160000 番組スタッフおよびオダギリさん、ありがとうございます。

          ■J-Wave「LIFETIME BLUES」(オダギリジョー)で

          ■万事休す 第2章 「パリの爆破テロ」

          ベルギーとドイツの国境駅。雪の中、ぼくらが乗ったドイツ行きの列車がゆっくりと停まった。数人のドイツ人国境警備隊が乗り込んできた。「やばい!」と思った。大柄なドイツ人隊員がぼくの前に立ち、「パスポートを見せろ」と言った。 ぼくは、ゆっくりとコートの内ポケットからパスポートを取り出し、男に差し出した。心の動揺を隠すため、相手の目をじっと見つめ、首を少し傾げた。男のやや緑がかったダークブルー瞳はぼくに威圧感を与えた。男はぼくのパスポートを受け取ると、素早い動作で中を広げてパラパラ

          ■万事休す 第2章 「パリの爆破テロ」

          ■万事休す 第1章 「ドイツ国境警備隊」

           人生には、「ああ、もうダメだ」、と思う瞬間が何度かある。いわゆる「万事休す」という状況である。  今回、関東甲信地方を襲った記録的な大雪。猛吹雪の中、降り積もった雪を一歩一歩踏みしめながら歩いていたら、ふと、「ああ、もうダメだ」と思った時の、遠い記憶がよみがえってきた。  あれは、ぼくが21才の頃だった。季節は1月。ぼくは独り、ドイツの首都ボンにいた。その年はヨーロッパに何十年ぶりかの大寒波が襲った年だった。しかも極寒のドイツ。大雪が降り積もり、気温はおそらく零下20℃

          ■万事休す 第1章 「ドイツ国境警備隊」

          男と女の間には(続編)

          今から10数年前、ルイジアナ州ニューオリンズ(以下N.O.)に住んでいた時、金がなかったオレは両手が後ろに回らない程度に(?)いろんな仕事をやった。 日本食レストランの皿洗い(その後、厨房の調理人に昇格!)、ペンキ塗り、バックヤードの芝刈り(米国南部の裏庭はメチャクチャ広い!)、ストリートミュージシャンのローディ(機材の運搬とセッティング)、ボディ—ガード(N.O.は米国で最も治安が悪い!)、日本の新聞や雑誌への寄稿、そして、個人タクシー。 中でも一番印象に残っているのが

          男と女の間には(続編)

          男と女の間には

          先日、NYへ旅立つ友人(前述の)をクルマで成田空港まで送っていった。 ひさびさの成田。やっぱり空港はいい・・・。 これから新天地へ旅立とうとする人。 自分の国へ帰ろうとしている人。 別れを惜しむ人。 再会する人・・・。 空港というこの非日常な空間には、さまざまな人間の期待と希望、興奮と悲哀が入り混じって、一種独特の空気に包まれている。 オレはここに来ると、例によってちょっとセンチメンタルな気分になってしまうのだが・・・。 友人の搭乗時間まで2時間ほど食事しながらおしゃ

          男と女の間には

          第1ステップ「観察(Observe)」で具体的なモノを見る

          OODAループの第1ステップは「観察(Observe)」です。様々な状況や相手(ステークホルダー等)をよく観察し、観察対象がステークホルダーであれば、どこに相手の重心や致命的脆弱性があるかを見抜くステップです。ここではとにかく「見る」ということが重要であり、現場・現物・現実・現象を観察します。プロジェクトで観察を行うポイントは次の2つです。 ・組織内観察:プロジェクト状況、組織内の状況など ・外部環境観察:ステークホルダーの状況、競合の状況、ビジネスの状況など では具体的

          第1ステップ「観察(Observe)」で具体的なモノを見る

          計画が作成できないときはOODAループを使え

          『プロジェクトを成功に導く OODAループ入門』(鈴木道代 著)より PDCAサイクルは、計画重視のマネジメントサイクルです。では、計画を作成することが困難な場合には、どのようにすればよいのでしょうか?  ここで注目したいのが「OODAループ」です。 OODAループは、「Observe(観察)、Orient(方向づけ)、Decide(決定)、Act(行動)」という4つのステップで物事を進めます。序章でも述べましたが、OODAは、計画を作成することができないプロジェクトを進

          計画が作成できないときはOODAループを使え